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生理前に38度熱!PMSか他の病気か?見分け方と受診の目安

生理前に38度の熱が出てしまい、風邪かな?生理前の症状かな?と戸惑う方もいるかもしれません。生理前には、体温が普段より高くなることはよく知られていますが、それが38度まで上がるのは一般的なことなのでしょうか。

この記事では、生理前の体温変化の仕組みから、生理前に38度の熱が出る場合に考えられる原因、対処法、そして医療機関を受診すべき目安について詳しく解説します。ご自身の体調と照らし合わせながら、ぜひ参考にしてください。

目次

生理前の体温変化とは?一般的な高温期について

女性の体温は、生理周期に合わせて変動することが知られています。これは、女性ホルモンの分泌量の変化が大きく関わっています。基礎体温を測定することで、この周期的な体温変化を把握することができます。

生理周期による体温の変化

一般的な生理周期は、約25日から38日とされており、大きく「低温期」と「高温期」に分けられます。

  • 低温期: 生理が始まってから排卵までの期間です。この時期は、卵胞ホルモン(エストロゲン)が多く分泌され、比較的体温が低い状態が続きます。体温は個人差がありますが、一般的に36.2℃から36.5℃程度で推移します。
  • 高温期: 排卵後から次の生理が始まるまでの期間です。この時期は、黄体ホルモン(プロゲステロン)が多く分泌されます。プロゲステロンには体温を上昇させる働きがあるため、体温が低温期よりも高くなります。この期間は、妊娠が成立しなかった場合は約12~14日間続き、その後に体温が下がって生理が始まります。妊娠が成立した場合は、高温期がそのまま継続します。

一般的な高温期の体温上昇(微熱)

高温期には、プロゲステロンの作用により、体温が低温期に比べて0.3℃から0.5℃程度上昇するのが一般的です。この体温の上昇は、人によっては37℃台の微熱として感じられることがあります。これが「生理前になると体が熱っぽい」「生理前に微熱が出る」と感じる原因の一つです。

この高温期における微熱は生理的な変化であり、通常は生理が始まるとともにプロゲステロンの分泌量が減少し、体温も自然と下がります。体がだるい、熱っぽいといった症状を伴うこともありますが、多くの場合、日常生活に大きな支障をきたすほどではありません。

しかし、生理前の体温上昇が38℃に達する場合は、一般的な高温期による微熱としては少し高いと言えます。なぜなら、高温期による体温上昇は、あくまで生理的なホルモンバランスの変化によるものであり、炎症や感染などによる「発熱」とはメカニズムが異なるからです。次に、PMSと生理前の発熱の関係について詳しく見ていきましょう。

PMSで38度の熱は一般的?

生理前に体調の変化を感じやすい女性は多く、これらの症状は月経前症候群(PMS)と呼ばれます。PMSには、精神的な症状(イライラ、気分の落ち込み、不安など)と身体的な症状(むくみ、乳房の張り、頭痛、腹痛、吐き気など)があり、その中には体温の変化も含まれることがあります。

PMSの体温症状は微熱(37度台)が中心

PMSの身体症状として、「微熱感」や「体がほてる感じ」を自覚する方がいます。これは前述した高温期における体温上昇(通常0.3℃~0.5℃程度)に関連していると考えられます。実際に基礎体温を測ると、37℃台前半になっていることが多いでしょう。

プロゲステロンの分泌が増える高温期は、食欲が増したり、眠気を感じやすくなったり、だるさや疲労感が出やすくなったりと、体調に様々な変化が現れやすい時期です。こうした変化が「熱っぽい」と感じさせることもあります。

38度以上の発熱が生理前に起こる可能性

では、PMSの症状として38℃以上の熱が出ることはあるのでしょうか。結論から言うと、PMSの典型的な症状として38℃以上の発熱が起こることは稀です。 PMSに伴う体温上昇は、あくまでホルモンの影響による生理的なものであり、体の防御反応としての「発熱」とは性質が異なります。

もちろん、個人差があり、生理前に体調を崩しやすい体質の方や、普段から微熱が出やすい方もいらっしゃるかもしれません。しかし、生理前だからといって38℃を超える熱が出ている場合は、PMS以外の原因を疑う方が現実的です。特に、普段の生理前には経験しないような高熱が出た場合は、単なるPMSの症状として片付けずに、他の可能性を考えることが重要です。

