ヤーズフレックスは、超低用量ピルと呼ばれる種類の経口避妊薬です。
主に月経困難症や子宮内膜症に伴う痛みの改善を目的として処方されますが、正しく服用することで非常に高い避妊効果も期待できます。
生理痛がひどい、PMSで悩んでいるといった方だけでなく、予期せぬ妊娠を防ぎたいと考えている方にとっても、ヤーズフレックスは有効な選択肢の一つとなり得ます。
この記事では、ヤーズフレックスの避妊効果に焦点を当て、そのメカニズム、正しい飲み方、飲み忘れ時の対処法、いつから効果があるのか、そして気になる副作用や値段についても詳しく解説します。
ヤーズフレックスについて理解を深め、ご自身の体やライフスタイルに合った選択をするための参考にしてください。
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ヤーズフレックスの避妊効果とは?
ヤーズフレックスは、ドロスピレノンとエチニルエストラジオールという2種類の女性ホルモンを配合した超低用量ピルです。
一般的な低用量ピルと比較して、女性ホルモンの配合量がさらに少なく抑えられています。
これにより、副作用のリスクを低減しつつ、月経困難症や子宮内膜症に伴う痛みを効果的に改善することが期待できます。
そして、ヤーズフレックスはこれらの病気の治療薬として承認されていますが、ピルとしての性質上、避妊効果も非常に高いことが知られています。
適切に服用すれば、ほぼ確実に排卵を抑制し、妊娠を防ぐことが可能です。
ヤーズフレックスのような低用量のエストロゲン・プロゲスチン配合剤(EP配合剤)は、審査報告書によれば、卵胞の成熟を抑制し、排卵を抑制するだけでなく、子宮内膜の増殖も抑えることで、避妊や月経困難症などの改善をもたらすとされています。
ヤーズフレックスが避妊できるメカニズム
ヤーズフレックスが避妊効果を発揮する主なメカニズムは、以下の3つです。
これらの作用が複合的に働くことで、高い避妊効果が得られます。
- 排卵の抑制: ヤーズフレックスに含まれる女性ホルモンが脳の視床下部に作用し、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の分泌を抑制します。
これにより卵胞の発育が抑えられ、排卵が起こらなくなります。
排卵がなければ、精子と卵子が出会うことがないため妊娠は成立しません。
これがピルによる避妊の主要なメカニズムです。 - 子宮内膜の変化: ヤーズフレックスを服用すると、子宮内膜が厚くなりにくくなります。
もし排卵が起こって受精が成立したとしても、受精卵が着床しにくい環境を作ることで妊娠を防ぎます。 - 頸管粘液の変化: 子宮の入り口にある頸管の粘液の質を変化させ、精子が子宮内へ侵入しにくくします。
通常、排卵期には精子が通りやすいようにサラサラした粘液になりますが、ヤーズフレックスを服用すると粘液が粘稠になり、精子の通過を妨げます。
これらのメカニズムにより、ヤーズフレックスは月経困難症などの症状を改善しながら、高いレベルでの避妊効果をもたらします。
ヤーズフレックスの高い避妊効果について
ヤーズフレックスは、正しく服用すれば非常に高い避妊効果が期待できる薬剤です。
その効果の高さは、臨床試験や世界中の使用実績によって裏付けられています。
ヤーズフレックスの避妊成功率(パール指数)
避妊法の信頼性を示す指標の一つに「パール指数」があります。
パール指数は、ある避妊法を1年間、100組の男女が使用した場合に、何件の妊娠が起こったかを示す数値です。
数値が低いほど避妊効果が高いことを意味します。
低用量ピルのパール指数は、使用状況によって異なる値が示されます。
- 理想的な使用(Perfect Use): 決められた通りに完璧に服用した場合。
- 一般的な使用(Typical Use): 飲み忘れなどがある場合を含む、現実的な使用状況。
一般的な低用量ピルのパール指数は、理想的な使用で0.3、一般的な使用で9程度と報告されています。
