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いびきを即効で治す方法10選!今すぐできる簡単対策【医師監修】

いびきは、周りの人だけでなく、ご自身の体にも影響を与えることがあります。特に、うるさいいびきにお悩みの方は、「今すぐどうにかしたい」「即効性のある治し方を知りたい」とお考えかもしれません。しかし、いびきの原因は様々であり、単なる音の問題ではなく、病気が隠れている可能性もゼロではありません。

この記事では、「いびき 治し方 即効」というニーズに応えつつ、ご自宅でできる手軽な対策から、医学的な原因、そして場合によっては医療機関を受診することの重要性まで、医師監修のもと網羅的に解説します。いびきの悩みを解消し、快適な睡眠を取り戻すための一歩を踏み出しましょう。

いびきが発生するメカニズムは、空気の通り道である上気道(鼻から喉にかけて)が狭くなることによって起こります。狭くなった部分を空気が通過する際に、粘膜が振動して音が発生するのです。この空気の通り道が狭くなる原因は一つではなく、様々な要因が複合的に関わっていることがほとんどです。即効性のある対策を試す前に、まずはご自身のいびきの原因として何が考えられるのかを知ることが重要です。

いびきの主な原因として、以下の点が挙げられます。

  • 舌根沈下(ぜっこんちんか): 仰向けで寝ると、重力によって舌の付け根(舌根)が喉の奥に落ち込み、上気道を狭めてしまいます。これが、多くのいびきの原因となります。
  • 肥満: 首周りや喉の奥に脂肪がつくと、上気道が物理的に狭くなります。体重増加はいびきを悪化させる大きな要因の一つです。
  • 扁桃腺やアデノイドの肥大: 特に子供にいびきが多い原因として、口蓋扁桃や咽頭扁桃(アデノイド)が大きいことが挙げられます。大人でも扁桃腺が大きい場合はいびきの原因となります。
  • 鼻づまり: アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、鼻中隔湾曲症などにより鼻が詰まっていると、鼻呼吸が困難になり口呼吸になります。口呼吸は舌根沈下を招きやすいため、いびきを誘発・悪化させます。
  • 加齢による筋力の低下: 年齢を重ねると、舌や喉の筋肉が衰え、上気道を広げておく力が弱まります。これも舌根沈下を引き起こしやすい要因です。
  • アルコールや特定の薬物の影響: 就寝前の飲酒や、睡眠導入剤、精神安定剤などの服用は、舌や喉の筋肉を弛緩させ、上気道を狭めやすくいびきを誘発・悪化させます。
  • 口呼吸: 鼻ではなく口で呼吸している場合、舌の位置が下がりやすく、上気道が狭まりいびきにつながります。乾燥した空気も口呼吸を悪化させやすい要因です。

これらの原因が単独、あるいは組み合わさることでいびきが発生します。原因によって効果的な対策は異なります。ご自身のいびきは、どのような状況で起こりやすいかを観察してみると良いでしょう。

目次

【即効性あり?】今すぐ試せるいびき対策

「いびき 治し方 即効」を求めるなら、まずはご自宅で手軽に試せる対策から始めてみましょう。これらの対策は、原因によってはすぐに効果を感じられる場合もあります。ただし、効果には個人差があり、あくまで一時的な軽減策であったり、継続することで効果が出てくるものもあります。根本的な解決のためには、ご自身のいびきの原因を理解し、適切な対策を続けることが大切です。

寝る姿勢を工夫する(横向き寝など)

最も手軽で即効性が期待できる対策の一つが、寝る姿勢を変えることです。仰向けで寝ると、重力で舌の付け根が喉の奥に落ち込みやすくなります(舌根沈下)。これが多くのいびきの原因となるため、横向きで寝ることを意識してみましょう。

横向きで寝ることで、舌根が喉の奥に落ち込むのを防ぎ、上気道が確保されやすくなります。特に、普段から仰向け寝でいびきがひどいと感じる方には効果的です。

効果的な横向き寝の工夫:

