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ファボワール完全ガイド|効果(避妊・生理)から副作用・飲み方まで

ファボワールは、低用量ピルと呼ばれる種類の医薬品です。
主に避妊目的で使用される他、月経困難症や子宮内膜症などの治療にも用いられます。
女性ホルモンである卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール)と黄体ホルモン(デソゲストレル)が配合されており、毎日服用することでホルモンバランスをコントロールします。
正しい知識を持って服用することで、様々な効果が期待できる一方、副作用やデメリットも存在します。
この記事では、ファボワールの効果や避妊率、生理への影響、副作用、飲み方、他のピルとの比較、入手方法など、ファボワールに関する重要な情報を詳しく解説します。
ファボワールの服用を検討している方や、現在服用中の方にとって、正確な情報を得るための一助となれば幸いです。

目次

ファボワールとは?低用量ピルとしての特徴

ファボワールは、バイエル薬品から製造販売されている低用量経口避妊薬(OC)です。
卵胞ホルモンとしてエチニルエストラジオールを0.03mg、黄体ホルモンとしてデソゲストレルを0.15mg配合しています。
この配合割合は服用期間を通じて一定であるため、「一相性(いっそうせい)」と呼ばれるタイプに分類されます。

また、黄体ホルモンの種類によって「世代」に分類され、ファボワールに含まれるデソゲストレルは「第3世代」の黄体ホルモンです。
第3世代の黄体ホルモンは、男性ホルモン作用が比較的少なく、ニキビや多毛といった副作用が起こりにくいという特徴があるとされています。

ファボワールを含む低用量ピルは、単に避妊を目的とするだけでなく、女性の様々なQOL(生活の質)の向上に役立つことが知られています。
月経困難症(重い生理痛)や過多月経(生理の出血量が多い)に対する治療薬として、保険が適用される場合もあります。
医師の診断のもと、自身の目的に合ったピルを選択することが重要です。

ファボワールの効果・効能|避妊や生理への影響

ファボワールを正しく服用することで、様々な効果が期待できます。
最もよく知られているのは避妊効果ですが、それ以外にも女性の体の調子を整える効果があります。

高い避妊効果とその仕組み

ファボワールの最も主要な効果は、非常に高い避妊効果です。
この効果は、配合されている2種類の女性ホルモンが複雑に作用し合うことで発揮されます。
主な仕組みは以下の3点です。

  • 排卵の抑制: 脳からの指令によって卵巣から卵子が放出される「排卵」を抑制します。ピルに含まれるホルモンが、脳下垂体からの排卵を促すホルモン(FSHやLH)の分泌を抑えるため、卵子が成熟せず、排卵が起こりにくくなります。これが避妊の主たる仕組みです。
  • 子宮内膜の変化: 受精卵が着床するためのベッドとなる子宮内膜を薄く保ちます。たとえ排卵が起こって受精した場合でも、子宮内膜が薄いため着床しにくくなります。
  • 頸管粘液の変化: 子宮の入り口(頸管)にある粘液を粘稠(ねんちょう)にし、精子が子宮内へ侵入しにくくします。

これらの複数の仕組みが複合的に作用することで、高い避妊効果が得られるのです。

避妊成功率(妊娠率)について

ファボワールを含む低用量ピルの避妊効果は、正しく服用した場合、非常に高いことが国際的にも認められています。
年間あたりの妊娠率を示す「パール指数」で比較すると、低用量ピルを「完全に正しく服用した場合」のパール指数は0.3%程度と報告されており、これは1000人の女性が1年間服用して妊娠する確率が3人程度であることを意味します。

しかし、これは毎日決まった時間に飲み忘れなく服用した場合の数値です。
実際には、飲み忘れや服用時間のずれなどが起こりうるため、「一般的な使用の場合」のパール指数は3~9%程度になるとされています。
これは、100人の女性が1年間服用した場合、3~9人が妊娠する可能性があることを示します。

したがって、ファボワールの避妊効果を最大限に得るためには、毎日同じ時間に、飲み忘れなく服用することが極めて重要です。
「避妊できる」という安心感のためにも、正しい服用方法を守るようにしましょう。