つまり、完璧に飲めば1000人に3人、飲み忘れなどがある場合は100人に9人程度が1年間に妊娠する可能性があるということです。
ヤーズフレックスに関する厳密な「避妊」としてのパール指数は、添付文書上には直接明記されていません。
これは、ヤーズフレックスが月経困難症または子宮内膜症に伴う疼痛の改善を効能効果としているためです。
しかし、審査報告書によれば、EP配合剤は避妊を作用機序・適応の一つとしており、ヤーズフレックスが持つ排卵抑制作用などのメカニズムは、他の低用量ピルと同様に高い避妊効果をもたらすことが期待されます。
臨床試験においても、ヤーズフレックスを服用中の妊娠率は非常に低いことが確認されています。
ヤーズフレックスと同じ有効成分を含む他の避妊目的の超低用量ピルでは、理想的な使用でのパール指数が0.4程度、一般的な使用でも1を大きく下回るデータが報告されています。
ヤーズフレックスもこれに準ずる高い避妊効果を持つと考えられます。
重要なのは、この高い効果は「正しく服用すること」によって得られるという点です。
飲み忘れがあると、避妊効果は低下してしまいます。
ヤーズフレックスは避妊目的で使える?ヤーズとの違い
前述の通り、ヤーズフレックスの日本における添付文書上の効能効果は「月経困難症または子宮内膜症に伴う疼痛の改善」であり、避妊そのものではありません。
そのため、これらの疾患の治療目的で処方され、結果として避妊効果も得られる、という位置づけになります。
保険適用で処方を受ける場合も、この病名での診断が必要になります。
しかし、医師の判断のもと、避妊目的で処方されるケースも少なくありません。
これは、ヤーズフレックスが持つ避妊メカニズムが明確であり、実際に高い避妊効果が期待できるためです。
避妊を第一の目的とする場合は、医師にその旨をしっかり伝え、ご自身の状況(病歴、喫煙歴など)を正確に申告することが重要です。
医師は、ヤーズフレックスがあなたの体質や目的に合っているか、避妊効果以外に期待できるメリットや注意すべきリスク(特に血栓症など)を総合的に判断し、適切に処方してくれます。
ヤーズフレックスと、名前の似ている「ヤーズ(旧ヤーズ)」は、どちらもドロスピレノンとエチニルエストラジオールを配合した超低用量ピルですが、飲み方と適応が異なります。
比較項目 | ヤーズフレックス | ヤーズ(旧ヤーズ) |
---|---|---|
有効成分 | ドロスピレノン3mg / エチニルエストラジオール0.02mg | ドロスピレノン3mg / エチニルエストラジオール0.02mg |
錠剤の種類 | 実薬24錠 + プラセボ(偽薬)4錠 | 実薬24錠 + プラセボ(偽薬)4錠 |
シート構成 | 実薬24錠(黄)+プラセボ4錠(緑)の28錠シート | 実薬24錠(黄)+プラセボ4錠(緑)の28錠シート |
飲み方 | 最長120日連続服用が可能、出血が5日続いたら4日休薬 | 24日連続服用後、4日間の休薬期間を設ける |
休薬期間 | 出血が5日続いたら4日 | 4日(定期的に発生) |
保険適用適応 | 月経困難症、子宮内膜症に伴う疼痛の改善 | 月経困難症、PMS、ニキビ |
期待できる効果 | 月経困難症・PMSの改善、ニキビ改善、避妊効果 | 月経困難症・PMSの改善、ニキビ改善、避妊効果 |
最も大きな違いは「飲み方」です。
ヤーズは24日服用して4日休薬というサイクルを繰り返すのに対し、ヤーズフレックスは最長120日まで連続服用し、連続服用中に出血が5日以上続いた場合に4日間休薬するという新しい飲み方を採用しています。
この連続服用により、生理回数を減らし、生理に伴う不調を大幅に軽減できるメリットがあります。
どちらのピルを選ぶかは、症状や目的、ライフスタイルによって異なります。
避妊効果の高さという点ではどちらも優れていますが、生理痛の頻度や程度、生理周期をコントロールしたいかなど、医師と相談して最適なものを選択しましょう。