  • 抱き枕を使う: 抱き枕を使うと、自然と横向きの姿勢を保ちやすくなります。安定した姿勢でリラックスできるため、睡眠の質向上にもつながります。
  • 背中にクッションや丸めたタオルを入れる: これらを使うことで、寝ている間に無意識に仰向けになってしまうのを防ぐことができます。
  • いびき防止用の枕を使う: いびき防止用の枕の中には、寝返りを打ちにくくしたり、横向き寝を促す形状のものがあります。

ただし、一晩中同じ姿勢を保つことは難しいため、完全にいびきをなくすわけではありません。また、体が痛くなったり、別の睡眠の質を低下させる要因になる可能性もあるため、ご自身にとって快適な方法を見つけることが大切です。

口呼吸を改善する(テープや体操など)

口呼吸は、舌が下がりやすくなり、上気道が狭まる原因の一つです。また、口の中が乾燥しやすくなり、これも粘膜の振動を助長していびきを悪化させることがあります。意識して鼻呼吸を促すことで、いびきの改善が期待できます。

口呼吸改善のための対策:

  • 口閉じテープ(マウステープ): 就寝中に口が開いてしまうのを防ぐために、唇を軽く閉じるようにテープを貼る方法です。薬局やドラッグストアで購入できます。ただし、鼻づまりがひどい場合は呼吸困難になる危険性があるため使用しないでください。また、肌荒れなどのリスクもあります。
  • 鼻呼吸を意識する: 日中起きている間も、意識的に口を閉じて鼻で呼吸する習慣をつけましょう。これにより、鼻呼吸が自然に行えるようになります。
  • 口周りの筋肉を鍛える体操: 後述する「あいうべ体操」や舌回し運動などは、口周りや舌の筋肉を鍛え、口が開きにくくしたり、舌の位置を正常に保つのに役立ちます。

これらの対策は、継続することで効果が出やすくなります。特に口閉じテープは、正しく使用すれば就寝中の口呼吸を一時的に防ぐ即効性も期待できますが、あくまで補助的なものです。

寝室の環境を整える(湿度や寝具)

寝室の環境もいびきに影響を与えることがあります。特に空気が乾燥していると、喉や鼻の粘膜が乾燥して炎症を起こしやすくなり、上気道が狭まりいびきが悪化することがあります。

寝室環境の改善:

  • 適切な湿度を保つ: 加湿器などを利用して、寝室の湿度を50〜60%程度に保つようにしましょう。これにより、喉や鼻の粘膜の乾燥を防ぎ、いびきを軽減できる可能性があります。
  • 寝具の見直し: 枕の高さや硬さ、マットレスの沈み込み方も、寝姿勢に影響し、いびきの原因となることがあります。ご自身の体格や寝姿勢に合った寝具を選ぶことで、快適な睡眠とともいびき改善が期待できます。例えば、高すぎる枕は首が曲がり上気道を狭める可能性があります。低すぎる枕も同様に舌根沈下を招くことがあります。横向き寝をサポートする抱き枕も有効です。

アルコールや寝る前の飲食を控える

就寝前の習慣がいびきを悪化させることがあります。特にアルコールの摂取は、いびきに大きな影響を与えます。

  • アルコール: アルコールには筋肉を弛緩させる作用があります。寝る前にお酒を飲むと、舌や喉の周りの筋肉が緩み、上気道がさらに狭くなりやすくいびきを誘発・悪化させます。即効性を求めるなら、就寝数時間前からのアルコール摂取を控えることが有効です。
  • 寝る前の食事: 就寝直前に食事を摂ると、胃が満腹になり横隔膜を圧迫することがあります。これにより呼吸が浅くなり、いびきが悪化する可能性があります。就寝の2〜3時間前には食事を終えるように心がけましょう。

これらの習慣改善は、意識すればすぐに実践できるため、即効性のある対策と言えます。

いびき対策グッズを活用する

薬局やオンラインストアには、様々な種類のいびき対策グッズが販売されています。ご自身のいびきの原因やタイプに合わせて適切なグッズを選ぶことで、いびきを軽減できる可能性があります。