生理痛・PMSへの効果

ファボワールは、月経困難症(重い生理痛)やPMS(月経前症候群)の症状緩和にも効果が期待できます。

月経困難症の主な原因の一つは、生理時に子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンという物質です。
この物質は子宮を収縮させ、痛みを引き起こします。
ファボワールを服用すると、子宮内膜の増殖が抑えられるため、プロスタグランジンの産生量が減り、結果として生理痛が軽減されます。

また、生理前のイライラや気分の落ち込み、むくみなどのPMS症状は、排卵後のホルモン量の急激な変動が関与していると考えられています。
ファボワールはホルモン量をほぼ一定に保つため、ホルモン変動による体の不調が起こりにくくなり、PMS症状の緩和につながります。

これらの効果から、月経困難症の治療薬としてファボワールが保険適用で処方される場合もあります。

その他期待できる効果

避妊や生理関連の症状改善以外にも、ファボワールを含む低用量ピルには様々な副効用があります。

  • 生理周期の安定: 毎月ほぼ同じ間隔で消退出血(生理のような出血)が起こるため、生理周期が安定し、予測がしやすくなります。旅行などの予定も立てやすくなるでしょう。
  • 月経量の減少: 子宮内膜が薄くなるため、生理の出血量が減ります。これにより、貧血の改善にもつながる場合があります。
  • ニキビ・肌荒れの改善: 第3世代の黄体ホルモンであるデソゲストレルは男性ホルモン作用が少ないため、男性ホルモンの影響で悪化しやすいニキビや脂性肌の改善効果が期待できます。
  • 卵巣がん・子宮体がんのリスク低下: 長期間服用することで、これらの婦人科がんのリスクが低下することが報告されています。
  • 良性乳房疾患のリスク低下: 乳房の良性腫瘍(線維腺腫など)のリスクを低下させる可能性があります。
  • 子宮内膜症の進行抑制: 子宮内膜症による痛みの緩和や、病変の進行を抑える効果が期待できます。

ただし、これらの効果はすべての人に同じように現れるわけではありません。
効果の程度には個人差があります。

ファボワールの副作用とデメリット

ファボワールは安全性の高い薬ですが、副作用が全くないわけではありません。
服用によって起こりうる副作用や、服用上のデメリットについても理解しておくことが重要です。

服用初期に起こりやすい副作用

ファボワールの服用を開始したばかりの時期(特に最初の1~2シート目)に、体がホルモン環境の変化に慣れるまでの一時的な副作用が現れることがあります。
これらは多くの場合、服用を継続するうちに自然に軽減・消失します。

頻度の高い副作用としては、以下のような症状が挙げられます。

  • 吐き気、胃部不快感: 特に飲み始めに感じやすい症状です。寝る前に服用したり、軽い食事と一緒に服用することで軽減される場合があります。
  • 不正出血(少量または点状出血): 本来の生理期間以外に出血が見られることがあります。これも体が慣れるまでの過程でよく起こる症状で、通常は心配ありません。ただし、長期間続く場合や量が多い場合は医師に相談しましょう。
  • 頭痛: 偏頭痛が悪化する場合や、飲み始めに新しい頭痛が生じることがあります。
  • 胸の張り、乳房痛: ホルモンの影響で胸が張ったり、痛みを感じたりすることがあります。
  • むくみ、体重増加: 体内の水分バランスの変化により、むくみを感じたり、一時的に体重が増加したりすることがあります。
  • 気分の変動: イライラしたり、憂鬱になったりすることがあります。

これらの症状は、体がピルに含まれるホルモン量に慣れてくると、およそ2~3ヶ月程度で落ち着くことが多いです。
症状がつらい場合や、長く続く場合は、我慢せずに医師に相談してください。
他の種類のピルへの変更などを検討してもらえる場合があります。

知っておくべき重大な副作用

稀ではありますが、ファボワールを含む低用量ピルには、注意すべき重大な副作用のリスクがあります。
最も重要なのは血栓症(けっせんしょう)です。

血栓症とは、血管の中に血の塊(血栓)ができ、血管が詰まってしまう病気です。
血栓ができる場所によって、肺塞栓症、深部静脈血栓症、脳梗塞、心筋梗塞など、命に関わる重篤な病気を引き起こす可能性があります。
低用量ピルを服用すると、ホルモンの影響で血液が固まりやすくなり、血栓症のリスクが服用していない女性と比較してわずかに高くなることが知られています。
特に、服用開始から数ヶ月の間や、出産後などがリスクの高い時期とされています。