ヤーズフレックスの正しい飲み方と避妊効果
ヤーズフレックスで高い避妊効果を得るためには、正しい方法で服用することが最も重要です。
ヤーズフレックスは独特の飲み方をするため、添付文書や医師・薬剤師の説明をよく確認する必要があります。
飲み始めのタイミング
ヤーズフレックスの飲み始めのタイミングは、通常、月経(生理)が始まった日です。
- 月経が始まった日から服用を開始した場合: 生理初日からヤーズフレックスを服用を開始した場合、その日からの避妊効果が期待できます。
特別な避妊法を併用する必要はありません。 - 月経が始まって2~5日目から服用を開始した場合: 月経が始まってから2~5日目の間に服用を開始することも可能ですが、この場合は服用開始から最初の7日間は他の避妊法(コンドームなど)を併用する必要があります。
これは、ピルの血中濃度が十分に安定し、排卵が確実に抑制されるまでに時間がかかるためです。 - 月経周期の途中から服用を開始する場合: 月経困難症や子宮内膜症の治療目的で、月経周期の途中から服用を開始する場合もあります。
この場合も、服用開始から最初の7日間は他の避妊法を併用することが推奨されます。
避妊を確実にしたい場合は、生理が始まるのを待ってから開始するのが最も確実です。
飲み始めのタイミングについては、必ず医師や薬剤師の指示に従ってください。
毎日同じ時間に飲むことの重要性
ヤーズフレックスは、毎日ほぼ同じ時間に服用することが非常に重要です。
これは、ピルの有効成分の血中濃度を一定に保つためです。
血中濃度が大きく変動すると、排卵を抑制する効果が弱まり、避妊効果が低下するリスクが高まります。
- なぜ同じ時間なのか? ピルの効果は、体内のホルモンレベルを一定に保つことによって得られます。
毎日ほぼ同じ時間に服用することで、血中濃度が安定し、排卵抑制作用やその他の避妊メカニズムが最大限に発揮されます。 - 数時間のずれなら問題ないか? 一般的に、超低用量ピルの場合、多少の服用時間のずれ(目安として12時間以内)であれば避妊効果に大きな影響はないとされています。
しかし、毎日同じ時間に飲む習慣をつけることで、飲み忘れのリスクも減らすことができます。
目覚まし時計やスマートフォンのリマインダー機能を活用するなど、工夫して習慣化しましょう。
ヤーズフレックスの新しい飲み方(最長120日連続服用)は、従来の28日周期のピルに比べて休薬期間が不定期になります。
このため、毎日同じ時間に服用する習慣を維持することが、飲み忘れを防ぎ、高い避妊効果を持続させる鍵となります。
ヤーズフレックス服用中の飲み忘れと避妊効果
ヤーズフレックスを服用中に飲み忘れてしまうと、避妊効果が低下する可能性があります。
飲み忘れに気づいた場合の対処法は、飲み忘れの期間によって異なります。
正しい対処法を知っておくことが、避妊効果を維持するために非常に重要です。
飲み忘れ時の避妊効果への影響
ヤーズフレックスに含まれる女性ホルモンは、毎日服用することで体内に一定濃度を保ち、排卵を抑制しています。
飲み忘れによってピルを服用しない期間ができると、体内のホルモンレベルが低下し、抑制されていた排卵が起こってしまうリスクが高まります。
また、子宮内膜や頸管粘液も変化し、精子が侵入しやすくなったり、着床しやすくなったりする可能性があります。
飲み忘れが起こりやすい時期(シートのどの部分を飲み忘れたか)や、飲み忘れた日数によって避妊効果への影響の程度は異なります。
特に、休薬期間やプラセボ(偽薬)期間を挟む前後に実薬を飲み忘れると、ホルモンレベルが低下しやすい時期にあたるため、避妊効果が大きく低下するリスクが高まります。
ヤーズフレックスの場合、最長120日という長い連続服用期間があるため、飲み忘れに気づかないまま服用を続けてしまうリスクもゼロではありません。
1日飲み忘れた場合の対処法