マウスピース

いびき対策用のマウスピースは、「スリープスプリント」とも呼ばれ、就寝時に下顎を前方に突き出すように固定する装置です。これにより、舌根が喉の奥に沈み込むのを防ぎ、上気道を広げる効果が期待できます。特に、仰向け寝でいびきがひどい方や、舌根沈下が原因のいびきに有効とされています。

市販品もありますが、ご自身の歯型や顎関節の状態に合わないものを使用すると、かえって顎関節症を引き起こしたり、効果が得られなかったりする可能性があります。効果を最大限に引き出し、安全に使用するためには、歯科医師に相談してオーダーメイドのマウスピースを作成してもらうことが最も推奨されます。医療機関で作成したマウスピースは、睡眠時無呼吸症候群の治療としても有効な場合があります。

鼻腔拡張テープ

鼻腔拡張テープは、鼻孔の上に貼り付けることで、物理的に鼻孔を広げ、鼻からの空気の通りを良くするテープです。鼻づまりが原因で口呼吸になり、いびきをかきやすい方に効果が期待できます。

使用は簡単で、即効性があると感じる方もいます。テープを貼るだけなので手軽に試せますが、鼻の構造そのものを改善するわけではないため、重度の鼻づまりには効果が限定的な場合があります。また、肌が弱い方はかぶれやすいこともあるため注意が必要です。

枕・抱き枕

前述の寝室環境でも触れましたが、いびき対策に特化した枕や、横向き寝をサポートする抱き枕も有効なグッズです。

  • いびき防止枕: 寝返りを制御する形状や、首の角度を調整して上気道を確保しやすい構造になっているものがあります。
  • 抱き枕: 横向きの姿勢を安定させ、仰向けになるのを防ぐのに役立ちます。

ご自身の寝姿勢やいびきのタイプに合わせて選んでみましょう。枕の高さや硬さが合わないと、首や肩に負担がかかることもあるため、実際に試せる場合は試してみるのが良いでしょう。

その他の便利グッズ

上記以外にも、様々なアイデアのいびき対策グッズがあります。

  • いびき防止バンド(顎サポーター): 顎を軽く持ち上げるようにサポートし、口が開いてしまうのを防ぎ、鼻呼吸を促すことでいびきを軽減する目的で使用されます。
  • いびき防止アプリ: スマートフォンを枕元などに置いておくと、いびきを感知して記録したり、振動などで寝返りを促したりするものがあります。ご自身のいびきの状況を把握するのにも役立ちます。
  • 加湿器: 寝室の湿度を保つことで、喉や鼻の乾燥を防ぎ、いびきを軽減します。特に冬場など空気が乾燥しやすい時期に有効です。

これらのグッズも、効果には個人差があります。いくつかの種類を試してみて、ご自身に合ったものを見つけると良いでしょう。

自力で改善?いびきに効くツボやトレーニング

いびきを自力で改善する方法として、ツボ押しや口周りの筋肉を鍛えるトレーニングが紹介されることがあります。これらの方法は、即効性というよりは、継続することで体質を改善したり、いびきの原因となる筋肉の衰えにアプローチしたりすることを目的としています。

いびきに効果が期待できるツボ

東洋医学の観点から、いびきに関連する症状(鼻づまり、喉の詰まり感、リラックスなど)に効果が期待されるツボがあります。これらのツボを刺激することで、症状の緩和やリラックス効果により、結果としていびきの軽減につながる可能性が考えられます。ただし、ツボ押しが直接的にいびきを「なくす」医学的根拠は確立されているわけではありません。

いびきに関連して刺激されることのあるツボの例:

  • 迎香(げいこう): 小鼻のすぐ脇にあるツボ。鼻づまりの緩和に良いとされます。
  • 鼻通(びつう): 迎香の少し上の、鼻の付け根の横にあるツボ。鼻の通りを良くする効果が期待されます。
  • 天突(てんとつ): 鎖骨の間のくぼみにあるツボ。喉の通りを良くする、呼吸を楽にする効果が期待されます。
  • 翳風(えいふう): 耳たぶの裏側にあるくぼみにあるツボ。リラックス効果や、首周りの緊張緩和に良いとされます。