ただし、ピル服用による血栓症のリスクは、妊娠中や出産後のリスクと比較すると低いとされています。
過度に恐れる必要はありませんが、症状を早期に発見し、適切に対処することが非常に重要です。

血栓症の初期症状には、以下のようなものがあります。
これらの症状に気づいたら、すぐにピルの服用を中止し、医療機関を受診してください。

  • S udden onset of S evere leg pain(急な足の強い痛み、腫れ)
  • C hest pain(胸の痛み)
  • H eadache (severe)(激しい頭痛)
  • E ye problems (blurred vision/loss of vision)(見えにくい、視野が狭い)
  • A bdominal pain (severe)(激しい腹痛)

(頭文字をとって「SCHEA: スキア」と呼ばれることもあります)

その他、稀な重大な副作用として、肝機能障害、アナフィラキシーなどのアレルギー反応が報告されています。

服用前に必ず医師の問診を受け、自身の健康状態や既往歴、喫煙習慣などを正確に伝えることが、血栓症を含む副作用のリスクを評価し、安全に服用するために不可欠です。
喫煙者は血栓症のリスクが大幅に高まるため、ピル服用中は禁煙が強く推奨されます

服用におけるデメリット

副作用のリスク以外にも、ファボワールの服用にはいくつかデメリットがあります。

  • 毎日決まった時間に服用する必要がある: 効果を安定させるためには、毎日同じ時間に服用することが重要です。これは、日常生活において負担となる場合があります。飲み忘れは避妊効果の低下に直結します。
  • 価格(自費診療の場合): 避妊目的で服用する場合、保険適用とならないため、全額自己負担となります。クリニックによって価格は異なりますが、1シートあたり2,000円~3,000円程度が目安です。継続して服用する場合、経済的な負担となり得ます。
  • 飲み始めの体調変化: 前述の通り、服用開始初期には体調の変化を感じやすい時期があります。
  • 特定の疾患や状態では服用できない(禁忌): 血栓症の既往がある方、特定の循環器疾患、重度の肝障害、診断未確定の異常性器出血、妊娠中または授乳中の方などはファボワールを服用できません。事前に医師による丁寧な問診と診察が必要です。
  • 性感染症(STD)は予防できない: ファボワールは妊娠を予防する薬であり、性感染症(HIV、クラミジア、淋病など)の予防効果はありません。性感染症予防のためには、コンドームの使用が必要です。

これらのデメリットを理解した上で、自身のライフスタイルや健康状態に合わせて服用を検討することが大切です。

ファボワールの種類と服用方法

ファボワールは、一般的に28錠入りのシートで処方されます。
正しい服用方法を守ることが、効果を最大限に引き出し、副作用のリスクを抑えるために不可欠です。

ファボワール28錠の特徴

ファボワールは「ファボワール28」として流通しています。
これは、ホルモンが含まれる「実薬(ピンク色)」が21錠と、ホルモンが含まれていない「偽薬(うすい黄色)」が7錠の合計28錠が1シートになっている製剤です。

  • 実薬(21錠): 1錠あたりに有効成分(デソゲストレル0.15mg、エチニルエストラジオール0.03mg)が含まれています。この21日間、毎日服用することで、ホルモンバランスをコントロールし、避妊効果などを得ます。
  • 偽薬(7錠): 有効成分は含まれていません。シートの最後に配置されており、実薬21錠を飲み終えた後に、この7日間を服用します。偽薬を飲んでいる期間に、ホルモン量が減少することによる消退出血(生理のような出血)が起こります。偽薬を飲む目的は、毎日ピルを飲む習慣を継続するためです。偽薬期間中も避妊効果は継続します。

28錠全てを飲み終えたら、偽薬期間が終わった翌日から新しいシートの1錠目を飲み始めます。
これにより、飲み忘れを防ぎ、規則正しく服用を続けることができます。

正しい飲み方と飲み忘れ時の対応

ファボワールを正しく服用するための基本的なルールは以下の通りです。

  • 毎日1錠を服用する: シートに記載されている順番に従って、1日1錠を服用します。
  • 毎日ほぼ同じ時間に服用する: 効果を安定させるために最も重要です。起床時、就寝前など、ご自身の生活リズムに合わせて飲み忘れにくい時間帯を決めましょう。
  • 水またはぬるま湯で服用する: コップ1杯程度の水で服用するのが一般的です。
  • 28錠すべてを飲み終えたら、翌日から新しいシートを開始する: 生理が来ていても来ていなくても、規則正しく次のシートに移ることが重要です。