実薬を1日飲み忘れた場合(服用予定時間から24時間未満の遅れ)、避妊効果は基本的に維持されます。
気づいた時点ですぐに飲み忘れた1錠を服用し、その日飲む予定だった分もいつも通りの時間に服用してください。
つまり、1日に2錠服用することになります。
例えば、月曜日の朝に飲むのを忘れてしまい、火曜日の朝に気づいた場合、火曜日の朝に月曜日の飲み忘れた分を飲みます。
そして、火曜日の分もいつも通り火曜日の朝に服用します。
この場合の対処法:
- 気づいた時点で、飲み忘れた1錠を直ちに服用する。
- その後の錠剤は、予定していた時間に服用を続ける。
- この場合、避妊効果は通常維持されます。
ただし、飲み忘れに気づいたのがいつもの服用時間から12時間以上経過している場合は、念のため次の7日間はコンドームなどの他の避妊法を併用することが推奨されることもあります。
自己判断せず、添付文書の指示や医師・薬剤師の指導を確認してください。
2日以上飲み忘れた場合の対処法
実薬を2日以上(服用予定時間から48時間以上)飲み忘れた場合、避妊効果が低下している可能性が非常に高くなります。
対処法はより複雑になり、妊娠のリスクも考慮する必要があります。
対処法:
- 気づいた時点で、最後に飲み忘れた1錠を直ちに服用する。
- 残りの飲み忘れ分は服用せず廃棄し、その後の錠剤は予定していた時間に服用を続ける。 (例:月・火と飲み忘れて水曜日に気づいたら、水曜日に火曜日の分を1錠服用し、水曜日の分も飲む。
月曜日の分は飲まない。) - 飲み忘れに気づいた時点から、その後連続して7日間実薬を服用するまで、他の避妊法(コンドームなど)を併用する。 ホルモンレベルが回復し、避妊効果が再び確立されるまでに約7日間かかると考えられるためです。
- 飲み忘れ期間中に性行為があった場合は、緊急避妊薬の服用も検討する必要があります。 必ず速やかに医師や薬剤師に相談してください。
- 飲み忘れが起こったシートの服用後は、出血があるかどうかを確認し、次のシートを通常通り開始します。 もし休薬期間に出血がなかったり、いつもと異なる出血パターンが見られたりする場合は、妊娠の可能性も考慮して医師に相談してください。
ヤーズフレックスの最長120日連続服用という特性上、飲み忘れが起こった時期によっては、その後の服用継続方法や休薬期間の取り方が添付文書で細かく定められています。
自己判断せず、必ず添付文書の「飲み忘れた場合の対処法」を参照するか、医師または薬剤師に相談して正確な指示を仰いでください。
ヤーズフレックスの避妊効果はいつから?
ヤーズフレックスの避妊効果がいつから期待できるかは、飲み始めのタイミングによって異なります。
- 月経初日から服用を開始した場合: 月経が始まったその日から服用を開始した場合、最初の1錠を服用した時点から避妊効果が期待できます。
これは、生理が始まっている時期は通常排卵が起こっておらず、そこからホルモンを補充することで排卵を確実に抑制できるためです。 - 月経開始2~5日目から服用を開始した場合: 月経が始まってから2~5日目の間に服用を開始した場合、服用開始から最初の7日間は他の避妊法(コンドームなど)を併用する必要があります。
この期間はまだホルモンレベルが十分に安定しておらず、排卵が完全に抑制されていない可能性があるためです。
8日目以降から、ヤーズフレックス単独での避妊効果が期待できます。 - 月経周期の途中から服用を開始した場合: 月経困難症などの治療目的で、月経周期の途中から服用を開始する場合もあります。
この場合も、服用開始から少なくとも7日間は他の避妊法を併用することが強く推奨されます。
完全に避妊を目的とする場合は、生理初日からの開始が最も確実です。
まとめると:
飲み始めのタイミング | いつから避妊効果? | 最初の7日間の避妊法併用 |
---|---|---|
月経初日 | 服用開始日から期待できる | 不要 |
月経開始2~5日目 | 服用開始8日目以降 | 必要 |