これらのツボを、指の腹で優しく、または少し強めに押したり揉んだりしてみましょう。息を吐きながら3〜5秒押すのを数回繰り返すのが一般的です。寝る前に行うとリラックス効果も得られやすいかもしれません。

口周りや舌の筋肉を鍛えるトレーニング

加齢や普段の生活習慣によって、舌や喉の周りの筋肉(舌筋、口輪筋など)が衰えると、舌根沈下や上気道の狭窄を招きやすくなります。これらの筋肉を鍛えるトレーニングは、「いびき 治し方」として注目されています。特に、摂食嚥下障害のリハビリとしても行われるトレーニングは、いびき改善にも有効とされています。

効果が期待できるトレーニングの例:

  • あいうべ体操: 「あー」「いー」「うー」「べー」と口と舌を大きく動かす体操です。「あー」は口を大きく開けて、「いー」は口を横に大きく広げて、「うー」は口を前に突き出して、「べー」は舌を大きく突き出します。それぞれの発音で5秒ずつキープするのを1セットとし、1日30セットを目安に行います。口周りや舌の筋肉、特に舌の付け根の筋肉を鍛えるのに有効です。
  • 舌回し運動: 口を閉じた状態で、舌を歯茎に沿ってゆっくりと大きく回します。右回りに20回、左回りに20回を1セットとし、1日数セット行います。舌全体の筋力を鍛え、舌の位置を高く保つのに役立ちます。
  • ガラガラうがい: 喉の奥でガラガラと音を立ててうがいをします。これにより、喉の奥の筋肉を刺激し、鍛えることができます。

これらのトレーニングは、即効性は期待できませんが、継続することで舌や口周りの筋肉が強化され、舌根沈下を防いだり、上気道を広げやすくしたりする効果が期待できます。毎日続けることが大切です。

いびきの種類と潜むリスク:睡眠時無呼吸症候群(SAS)

いびきは、大きく分けて「単純いびき」と「病的な(危険ないびき)」に分けられます。単純いびきは、普段はいびきをかかない人が、疲れている時や飲酒した時などに一時的にかくもので、健康上の問題は少ないとされています。しかし、注意が必要なのは病的な(危険ないびき)です。

病的な(危険ないびき)の代表的なものが、「睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)」です。SASとは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり(無呼吸)、呼吸が浅くなったりする(低呼吸)状態が繰り返される病気です。いびきは、この無呼吸や低呼吸の間に生じる苦しそうな呼吸音として現れることが多い症状の一つです。SASに伴ういびきは、大きくて断続的で、時には「ガーガー」「ゴーゴー」といった激しい音を伴い、突然静かになったと思ったらまた激しいいびきが始まる、といった特徴があります。

SASを放置すると、睡眠中に体が酸素不足になり、心臓や血管に大きな負担がかかります。その結果、以下のような様々な健康リスクが高まることがわかっています。

  • 高血圧
  • 心疾患(狭心症、心筋梗塞、不整脈など)
  • 脳血管疾患(脳卒中、脳梗塞など)
  • 糖尿病
  • 脂質異常症
  • 日中の強い眠気や集中力低下
  • 起床時の頭痛
  • ED(勃起不全)
  • 居眠り運転事故のリスク増加

このように、SASは単なる「うるさいいびき」ではなく、命に関わる病気につながる可能性のある深刻な状態です。ご自身のいびきが、激しく、途中で呼吸が止まっているように見える、あるいは日中に強い眠気を感じるといった場合は、SASの可能性を疑い、医療機関を受診することを強くお勧めします。

こんな場合は医療機関を受診すべき

ここまで、ご自宅でできるいびき対策や原因について解説してきましたが、すべてがいびきを自力で解決できるわけではありません。特に以下のような場合は、迷わず医療機関を受診しましょう。

  • いびきが非常に大きく、不規則で、呼吸が途中で止まっているように見える場合
  • 家族やパートナーから、睡眠中に呼吸が止まっていると指摘されたことがある場合
  • 日中に耐えられないほどの強い眠気があり、集中力が続かない、居眠りをしてしまう場合
  • 起床時に頭痛が頻繁に起こる場合
  • 高血圧や糖尿病、心臓病などの持病がある方で、いびきをかいている場合
  • 様々な対策を試してもいびきが改善しない場合
  • 子供のいびきが毎日続き、呼吸が苦しそうに見える場合(成長や発達に影響する可能性も)