飲み忘れ時の対応は、何錠飲み忘れたかによって異なります。
添付文書には具体的な対応が記載されていますが、基本的には以下の通りです。

  • 1錠飲み忘れた場合: 飲み忘れに気づいた時点で、すぐに前日分の飲み忘れた錠剤を服用し、その日の錠剤は通常の時間に服用してください。つまり、気づいた日には2錠飲むことになります。その後は、通常のスケジュールで服用を続けてください。この場合、避妊効果が大きく損なわれる可能性は低いとされています。
  • 2錠以上飲み忘れた場合: 避妊効果が低下する可能性が高くなります。気づいた時点で直ちに服用を中止し、医師に相談してください。飲み忘れが起きた週やシート上の位置によって対応が異なります。予備の避妊法(コンドームなど)を使用する必要があります。

飲み忘れは避妊効果を低下させる最大の原因です。
アラーム設定や服薬カレンダーの使用など、ご自身に合った方法で飲み忘れを防ぐ工夫をしましょう。
不安な場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。

ファボワールと他のピル(マーベロン等)の比較

低用量ピルには様々な種類があり、それぞれ特徴が異なります。
ファボワールとよく比較されるピルに「マーベロン」があります。
また、ジェネリック医薬品についても解説します。

マーベロンとの違い

ファボワールとマーベロンは、どちらも第3世代一相性ピルであり、配合されている有効成分の種類と量も全く同じです。(デソゲストレル0.15mg、エチニルエストラジオール0.03mg)

  • ファボワール: 製造販売元はバイエル薬品。
  • マーベロン: 製造販売元はMSD(旧:シェリング・プラウ)。

つまり、ファボワールとマーベロンは、有効成分においては全く同じ薬です。
製品名や製造販売元が異なるだけであり、効果や副作用のプロファイルも同等と考えて良いでしょう。

どちらのピルが処方されるかは、医療機関の方針や在庫状況によって異なります。
服用経験のある方で、特に問題がなければ、どちらを選んでも大きな違いはありません。

ジェネリックについて

ファボワール(およびマーベロン)には、ジェネリック医薬品(後発医薬品)が存在します
ジェネリック医薬品は、先発医薬品(新薬)の特許期間が切れた後に、他の製薬会社から製造販売される、先発品と同等の有効成分、効果、安全性を持つと認められた薬です。

ファボワール/マーベロンのジェネリック医薬品は、「デソゲストレル・エチニルエストラジオール配合錠」といった名称で販売されています。

ジェネリック医薬品の最大のメリットは、先発医薬品よりも安価であることです。
開発コストがかからない分、薬価を抑えることができるため、継続して服用する場合の経済的負担を軽減できます。

もし、服用中のピルがファボワールやマーベロンで、価格を抑えたいと考えている場合は、医師にジェネリック医薬品の希望を伝えてみましょう。
ただし、ジェネリック医薬品は、先発品と全く同じ成分ですが、添加物や製剤の形、色などが異なる場合があります。
これにより、ごく稀に飲み心地や体への影響に違いを感じる方もいるかもしれません。
不安な点があれば、医師や薬剤師に相談することが大切です。

ファボワールの入手方法|通販やオンライン診療

ファボワールは、医師の処方が必要な「処方箋医薬品」です。
そのため、薬局やドラッグストアなどで自由に購入することはできません。
適切な方法で医師の診察を受け、処方してもらう必要があります。

病院での処方

ファボワールを入手するための最も一般的で安全な方法は、医療機関を受診し、医師の診察を受けて処方してもらうことです。
主に産婦人科で処方されますが、一部の内科などでも対応している場合があります。

病院では、問診や診察を通じて、現在の健康状態、既往歴、服用中の他の薬、アレルギー、生活習慣(喫煙の有無など)を詳しく確認し、ファボワールが安全に服用できるかを判断します。
必要に応じて血圧測定や血液検査、内診などが行われる場合もあります。
これらの診察を経て、医師が問題ないと判断した場合に処方箋が発行され、院内薬局または院外薬局で薬を受け取ることができます。