月経周期の途中(医師の指示) | 服用開始8日目以降(推奨) | 必要(強く推奨) |
飲み忘れがあった場合は、飲み忘れの日数に応じた対処法に従い、特に2日以上の飲み忘れがあった場合は、その後連続して実薬を7日間服用するまで避妊効果が回復しないと考え、他の避妊法を併用する必要があります。
不明な点がある場合は、必ず医師または薬剤師に確認しましょう。
ヤーズフレックスの避妊効果を高めるためのポイント
ヤーズフレックスで最大限に高い避妊効果を得るためには、いくつかの重要なポイントがあります。
これらを実践することで、飲み忘れのリスクを減らし、薬の効果を安定させることができます。
- 毎日決まった時間に服用する: これが最も基本的で重要なポイントです。
毎日同じ時間に服用することで、体内のホルモン濃度を一定に保ち、避妊効果を維持できます。
服用時間を習慣づけるために、スマートフォンのアラーム機能を利用したり、毎日行う行動(例: 歯磨きの後、食事の後など)とセットにしたりする工夫が有効です。 - 飲み忘れを防ぐ工夫をする: ピルシートを目につく場所に置く、持ち運び用のピルケースを利用する、服用管理アプリを活用するなど、自分に合った方法で飲み忘れを物理的、精神的に防ぎましょう。
- 飲み忘れ時の正しい対処法を知っておく: 万が一飲み忘れてしまった場合でも、慌てず冷静に、添付文書に記載されている正しい対処法に従うことが重要です。
迷った場合は、自己判断せず、速やかに処方医や薬剤師に相談してください。 - 下痢や嘔吐があった場合は注意する: ヤーズフレックスを服用後、数時間以内にひどい下痢や嘔吐があった場合、薬の成分が十分に吸収されていない可能性があります。
この場合も、追加でピルを服用する必要があるかどうかなど、添付文書を確認するか医師や薬剤師に相談しましょう。
通常、服用後3~4時間以内に嘔吐があった場合は、飲み忘れと同様の対処が必要になることがあります。 - 飲み合わせに注意が必要な薬を確認する: 一部の薬剤(例: 一部の抗生物質、抗てんかん薬、HIV治療薬、セイヨウオトギリソウ(セントジョーンズワート)含有食品など)は、ピルの効果を弱めたり、不正出血を起こしやすくしたりする可能性があります。
ヤーズフレックスを服用する際は、現在服用している他のすべての薬(市販薬やサプリメントを含む)について、必ず医師や薬剤師に伝えて飲み合わせに問題がないか確認してください。 - 医師・薬剤師とのコミュニケーションを密にする: ヤーズフレックスの服用に関して不安なこと、疑問なこと、体調の変化などがあれば、遠慮なく医師や薬剤師に相談しましょう。
専門家のアドバイスを受けることで、安心して服用を続けられます。
これらのポイントを実践することで、ヤーズフレックスの高い避妊効果をより確実に得ることができます。
ヤーズフレックスの避妊以外の効果(メリット)
ヤーズフレックスは、月経困難症や子宮内膜症の治療薬として保険適用されていることからもわかるように、避妊効果以外にも様々なメリットがあります。
これらのメリットは、生理に伴うつらい症状に悩む方にとって、生活の質を大きく改善する可能性があります。
生理(月経困難症・PMS)への効果
- 月経困難症(生理痛)の軽減: ヤーズフレックスは、生理痛の原因となる子宮の収縮を促すプロスタグランジンという物質の生成を抑える作用があります。
これにより、生理痛を和らげる効果が期待できます。
また、子宮内膜の増殖を抑えることで、経血量を減らし、痛みを軽減することにもつながります。
特に、ヤーズフレックスの最長120日連続服用という飲み方は、生理の回数を大幅に減らすことができるため、生理痛に悩む期間を減らすという大きなメリットがあります。 - PMS(月経前症候群)症状の改善: PMSは、生理前に起こる体の不調や精神的な症状の総称です。
ヤーズフレックスに含まれるドロスピレノンは、体内の水分バランスを調整する作用があり、PMS症状の一つであるむくみや体重増加の軽減に有効であると言われています。