これらの症状は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のサインである可能性が高く、専門的な検査と治療が必要です。

いびき外来や耳鼻咽喉科で相談

いびきや睡眠時無呼吸症候群の診断・治療は、専門性の高い分野です。どこに相談すれば良いか分からない場合は、まず「いびき外来」を標榜している医療機関を探すか、耳鼻咽喉科を受診するのが一般的です。

耳鼻咽喉科では、鼻や喉の状態(鼻づまり、扁桃腺の大きさ、舌根の状態など)を詳しく診察し、いびきの原因を特定するのに役立ちます。SASが疑われる場合は、睡眠専門医のいる医療機関を紹介されることもあります。

受診する際は、ご自身のいびきの状況(いつから、どのような音か、頻度、呼吸が止まっているように見えるかなど)や、日中の症状(眠気、頭痛など)、既往歴、服用中の薬、生活習慣などを詳しく伝えられるように準備しておくと診察がスムーズに進みます。可能であれば、ご家族にいびきの様子を録画してもらったり、いびき記録アプリなどを活用したりするのも良いでしょう。

専門的な検査と治療法について

医療機関では、いびきやSASの診断のために、以下のような検査が行われます。

検査の種類 内容
簡易睡眠検査(簡易PSG) 自宅に持ち帰れる装置を装着して、睡眠中の呼吸、血中酸素濃度、脈拍などを測定します。SASの可能性をスクリーニングする検査です。
ポリソムノグラフィー(PSG) 病院などに一泊入院して、脳波、眼球運動、筋電図、心電図、呼吸、血中酸素濃度、いびき音など、より多くの項目を同時に測定する精密検査です。

これらの検査結果に基づいて、いびきの原因や重症度(特にSASの有無や程度)が診断されます。SASと診断された場合、その重症度や原因に応じて、以下のような治療法が検討されます。

治療法の種類 内容 効果が期待される症状 注意点
CPAP療法(持続陽圧呼吸療法) 鼻に装着したマスクから、一定の圧力をかけた空気を送り込むことで、寝ている間の上気道の閉塞を防ぎ、無呼吸や低呼吸をなくす治療法です。 中等症~重症のSASに伴ういびき・無呼吸 毎晩装着する必要がある、初期の装着感の違和感など
マウスピース(口腔内装置) 下顎を前方に固定する専用のマウスピースを装着し、舌根沈下を防ぎ上気道を広げる治療法です。歯科医師が作成します。 軽症~中等症のSAS、舌根沈下が主ないびき 歯科医師による診断・作成が必要、顎関節への影響の可能性
外科的治療 扁桃腺・アデノイド摘出術、鼻中隔湾曲症手術、軟口蓋手術など、上気道を狭めている原因そのものを取り除く手術です。 扁桃腺・アデノイド肥大、鼻づまり、軟口蓋の形状などが原因の場合 全員に適用できるわけではない、術後の回復期間が必要
生活習慣の改善指導 減量、禁煙、節酒、適切な睡眠時間の確保など、SASやいびきを悪化させる生活習慣を見直す指導です。 SASやいびきの原因に生活習慣が深く関わっている場合 効果が出るまでに時間がかかる、本人の強い意志が必要

これらの専門的な治療は、いびきの根本的な原因にアプローチし、睡眠の質や日中の症状を改善し、将来的な合併症のリスクを低減することを目的としています。

いびきに関するよくある質問

いびきについて、多くの方が疑問に思われる点について解説します。

いびきを自力で治す方法はありますか?