月経困難症など、疾患の治療目的で処方される場合は保険が適用されます。
一方、避妊目的の場合は全額自己負担(自費診療)となります。

通販(個人輸入)のリスクと注意点

インターネット上の海外サイトなどから、ファボワールと称される薬を個人輸入代行業者を通じて購入することは、非常に危険であり、推奨できません

個人輸入で流通している医薬品には、以下のような大きなリスクが伴います。

  • 偽造薬の可能性: 厚生労働省や国民生活センターなどによると、個人輸入で入手できる医薬品の中には、有効成分が全く含まれていない、量が異なる、不純物が混入しているなど、基準を満たさない偽造薬が非常に多く流通しています。偽造薬は、効果がないばかりか、健康被害を引き起こす可能性が高いです。
  • 品質や保管状況が不明: 適切に製造・管理されていないため、品質が保証されません。高温多湿な環境で保管・輸送された場合、成分が変質している恐れもあります。
  • 健康被害のリスク: 体に合わない成分が含まれていたり、正しい用法用量が守られなかったりすることで、予期せぬ重篤な健康被害が生じる可能性があります。
  • 医薬品副作用被害救済制度の対象外: 個人輸入で入手した医薬品によって健康被害が生じた場合、日本の公的な救済制度である「医薬品副作用被害救済制度」の対象外となります。全て自己責任となり、十分な補償が得られない可能性があります。

これらの理由から、個人輸入によるファボワール(またはその類似薬)の購入は絶対に避けるべきです。
必ず医療機関で医師の処方を受けてください。

オンライン診療の選択肢

近年、低用量ピルを処方してもらう方法として、オンライン診療が普及しています。
オンライン診療とは、スマートフォンやパソコンを使って、自宅などから医師の診察を受け、薬を処方してもらう方法です。

オンライン診療を利用するメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 手軽さ: 予約から診察、薬の配送まで、自宅や外出先など場所を選ばずに完結できます。
  • 時間を選びにくい: 診療時間外や土日祝日にも対応しているクリニックが多く、忙しい方でも利用しやすいです。
  • プライバシー: 病院に行く手間や、待合室で他の人に会う心配がありません。

オンライン診療の流れは、クリニックによって多少異なりますが、一般的には以下のようになります。

  • 予約: Webサイトやアプリから希望の日時で予約します。
  • 問診票の入力: オンラインで問診票に回答し、健康状態や既往歴、服用中の薬などを詳しく伝えます。
  • オンライン診察: 予約した時間になったら、医師からビデオ通話や電話がかかってきて診察を受けます。問診票の内容をもとに、ピルが安全に服用できるか確認されます。不安なことや疑問点があれば質問できます。
  • 決済: 診察後に、クレジットカードなどで薬代や送料を支払います。
  • 薬の配送: 処方された薬が、数日以内に指定した住所に配送されます。

ただし、オンライン診療にもデメリットがあります。
対面での診察のように、血圧測定や内診といった直接的な診察ができないため、医師が得られる情報には限りがあります。
初めてピルを服用する場合や、過去に健康上の問題があった方、不安が大きい方は、一度対面で医師に相談することを検討しても良いでしょう。

信頼できる医療機関が提供するオンライン診療を選ぶことが重要です。
クリニックの公式サイトで、医師の情報や料金体系、配送方法、プライバシーへの配慮などをしっかり確認しましょう。

ファボワールに関するよくある質問(FAQ)

ファボワールについて、よく尋ねられる質問とその回答をまとめました。

ファボワールは何に効く薬ですか?

ファボワールは、主に避妊に用いられる低用量ピルです。
その他にも、月経困難症(重い生理痛)の改善PMS(月経前症候群)の症状緩和生理周期の安定月経量の減少ニキビ・肌荒れの改善といった効果も期待できます。
月経困難症の治療目的であれば保険適用となる場合があります。

ピルのファボワールは避妊に効果ありますか?

はい、ピルのファボワールは非常に高い避妊効果があります。
毎日決まった時間に、飲み忘れなく正しく服用した場合、年間あたりの妊娠率は0.3%程度とされています。
排卵を抑え、子宮内膜を着床しにくくし、頸管粘液を変化させることで妊娠を防ぎます。
ただし、飲み忘れがあると避妊効果は低下しますので注意が必要です。

ピルのファボワールのデメリットは?