また、ホルモン変動を抑えることで、気分の落ち込み、イライラ、頭痛などの精神的な症状や身体的な症状の改善も期待できます。 - 出血量や期間のコントロール: ヤーズフレックスは、最長120日まで実薬を連続服用することで、生理の頻度を減らすことができます。
これにより、生理の量が多い(過多月経)ことによる貧血の改善や、生理期間が長いことによる不便さの解消につながります。
また、服用を続けることで、生理周期が安定し、いつ生理が来るか予測しやすくなるというメリットもあります。
その他の改善効果
- ニキビ・肌荒れの改善: ヤーズフレックスに含まれるドロスピレノンは、男性ホルモン様の作用を抑える働きがあります。
男性ホルモンは皮脂の分泌を促進し、ニキビの原因となることがありますが、その作用を抑制することで、ニキビや肌荒れの改善が期待できます。 - 子宮内膜症の進行抑制: 子宮内膜症は、子宮内膜組織が子宮以外の場所で増殖する病気で、強い痛みを伴います。
ヤーズフレックスは、子宮内膜の増殖を抑える作用があるため、子宮内膜症の病変の進行を抑え、痛みを軽減する効果が期待できます。 - 卵巣がん・子宮体がんのリスク低下の可能性: 長期間にわたって低用量ピルを服用することで、卵巣がんや子宮体がんといった特定のがんのリスクが低下することが研究によって示唆されています。
ヤーズフレックスも同様の効果が期待できる可能性があります。
これらの避妊以外のメリットも考慮すると、ヤーズフレックスは単なる避妊薬ではなく、女性の体調管理やQOL(生活の質)向上に貢献する薬剤と言えます。
ヤーズフレックスの副作用と避妊効果への関連
ヤーズフレックスは比較的安全性の高い薬剤ですが、他の薬と同様に副作用のリスクがあります。
多くの副作用は軽度で一過性ですが、中には注意が必要な重大な副作用もあります。
また、特定の副作用が避妊効果に影響を与える可能性もあります。
血栓症など注意すべき副作用
低用量ピル全般に言える最も注意すべき副作用は「血栓症」です。
血栓症とは、血管の中に血の塊(血栓)ができ、血管が詰まってしまう病気です。
血栓が脳に詰まれば脳梗塞、心臓に詰まれば心筋梗塞、肺に詰まれば肺塞栓症などを引き起こし、命に関わることもあります。
低用量ピルを服用すると、服用しない人に比べて血栓症を起こすリスクがわずかに高まることが知られています。
ヤーズフレックスに含まれるドロスピレノンは、他の黄体ホルモンに比べて血栓症のリスクがやや高いという報告もあるため、特に注意が必要です。
ヤーズフレックスの添付文書では、本剤の服用により血栓症があらわれ、致死的な経過をたどることがあると警告されています。
血栓症を早期に発見するためには、以下の兆候に注意することが重要です。
これらの症状が現れた場合は、すぐに服用を中止し、直ちに医師の診察を受けてください。
血栓症の初期症状(VTEの5つの兆候):
- A: Abdominal pain(激しい腹痛)
- C: Chest pain(激しい胸痛、息苦しさ)
- H: Headache(激しい頭痛)
- E: Eye problems(見えにくい、視野が狭まる)
- S: Severe leg pain(ふくらはぎの痛み・むくみ・しびれ)
(ACHESとして覚えられます)
血栓症のリスク因子としては、喫煙、肥満、高齢、高血圧、糖尿病、脂質異常症、長時間の安静(旅行でのフライトなど)、家族歴などがあります。
ヤーズフレックスを服用する前に、これらのリスク因子がないか医師としっかり相談することが重要です。
その他の重大な副作用としては、アナフィラキシー、肝機能障害、黄疸、膵炎などが報告されています。
避妊効果に影響する可能性のある副作用
ヤーズフレックスの副作用のうち、直接的に避妊効果を弱める可能性があるものとしては、薬の吸収を妨げる症状が挙げられます。