生理前に体調を崩しやすいのは事実ですが、それが直接的に38℃という発熱を引き起こす主な原因とは考えにくいのです。次に、生理前に38℃の熱が出た場合に考えられる、PMS以外の様々な原因について掘り下げて解説します。

生理前 38度の熱、考えられる他の原因

生理前に38度の熱が出た場合、PMSによる微熱とは異なる原因が潜んでいる可能性が高いです。この時期は、女性ホルモンのバランスが変化し、免疫力が一時的に低下しやすいとも言われているため、普段よりも感染症などにかかりやすい状態かもしれません。ここでは、生理前の発熱で考えられる主な原因をいくつかご紹介します。

風邪・インフルエンザなど感染症の可能性

最も一般的に考えられる原因は、風邪やインフルエンザ、その他ウイルスや細菌による感染症です。発熱は、体が病原体と戦っているサインであり、多くの感染症で見られる症状です。生理前で体調がいつもと違う、あるいは少し無理をしていたなど、心身の負担がかかっている時期に感染症にかかる可能性は十分にあります。

チェックポイント:

  • 発熱以外に、咳、鼻水、喉の痛み、体の節々の痛み、倦怠感などの症状を伴っていますか?
  • 周りに風邪やインフルエンザにかかっている人はいませんか?
  • 季節性インフルエンザや新型コロナウイルス感染症などの流行期ではありませんか?

これらの症状が一つでも当てはまる場合は、感染症である可能性が高いでしょう。発熱が生理前と重なっただけであり、生理周期とは直接関係ないことがほとんどです。

自律神経の乱れやストレスによる発熱

精神的なストレスや過労は、体のさまざまな不調を引き起こすことが知られています。その一つに、自律神経の乱れがあります。自律神経は、体温調節、血圧、心拍、消化、ホルモンバランスなど、体の重要な機能をコントロールしています。

生理前は、ホルモンバランスの変動が自律神経に影響を与えやすく、ストレスや疲労が重なると、さらに自律神経が乱れやすくなります。自律神経の乱れは、体温調節機能に影響を及ぼし、実際に熱が出る場合や、熱はないのに熱っぽく感じる(微熱感)ことがあります。ストレスによる発熱は、検査をしても特に異常が見つからない「心因性発熱」として診断されることもあります。

チェックポイント:

  • 最近、強いストレスを感じていますか?
  • 仕事や人間関係などで大きなプレッシャーがありますか?
  • 睡眠不足や過労が続いていませんか?
  • 発熱以外に、動悸、めまい、冷や汗、手足の冷え、不眠、食欲不振などの症状を伴っていますか?

ストレスや自律神経の乱れによる発熱は、他の感染症のようなはっきりした症状が少ない場合もありますが、精神的な負担や生活習慣の乱れと関連して現れることがあります。

その他の婦人科系疾患や隠れた病気

稀なケースではありますが、生理前の発熱が婦人科系の病気や、生理周期とは直接関係のない他の病気のサインである可能性も考慮する必要があります。

  • 婦人科系疾患:
    • 卵巣嚢腫の茎捻転: 卵巣にできた嚢腫(袋状のできもの)がねじれてしまう状態です。激しい腹痛や吐き気に加えて、発熱を伴うことがあります。これは緊急手術が必要になる場合もある病気です。
    • 骨盤内炎症性疾患 (PID): 子宮、卵管、卵巣などに細菌が感染して炎症を起こす病気です。下腹部痛、おりものの異常、不正出血などに加えて、発熱が見られることがあります。クラミジアや淋菌などの性感染症が原因となることも多いですが、他の細菌でも起こり得ます。
    • 子宮内膜症や子宮筋腫: これらの病気自体が直接的に高熱を引き起こすことは通常ありませんが、炎症や合併症を起こした際に発熱を伴う可能性はゼロではありません。

その他の隠れた病気:

  • 甲状腺機能亢進症: 甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気で、代謝が異常に高まり、微熱や発汗、動悸、体重減少などの症状が見られることがあります。
  • 膠原病: 全身の結合組織に炎症が起こる自己免疫疾患の総称です。関節痛、発疹、倦怠感など様々な症状が現れますが、発熱もよく見られる症状の一つです。

