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排卵痛 いつ起こる?原因や続く期間、排卵日との関係と対処法

生理と生理の間にやってくる、下腹部のチクチク、シクシクとした痛み。「これって何だろう?」「病気だったらどうしよう」と不安に感じたことはありませんか?その痛み、もしかしたら「排卵痛」かもしれません。

排卵痛は多くの女性が経験するものですが、排卵痛がいつ頃起こり、どのくらい続くのか、その原因や対処法について正しく知っている方は意外と少ないかもしれません。

この記事では、排卵痛が起こる時期や期間、痛みの特徴、原因、そしてつらい痛みを和らげるセルフケアや受診の目安まで、詳しく解説します。ご自身の体のサインを理解し、不安を解消するための一助となれば幸いです。

まずは、排卵痛がいつ、どのくらいの期間続くのか、基本的な知識から確認していきましょう。

排卵痛は生理周期のいつ頃起こる?(生理後何日目?)

排卵痛は、その名の通り「排卵日」の前後に起こる痛みのことです。

排卵日は、一般的に「次の生理予定日の約14日前」とされています。例えば、生理周期が28日の人の場合、生理が始まった日から数えて14日目前後が排卵の時期にあたります。「生理が終わってから1週間後くらい」とイメージすると分かりやすいかもしれません。

ただし、これはあくまで目安です。生理周期は人によって異なり、またストレスや体調によっても変動するため、排卵のタイミングも月によってずれることがあります。

ポイント
排卵痛が起こる時期の目安は、次の生理予定日の約2週間前です。

排卵痛が続く期間はどれくらい?

排卵痛が続く期間にも個人差がありますが、多くの場合は数時間から長くても2〜3日程度で治まります。

痛みが一瞬で終わる方もいれば、1日中断続的に軽い痛みが続く方もいます。もし痛みが4日以上続く場合や、だんだん痛みが強くなる場合は、他の病気の可能性も考えられるため注意が必要です。

目次

排卵痛の主な症状と痛み方

排卵痛は下腹部が痛むのが主な症状ですが、具体的にどのような痛み方をするのでしょうか。関連して起こりやすい症状もご紹介します。

排卵痛はどんな痛み?場所は?(片側だけ痛い場合)

排卵痛の感じ方は人それぞれですが、以下のような症状がよく見られます。

  • 下腹部の片側がチクチク、シクシクと痛む
  • お腹が張るような感じや、重い感じがする
  • ズキっとした鋭い痛みや、引っ張られるような痛み

痛む場所は、下腹部の左右どちらか片側であることが多いのが特徴です。これは、左右にある卵巣から基本的に毎月交互に排卵が起こるためです。そのため、「先月は右側が痛んだけど、今月は左側が痛い」ということも珍しくありません。

排卵痛以外の関連症状

痛みの他にも、排卵期には以下のような体の変化が見られることがあります。

  • 排卵期出血(中間期出血): ごく少量のピンクや茶色のおりものが出る。
  • おりものの変化: 卵の白身のような、透明でよく伸びるおりものが増える。
  • 腰痛やだるさ: 骨盤周りの違和感や、体全体のだるさを感じる。
  • 吐き気や眠気: ホルモンバランスの変化により、胃のむかつきや眠気を感じることもある。

これらの症状は、排卵に伴うホルモンバランスの変動によって引き起こされると考えられています。

排卵痛の原因

では、なぜ排卵の時期に痛みを感じるのでしょうか。主な原因は2つ考えられています。

排卵による卵巣や腹腔への刺激

排卵とは、卵巣の中で成熟した卵子が、卵胞という袋を破って飛び出す現象です。この時に、以下の2つの刺激によって痛みが生じると考えられます。

  1. 卵巣の被膜の傷: 卵子が卵胞を突き破る際に、卵巣の表面を覆う膜が少しだけ傷つき、痛みとして感じられます。
  2. 卵胞液や血液による刺激: 排卵の際に、卵子と一緒に卵胞液や少量の血液が腹腔内(お腹の中)に流れ出ます。この液体が、お腹の内側を覆う「腹膜」を刺激することで、痛みが生じます。

これらが、排卵痛の直接的な原因と考えられています。

ホルモンバランスの影響

排卵期は、女性ホルモンである「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の分泌量が大きく変動する時期です。この急激なホルモンバランスの変化が、子宮の収縮を引き起こしたり、痛みの感じやすさに影響を与えたりすることがあります。

こんな排卵痛は要注意!いつもと違う場合や受診の目安

ほとんどの排卵痛は生理的なもので心配いりませんが、中には婦人科系の病気が隠れているケースもあります。「いつものことだから」と我慢せず、自分の体からのサインを見逃さないようにしましょう。

いつもより痛い排卵痛(激痛)の原因は?

「いつもより痛みが強い」「鎮痛剤が効かない」「日常生活に支障が出るほどの激痛」といった場合は、単なる排卵痛ではない可能性があります。考えられる病気には以下のようなものがあります。

  • 子宮内膜症: 本来子宮の内側にあるはずの内膜組織が、卵巣や腹膜など別の場所で増殖・出血を起こす病気です。排卵期や生理中に強い痛みを引き起こすことがあります。
  • 卵巣嚢腫(のうしゅ): 卵巣に液体や脂肪などが溜まって腫れる病気です。嚢腫がねじれる(茎捻転)と、激痛を引き起こします。
  • 卵巣出血: 排卵の際に出血が多くなり、腹腔内に血液が溜まって強い痛みを引き起こす状態です。
  • 骨盤内炎症性疾患(PID): クラミジアなどの性感染症が原因で、子宮や卵管、骨盤腹膜に炎症が起こる病気です。