いびきの原因が、一時的な疲労や飲酒、寝姿勢など比較的軽度なものである場合は、この記事で紹介したようなご自宅でできる対策(寝姿勢の工夫、口呼吸改善、グッズ活用、生活習慣の見直しなど)で軽減したり、場合によってはなくしたりすることが可能です。しかし、いびきの原因が構造的な問題(扁桃腺肥大、鼻中隔湾曲症など)や、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のような病気である場合は、自力での完治は難しく、専門医による診断と治療が必要となります。ご自身のいびきが病気と関連しているサイン(大きな断続的ないびき、日中の眠気など)がないか注意し、気になる場合は医療機関に相談しましょう。

いびきを止める裏ワザは?

インターネットなどで「いびきを止める裏ワザ」として、様々な方法が紹介されていることがあります。中には一時的な効果が期待できるものもあるかもしれませんが、医学的な根拠が乏しいものや、かえって体に負担をかける可能性のあるものも含まれているため注意が必要です。科学的根拠に基づいた対策としては、本文で解説した「寝姿勢の工夫」「鼻呼吸の意識」「アルコールを控える」などが挙げられます。もし病気が原因である場合は、自己流の裏ワザでは改善しないばかりか、発見・治療の遅れにつながるリスクもあります。信頼できる情報に基づいた対策を行い、必要に応じて医療機関の専門家へ相談することが最も安全で確実な方法です。

いびきを黙らせる方法はありますか?

家族やパートナーのいびきに悩んでいる方にとって、「いびきを黙らせたい」という気持ちは切実でしょう。一時的にいびきを止めさせる方法としては、寝ている人を優しく横向きにさせる、軽く体を揺すって寝返りを促す、そっと起こして水分を摂らせるなどが挙げられます。ただし、これらの方法は一時的なものであり、根本的な解決にはなりません。いびきをかく本人に、ご自身のいびきの状況や健康リスクについて伝え、対策を検討してもらうことが重要です。本人が医療機関を受診し、原因を特定して適切な治療を受けることが、最も効果的にいびきを黙らせ、お互いが快適に眠れるようになる道です。

いびきをなくすツボはどこですか?

いびきを「なくす」と医学的に効果が認められている特定のツボは確立されていません。東洋医学の考え方では、鼻づまりや喉の不調に関連するツボを刺激することで、いびきの軽減に間接的な効果が期待できる可能性はあります。例えば、鼻の通りを良くするとされる迎香や鼻通、喉の通りを良くするとされる天突などが挙げられます。これらのツボ押しはリラックス効果も期待できるため、試してみる価値はありますが、あくまで補助的なケアと考え、過信は禁物です。特に睡眠時無呼吸症候群のような病気が原因の場合は、ツボ押しだけでいびきをなくすことはできません。

まとめ:いびき 治し方 即効を求めるなら多角的なアプローチを

いびきにお悩みの方が「いびき 治し方 即効」を求める気持ちはよく分かります。確かに、寝姿勢の工夫や口閉じテープ、アルコールを控えるなど、手軽に試せて即効性が期待できる対策も存在します。これらの対策は、一時的な軽減や軽度のいびきには有効な場合があります。

しかし、いびきの原因は多岐にわたり、時には睡眠時無呼吸症候群(SAS)のような、放置すると深刻な健康問題につながる病気が隠れていることもあります。特に、大きな断続的ないびきや、日中の強い眠気がある場合は、単なる「うるさいいびき」として軽視せず、病気のサインとして捉える必要があります。

いびきを根本的に改善し、健康的な睡眠を取り戻すためには、ご自身のいびきの原因を知り、それに応じた多角的なアプローチが必要です。まずは手軽な対策から試してみるのも良いですが、効果が得られない場合や、病気のサインが疑われる場合は、迷わず医療機関(いびき外来、耳鼻咽喉科など)に相談しましょう。専門医による診断と適切な治療は、いびきを解消するだけでなく、心身の健康を守るために非常に重要です。

この記事が、いびきにお悩みの方々がご自身のいびきと向き合い、より良い睡眠と健康的な生活を送るための一助となれば幸いです。

免責事項: この記事は、いびきに関する一般的な情報提供を目的としており、医学的な診断や治療を保証するものではありません。個別の症状や状態については、必ず専門の医療機関で医師の診断を受けてください。自己判断での対策や治療には限界があり、かえって健康を損なう可能性もあります。

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