これらの病気は、発熱以外にも特徴的な症状を伴うことが多いですが、中には気づきにくい形で進行する場合もあります。特に、発熱が長引く、繰り返す、あるいは他の気になる症状(例:強い腹痛、通常と違うおりもの、急な体重の変化など)がある場合は、念のため医療機関を受診して相談することが大切です。

このように、生理前の38度の熱は、単なる生理前の症状ではなく、様々な原因が考えられます。自己判断で済ませず、他の症状や体調の変化も注意深く観察することが重要です。

生理前の発熱と妊娠の可能性

生理予定日近くに38度の熱が出ると、「もしかして妊娠初期症状かも?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。確かに、妊娠初期には体温が通常より高くなる時期がありますが、それだけで妊娠を判断することはできません。

妊娠初期の体温変化の特徴

妊娠が成立すると、女性の体では黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が生理前よりもさらに増加し、その状態が維持されます。これにより、基礎体温の高温期が継続するという変化が見られます。通常、生理が来る前には高温期が終わり体温が下がりますが、妊娠した場合は高温期が続き、人によっては37℃台前半の微熱感が続くことがあります。

しかし、この「高温期が続く」というのは、生理前の高温期も同様に体温が上昇しているため、体温計で測っても生理前と妊娠初期で明確な違いが分かりにくいことがあります。どちらもプロゲステロンの影響で体温が高くなっている状態だからです。

妊娠初期には、体温上昇以外にも様々な症状が現れることがあります。

妊娠初期に現れる可能性のある症状:

  • 生理が遅れる
  • 吐き気や胃のむかつき(つわり)
  • 乳房の張りや痛み
  • 倦怠感や眠気
  • 頻尿
  • 着床出血(少量の出血)

これらの症状は個人差が大きく、全く感じない人もいれば、強く感じる人もいます。また、PMSの症状と似ているものも多いため、症状だけで妊娠かどうかを判断するのは非常に難しいです。

生理予定日前の体温で妊娠を判断できる?

結論として、生理予定日前の体温が38度になったからといって、それだけで妊娠していると判断することはできません。

生理前の高温期でも37℃台になることは一般的であり、それが体質的に少し高めに出ている可能性や、前述した感染症などの他の原因で発熱している可能性が十分にあります。

また、たとえ妊娠による高温期が続いていたとしても、その体温が常に正確に38度であるとは限りません。体温は測る時間帯や体の状態によって変動するため、一時的に38度になることはあっても、それが妊娠による典型的な体温推移を示すものではないからです。

妊娠の可能性を知りたい場合は、生理予定日から1週間~10日程度経過しても生理が来ない場合に、市販の妊娠検査薬を使用するか、医療機関を受診して診断を受けるのが最も確実な方法です。妊娠検査薬は、尿中のhCGホルモンという、妊娠すると分泌されるホルモンを検出する仕組みです。生理予定日よりも前にフライングで検査しても、hCGホルモンの量が十分でなく、正しい結果が出ない場合があります。

重要な点:

  • 生理前と妊娠初期は、どちらも体温が上昇する時期であり、体温だけで区別するのは難しい。
  • 38度という体温は、PMSや妊娠初期症状の微熱としては一般的ではない。
  • 生理予定日前の発熱は、妊娠以外の病気の可能性も考慮する必要がある。
  • 妊娠の確認は、妊娠検査薬または医療機関での診断で行う。

生理予定日近くに体調が優れない、熱が出たという場合は、まずは安静にして様子を見ることが大切です。他の症状がないか注意し、必要であれば医療機関に相談しましょう。

生理前 38度の熱が出た場合の対処法

生理前に38度の熱が出てしまった場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。熱の原因が何であれ、まずは体の回復を最優先にするための基本的なケアを行うことが大切です。

安静にして水分・栄養を摂る

発熱しているときは、体が病原体と戦っている状態であり、エネルギーを消耗しています。無理をせず、まずは安静にすることが最も重要です。激しい運動や、体を冷やすような行動は避けましょう。