- ひどい下痢や嘔吐: 前述の通り、ヤーズフレックスを服用後、数時間以内にひどい下痢や嘔吐があった場合、薬の成分が十分に吸収されず、飲み忘れと同様の状態になる可能性があります。
この場合は、添付文書の指示に従うか、医師や薬剤師に相談して追加で服用するなど適切な対処を行う必要があります。 - 特定の薬剤との相互作用: 一部の薬剤(例: セントジョーンズワート、一部の抗生物質、抗真菌薬、抗ウイルス薬など)は、ヤーズフレックスの代謝を促進したり、吸収を妨げたりすることで、血中濃度を低下させ、避妊効果を弱める可能性があります。
これらの薬剤を服用する場合は、必ず医師や薬剤師に伝え、飲み合わせに問題がないか、代替薬を検討する必要があるかなどを確認してください。
一般的な副作用としては、不正出血(特に服用初期や連続服用中)、吐き気、頭痛、乳房の張り、腹痛、気分変動などが報告されています。
これらの多くは体の慣れとともに軽減することが多いですが、症状が続く場合や気になる場合は医師に相談しましょう。
不正出血は避妊効果が低下している兆候ではありませんが、頻繁に起こる場合や量が多い場合は医師に相談してください。
ヤーズフレックスの値段と避妊効果の継続
ヤーズフレックスは、月経困難症または子宮内膜症に伴う疼痛の改善を目的として処方される場合、保険が適用されます。
- 保険適用の場合: 1シート(28錠)あたりの薬代は、3割負担で1,500円~2,000円程度が目安となります(薬剤費のみ)。
これに診察料などが加わります。
新しい飲み方で最長120日連続服用した場合、約4ヶ月間を1シート~数シートで過ごすことになり、生理回数が減る分、生理用品代などの負担も軽減される可能性があります。 - 自費診療の場合: 避妊目的でのみ処方を希望する場合など、保険が適用されない場合は自費診療となります。
この場合の値段は医療機関によって異なりますが、1シートあたり5,000円~10,000円程度が目安となることが多いようです。
オンライン診療を提供しているクリニックでは、診察料が無料であったり、定期配送プランでお得になったりする場合もあります。
ヤーズフレックスによる高い避妊効果は、継続して正しく服用することによって得られます。
飲み忘れを防ぎ、毎日決まった時間に服用を続けることが、避妊効果を維持するための前提条件です。
服用をやめると、数週間から数ヶ月で元の生理周期に戻り、排卵も再開するため、避妊効果はなくなります。
妊娠を希望しない限りは、継続的な服用が必要です。
費用は継続的な服用を続ける上で重要な要素です。
保険適用になるかどうか、オンライン診療などの選択肢も含めて、ご自身の状況に合った方法で無理なく続けられるか検討しましょう。
ヤーズフレックスに関するよくある質問
ヤーズフレックスに関して、避妊効果に関連するよくある疑問にお答えします。
ヤーズフレックスは避妊効果なしですか?
いいえ、そんなことはありません。 ヤーズフレックスは、正しく服用すれば非常に高い避妊効果が期待できる薬剤です。
排卵をほぼ確実に抑制し、子宮内膜や頸管粘液を変化させることで妊娠を防ぎます。
添付文書上の効能効果は異なりますが、ピルとしての避妊メカニズムは他の避妊目的の低用量ピルと同等、またはそれ以上であり、高い避妊成功率が報告されています。
ヤーズを避妊目的で使うことはできますか?
はい、ヤーズ(旧ヤーズ)も高い避妊効果を持つ超低用量ピルです。
日本国内では、ヤーズは「月経困難症」、「月経前症候群(PMS)」、「ニキビ」の改善に保険適用があり、避妊目的での保険適用はありません。 しかし、ヤーズも高い避妊効果を持つため、これらの疾患の治療目的で処方された結果として避妊効果も得られる、という位置づけになります。
医師と相談の上、避妊目的で処方されるケースもありますが、その場合は自費診療となる可能性があります。
避妊を主目的とする場合は、医師に正直にその旨を伝え、最適なピルについて相談しましょう。
ヤーズフレックス服用中に妊娠する確率は?