これらの病気は、不妊の原因になったり、緊急手術が必要になったりすることもあるため、早期発見・早期治療が重要です。

40代の排卵痛で注意したいこと

40代になると、更年期に向けてホルモンバランスが乱れやすくなり、生理周期や排卵のタイミングも不規則になりがちです。そのため、これまで排卵痛がなかったのに急に感じるようになったり、逆に痛みがなくなったりと、症状に変化が現れることがあります。

また、子宮筋腫や子宮内膜症、子宮体がんなどの婦人科疾患のリスクが高まる年代でもあります。いつもと違う痛みや不正出血など、気になる症状があれば、年齢のせいと片付けずに婦人科を受診しましょう。

病院を受診すべき排卵痛の症状

以下のような症状が見られる場合は、我慢せずに産婦人科を受診してください。

  • 痛みが3日以上続く
  • 痛みがだんだん強くなる
  • 市販の鎮痛剤を飲んでも全く効かない
  • 立っていられない、動けないほどの激痛
  • 発熱、吐き気、冷や汗などを伴う
  • 出血量がいつもより明らかに多い(生理のような出血)

排卵痛と妊娠・妊活の関係

排卵痛の時期や症状は、妊娠を希望する方にとっても気になる情報です。排卵痛と妊娠の関係について解説します。

排卵痛と妊娠超初期症状の見分け方

排卵後に起こる「着床痛」と排卵痛は、どちらも下腹部の痛みとして現れるため、混同されがちです。しかし、時期や特徴に違いがあります。

項目 排卵痛 妊娠超初期症状(着床痛など)
時期の目安 次の生理予定日の約14日前 排卵日から約7〜10日後(次の生理予定日の1週間前ごろ)
主な痛みの場所 下腹部の左右どちらか片側 下腹部全体や中央あたり
期間 数時間〜長くても2,3日 1〜2日程度で治まることが多い
その他の特徴 伸びるおりもの、排卵期出血 基礎体温の高温期が続く、だるさ、眠気、少量の着床出血など

ただし、着床痛はすべての人が感じるわけではなく、医学的に明確な定義があるものでもありません。症状だけで確実に見分けるのは難しいため、妊娠の可能性を知りたい場合は、生理予定日を1週間過ぎたあたりで妊娠検査薬を使用するのが最も確実です。

排卵痛を妊活のタイミングの目安にできる?(子作り 遅いに関連)

排卵痛は、「そろそろ排卵が起こる」あるいは「排卵した」という体からのサインの一つです。そのため、妊活のタイミングを計るための参考にすることはできます。

しかし、「排卵痛を感じてからでは子作りは遅いのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。精子は女性の体内で2〜3日程度生存できるため、排卵痛を感じてからタイミングをとっても妊娠の可能性は十分にあります。

ただし、排卵痛は感じるタイミングに個人差があり、痛みを感じたときにはすでに排卵が終わっているケースも考えられます。より妊娠の確率を高めるためには、排卵痛だけに頼るのではなく、基礎体温の計測排卵日予測検査薬を併用して、排卵日をより正確に予測することが推奨されます。

つらい排卵痛を和らげる対処法

毎月やってくるつらい排卵痛は、少しでも和らげたいものです。自分でできるセルフケアと、医療機関での治療についてご紹介します。

セルフケアで痛みを軽減

まずは日常生活で手軽に試せる方法です。

  • 体を温める: 腹巻やカイロで下腹部や腰を温めたり、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かったりすると、血行が良くなり痛みが和らぎます。温かいハーブティーなどを飲むのもおすすめです。
  • リラックスする: 痛みを感じると体がこわばり、余計に痛みが強くなることがあります。アロマを焚いたり、好きな音楽を聴いたり、軽いストレッチをしたりして、心と体をリラックスさせましょう。
  • 休息をとる: 痛みがあるときは無理をせず、体を休めることが大切です。横になって休むだけでも楽になることがあります。
  • バランスの取れた食事: 体を冷やす冷たい食べ物や飲み物、痛みを強めるとされるカフェインやアルコールは控えめに。体を温める食材や、マグネシウム、ビタミンB群などを意識して摂ると良いでしょう。

市販薬や病院での治療

セルフケアで改善しない場合は、薬や医療の力を借りることも選択肢です。

  • 市販薬: 痛みがつらいときは、我慢せずに市販の鎮痛剤(非ステロイド性抗炎症薬:NSAIDs)を使用するのも一つの方法です。ただし、必ず用法・用量を守り、胃腸が弱い方は食後に服用するようにしましょう。
  • 病院での治療: 痛みが強い場合や、毎月の排卵痛で生活に支障が出ている場合は、産婦人科に相談しましょう。痛みの原因を調べた上で、低用量ピル漢方薬などが処方されることがあります。低用量ピルは排卵を抑制するため、排卵痛そのものが起こらなくなります。

まとめ:排卵痛の時期を理解し、体と向き合いましょう

排卵痛が「いつ」起こるかというと、次の生理予定日の約2週間前が目安です。期間は数時間から2〜3日程度で、下腹部の片側がチクチク痛むのが特徴です。

多くの場合は心配のない生理的な痛みですが、中には子宮内膜症などの病気が隠れている可能性もあります。もし、「いつもと違う激しい痛み」や「長引く痛み」がある場合は、決して我慢せず、早めに産婦人科を受診してください。

排卵痛は、女性の体が正常に機能している証でもあります。ご自身の体のサインを正しく理解し、つらいときは無理せず適切なケアを取り入れながら、上手に付き合っていきましょう。

免責事項: この記事は情報提供を目的としており、医師の診断に代わるものではありません。体の不調や健康上の問題がある場合は、必ず専門の医療機関にご相談ください。

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