また、発熱時には汗をかきやすく、体内の水分が失われやすいので、こまめな水分補給を心がけましょう。水、お茶、経口補水液などが適しています。熱がある時は食欲が落ちることもありますが、体力を維持するためには栄養を摂ることも大切です。消化の良いもの、食べやすいものを少量ずつでも口にするようにしましょう。おかゆ、スープ、ゼリー飲料などがおすすめです。

市販の解熱鎮痛剤の使用について

市販の解熱鎮痛剤は、一時的に熱を下げる効果が期待できます。しかし、使用には注意が必要です。

  • 服用前に必ず添付文書を読む: 用法・用量を守り、禁忌や注意点を確認しましょう。
  • 原因によっては慎重に: 細菌感染による熱など、むやみに熱を下げることで病気の回復を遅らせる場合もあります。
  • 他の薬との飲み合わせ: 普段飲んでいる薬がある場合は、飲み合わせに問題がないか薬剤師に相談しましょう。
  • 妊活中・妊娠の可能性: 妊娠の可能性がある場合や、妊活中の方は、市販薬の服用について医師や薬剤師に相談することが必須です。一部の解熱鎮痛剤は、妊娠初期や胎児に影響を与える可能性が指摘されています。
  • 症状が改善しない場合: 市販薬を使用しても熱が下がらない、あるいは他の症状が悪化する場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

解熱鎮痛剤は、あくまで症状を一時的に和らげる対症療法です。熱の原因そのものを治療するわけではありません。

体を冷やすなど自宅でできるケア

熱が高くてつらい場合は、物理的に体を冷やすことで楽になることがあります。

  • 冷やす場所: 首の付け根、脇の下、足の付け根(鼠径部)など、太い血管が通っている部分を冷やすのが効果的です。市販のアイスノンや氷枕、濡らしたタオルなどを使用します。
  • 注意点: 体全体を冷やしすぎると、かえって体の負担になったり、悪寒が強まったりすることがあります。気持ちが良いと感じる程度に留め、体の震えがある時や、手足が冷たい時は無理に冷やさないようにしましょう。

衣類や寝具は、汗をかいたらこまめに着替えたり交換したりして、体を清潔に保ちましょう。通気性の良い素材を選ぶと快適に過ごせます。

これらの対処法は、あくまで一時的なケアであり、症状を和らげるためのものです。熱の原因が特定できていない場合は、無理せず医療機関を受診して適切な診断と治療を受けることが重要です。特に、次に述べるような場合は、早めに受診を検討してください。

生理前 38度の熱で病院を受診する目安

生理前の38度の熱は、単なる生理的な体温上昇ではない可能性が高いことを述べました。自己判断で様子を見ることもできますが、以下のような場合は早めに医療機関を受診することを強くお勧めします。

高熱が続く、他の症状がある場合

  • 38.5℃以上の高熱が続く: 38度であっても、それが数日以上続く場合や、解熱剤を使用しても一時的にしか下がらない場合は、何らかの感染症や炎症が原因である可能性が高いです。
  • 他のつらい症状を伴う: 発熱以外に、以下のような症状がある場合は、病気が進行しているサインかもしれません。
    • 強い頭痛: 特に普段経験しないような激しい頭痛。
    • 咳や痰がひどい: 気管支炎や肺炎の可能性も。
    • 胸の痛みや息苦しさ: 呼吸器や心臓の病気の可能性も。
    • 激しい喉の痛み: 扁桃炎など、細菌感染の可能性も。
    • persistent vomiting or diarrhea: 脱水症状を起こす可能性も。
    • 強い腹痛: 婦人科系の病気や、消化器系の病気の可能性も。特に、下腹部の激しい痛みに発熱を伴う場合は、卵巣嚢腫の茎捻転や骨盤内炎症性疾患など、緊急性の高い病気も考えられます。
    • 発疹が出る: ウイルス感染症やアレルギー反応などの可能性も。
    • 意識が朦朧とする、ぐったりしている: 重症化している可能性。

これらの症状が発熱と同時に現れた場合は、原因を特定し、適切な治療を開始することが重要です。

いつもの生理前症状と明らかに違う場合

普段から生理前に微熱や体調の変化を感じている方でも、今回の発熱がいつもと様子が違うと感じる場合は注意が必要です。

  • 熱の高さが違う: いつもは37℃台前半なのに、今回は38度もある、あるいはそれ以上に高い。
  • 症状の重さが違う: いつものだるさや熱っぽさよりも、明らかに体がしんどい、動くのがつらい。
  • 伴う症状が違う: 普段の生理前にはない、強い痛みや吐き気、 unusual discharge などがある。