ファボワールの主なデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 毎日決まった時間に服用する必要がある
  • 服用初期に吐き気や不正出血などの一時的な副作用が出やすい
  • 稀ではあるが、血栓症などの重大な副作用のリスクがある
  • 避妊目的の場合は保険適用外で価格がかかる
  • 特定の疾患や状態では服用できない

これらのデメリットと期待できる効果を天秤にかけ、医師と相談して服用を検討することが大切です。

ファボワールの妊娠率は?

ファボワールを完全に正しく服用した場合の年間妊娠率(パール指数)は0.3%程度とされています。
しかし、一般的な使用(飲み忘れなどを含む)の場合、年間妊娠率は3~9%程度になるとの報告があります。
避妊効果を最大限に得るためには、飲み忘れなく毎日服用することが非常に重要です。

ファボワールは製造中止になった?理由は何?

2024年5月現在、ファボワールが日本国内で製造中止になったという事実はありません
現在もバイエル薬品によって製造販売されており、医療機関で処方を受けることができます。
時折、医薬品の供給が一時的に不安定になることがありますが、それは製造中止とは異なります。
もし供給に懸念がある場合は、処方を受ける医療機関に直接確認することをお勧めします。

ファボワールは英語でどう表記する?

ファボワールの製品名「ファボワール」は、英語ではそのまま「Favow」または「Favow 28」と表記されることが多いです。
ただし、国際的には製品名よりも成分名で呼ばれることが一般的です。
ファボワールの有効成分である「デソゲストレル」と「エチニルエストラジオール」は、英語では「Desogestrel and Ethinylestradiol」と表記されます。

ファボワールを飲んではいけない場合は?

ファボワールを服用してはいけない方(禁忌)は、添付文書に詳しく記載されています。
主な例としては以下の通りです。

  • 現在または過去に血栓症にかかったことがある方、または血栓症のリスクが非常に高い方
  • 重度の肝機能障害がある方
  • 診断の確定していない異常性器出血がある方
  • 乳がん、子宮頸がんなどのホルモン依存性悪性腫瘍がある方、またはその疑いがある方
  • 妊娠中または授乳中の方
  • ファボワールの成分に対して過敏症の既往がある方
  • コントロール不良な高血圧、糖尿病、脂質異常症の方
  • 特定の種類の偏頭痛がある方(前兆を伴う片頭痛など)

その他にも禁忌や慎重投与が必要な場合があります。
必ず医師の診察を受け、ご自身の既往歴や健康状態を正確に伝えることが重要です。

まとめ|ファボワールに関する正確な情報を

ファボワールは、低用量ピルとして、正しく服用することで非常に高い避妊効果を発揮するだけでなく、月経困難症やPMSの改善、生理周期の安定、ニキビ改善など、女性の様々な悩みに寄り添う効果が期待できる医薬品です。

一方で、服用初期の一時的な副作用や、稀ではあるものの血栓症などの重大な副作用のリスクも存在します。
また、毎日決まった時間に服用する必要があること、避妊目的の場合は費用がかかることなどのデメリットもあります。

ファボワールを安全かつ効果的に使用するためには、必ず医療機関を受診し、医師の診察と処方を受けることが不可欠です。
医師は、あなたの健康状態やライフスタイルを考慮し、ファボワールが適しているか、服用上の注意点などを丁寧に説明してくれます。
近年はオンライン診療という選択肢もあり、忙しい方でも比較的容易に医師の診察を受けることが可能になっています。

インターネット上の個人輸入サイトなどで安易に購入することは、偽造薬や健康被害のリスクを伴うため絶対に避けてください。

ファボワールに関する正確な情報を得て、自身の体と向き合いながら、最適な方法で服用を検討しましょう。
不明な点や不安なことがあれば、いつでも医師や薬剤師に相談してください。

【免責事項】
本記事は、ファボワールに関する一般的な情報提供を目的としており、医療行為に代わるものではありません。個々の症状や健康状態に対する診断、治療、処方については、必ず医師の診察を受け、専門的なアドバイスに従ってください。本記事の情報に基づくいかなる行動についても、筆者および提供者は一切の責任を負いません。

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