ヤーズフレックスを毎日決まった時間に、飲み忘れなく正しく服用した場合の妊娠率は、非常に低いと考えられます。
具体的なパール指数は添付文書に明記されていませんが、類似のピルでは理想的な使用でパール指数0.4程度と報告されており、これは1000人が1年間使用した場合に4人程度の妊娠という非常に低い確率を示します。
ただし、これはあくまで「理想的な使用」の場合です。
飲み忘れなどがある「一般的な使用」では、妊娠率は高くなります。
正しい服用を心がけることが、妊娠確率を低く抑えるために最も重要です。
ヤーズフレックスを飲み忘れたらどうなりますか?
飲み忘れた日数によって対処法と避妊効果への影響が異なります。
- 1日飲み忘れ: 気づいた時点で直ちに飲み忘れた1錠を服用し、その日飲む予定だった分も服用(1日に2錠)。
通常、避妊効果は維持されますが、不安な場合は7日間避妊法を併用しても良いでしょう。 - 2日以上飲み忘れ: 気づいた時点で最後に飲み忘れた1錠を服用し、残りの飲み忘れ分は廃棄。
その後の錠剤は予定通り服用。
飲み忘れに気づいた時点から、その後連続して7日間実薬を服用するまで、他の避妊法(コンドームなど)を必ず併用してください。
飲み忘れ期間中に性行為があった場合は、緊急避妊も検討が必要です。
飲み忘れの詳しい対処法は、添付文書や医師・薬剤師の指示を必ず確認してください。
ヤーズフレックスで生理は止まりますか?
ヤーズフレックスを服用しても、完全に生理が止まるわけではありません。
ヤーズフレックスの新しい飲み方では、最長120日まで連続して実薬を服用し、連続服用中に出血が5日以上続いた場合に4日間の休薬期間を設けます。
この休薬期間中に「消退出血」と呼ばれる生理に似た出血が起こります。
これは生理そのものではなく、ピルの服用を休止したことでホルモンレベルが一時的に低下することによって起こる出血です。
この飲み方により、生理(消退出血)の回数を大幅に減らすことができますが、完全にゼロになるわけではありません。
連続服用中に不正出血が起こることもありますが、多くは一時的なものです。
ヤーズフレックスで確実な避妊効果を得たい方へ(まとめ)
ヤーズフレックスは、月経困難症や子宮内膜症の改善に有効であると同時に、正しく服用すれば非常に高い避妊効果を発揮する超低用量ピルです。
その高い避妊効果は、排卵抑制、子宮内膜の変化、頸管粘液の変化といった複数のメカニズムによってもたらされます。
特に、毎日決まった時間に継続して服用することが、効果を最大限に得るための鍵となります。
飲み忘れがあった場合は、日数に応じた正しい対処法を行うことが、避妊効果の維持や回復のために不可欠です。
2日以上の飲み忘れがあった場合は、避妊効果が低下するリスクが高まるため、他の避妊法との併用や緊急避妊の検討が必要になる場合もあります。
ヤーズフレックスには、避妊効果以外にも、生理痛やPMSの軽減、ニキビの改善、子宮内膜症の進行抑制など、女性にとって嬉しい様々なメリットがあります。
一方で、血栓症などの注意すべき副作用も存在します。
添付文書でも警告されている血栓症の初期症状(ACHES)に注意し、疑われる症状が現れた場合は直ちに服用を中止して医師の診察を受けることが重要です。
服用開始前には、ご自身の健康状態や病歴、リスク因子について医師としっかりと相談し、副作用についても十分に理解しておくことが重要です。
ヤーズフレックスは保険適用となる場合がありますが、避妊目的での処方は自費診療となることもあります。
費用や服用方法など、疑問や不安がある場合は、遠慮なく医師や薬剤師に相談しましょう。
最近ではオンライン診療を利用してヤーズフレックスの処方を受けることも可能になっており、忙しい方や対面での受診に抵抗がある方にとって便利な選択肢となっています。
ヤーズフレックスで確実な避妊効果を得るためには、自己判断せず、必ず医療機関を受診し、医師の指導のもとで正しく服用することが最も大切です。
ご自身の体と向き合い、安全で安心な避妊法を選択するために、まずは専門家に相談してみましょう。