「なんかおかしいな」「いつもの生理前とは違う」といった直感も大切です。ご自身の体の変化に気づいたら、軽く考えずに医療機関に相談しましょう。

何科を受診すべきか

生理前に発熱した場合、最初に何科を受診すれば良いか迷うかもしれません。

  • まずはかかりつけ医や内科: 発熱の最も一般的な原因は風邪や感染症です。まずは、普段から診てもらっているかかりつけ医や、近くの内科を受診するのが良いでしょう。現在の症状を詳しく伝え、生理前であることを伝えれば、医師が総合的に判断してくれます。
  • 婦人科も検討: 発熱以外に、強い下腹部痛、おりものの異常、不正出血など、明らかに婦人科系の症状を伴っている場合は、婦人科を直接受診することも考えられます。ただし、発熱の原因が感染症だった場合、婦人科では対応が難しいこともあるため、症状によって判断が必要です。
  • 救急相談窓口や休日・夜間診療: 高熱でつらい、症状が急激に悪化した、休日や夜間に発熱した場合など、すぐに受診できる医療機関が分からない場合は、地域の救急相談窓口(例:#7119)に電話してアドバイスを求めることも有効です。

受診する際は、いつから熱が出ているか、熱の推移、 highest body temperature 、他にどのような症状があるか、普段飲んでいる薬、基礎疾患の有無、そして生理予定日や生理前の体調について詳しく伝えるようにしましょう。

受診を検討する目安 具体的なサイン
高熱が続く 38.5℃以上の熱が数日続く、解熱剤が効きにくい
他のつらい症状がある 強い頭痛、激しい咳や息苦しさ、胸痛、我慢できない腹痛、止まらない嘔吐や下痢、意識が朦朧とする、発疹など
いつもの生理前症状と明らかに違う 普段より熱が高い、症状が重い、今までになかった症状(強い痛み、 unusual discharge など)がある
基礎疾患がある 糖尿病、心臓病、呼吸器疾患などの持病があり、発熱によって悪化が懸念される場合
症状が改善しない 自宅でのケアや市販薬で様子を見ても、症状が悪化するか改善しない
妊娠の可能性がある 生理予定日を過ぎており、妊娠の可能性も否定できない状況で発熱した場合(使用できる薬が限られるため)
不安が強い 体調への不安が強く、専門家の意見を聞きたい場合

まとめ:生理前の38度の熱は他の病気の可能性も考慮

生理前には、黄体ホルモンの影響で体温が0.3℃~0.5℃程度上昇し、37℃台の微熱を感じる方が多くいます。これは生理的な変化であり、PMSの症状の一つとして捉えられることもあります。

しかし、生理前に38度もの熱が出ている場合は、一般的な高温期による微熱やPMSの症状としては考えにくいです。風邪やインフルエンザといった感染症が最も可能性の高い原因として挙げられますが、強いストレスや疲労による自律神経の乱れ、稀ではありますが婦人科系の疾患や他の隠れた病気が原因となっている可能性も否定できません。また、妊娠初期にも体温は上昇しますが、38度という熱で妊娠を判断することはできません。

生理前の発熱は、単なる生理前の症状として見過ごさず、ご自身の体の変化を注意深く観察することが大切です。発熱以外に気になる症状がある場合や、熱が長引く、いつもの生理前とは明らかに違うと感じる場合は、自己判断せずに早めに医療機関を受診しましょう。

特に、強い腹痛を伴う場合や、呼吸が苦しい、意識がはっきりしないといった場合は、躊躇せずに救急性の高い医療機関(救急外来など)への受診を検討してください。

ご自身の体を労り、適切な対処を行うことで、安心して過ごすことができます。

免責事項:

本記事の情報は、一般的な知識を提供するものであり、特定の個人の病状や診断、治療法について述べるものではありません。ご自身の体調に関して不安がある場合は、必ず医師またはその他の資格を持つ医療専門家に相談してください。本記事の情報に基づいて行った行為によって生じたいかなる結果に関しても、当方は責任を負いかねます。

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