レキサルティは、大塚製薬が開発した非定型抗精神病薬です。
有効成分は「ブレクスピプラゾール」で、統合失調症の治療薬として、また、抗うつ薬で十分な効果が得られない場合のうつ病の補助療法として承認されています。
このお薬は、脳内の神経伝達物質であるドパミンやセロトニンに対する作用を調整することで効果を発揮すると考えられています。
特に、ドパミンD2受容体には部分アゴニスト(作動薬)として、セロトニン1A受容体にも部分アゴニストとして作用する一方、セロトニン2A受容体にはアンタゴニスト(拮抗薬)として作用するユニークな性質を持っています。これらの作用のバランスによって、統合失調症の陽性症状(幻覚、妄想など)と陰性症状(意欲低下、感情の平板化など)の両方、またうつ病の様々な症状の改善を目指します。
レキサルティは、従来の抗精神病薬と比較して、副作用のプロファイルが改善されていると言われることもありますが、それでも様々な副作用が発生する可能性はあります。そのため、効果だけでなく、どのような副作用があるのかを理解しておくことが大切です。
レキサルティの重大な副作用
レキサルティの服用中に、まれにではありますが、生命に関わるような、あるいは重篤な機能障害につながる可能性のある「重大な副作用」が発生することがあります。これらの副作用は、発生頻度は低いものの、その症状を知っておき、早期に発見して適切に対応することが非常に重要です。
添付文書に記載されている主な重大な副作用とその症状について詳しく見ていきましょう。
重大な副作用の種類と症状
悪性症候群
悪性症候群は、抗精神病薬の使用に関連して起こりうる、非常に危険な状態です。レキサルティの服用中にも発生する可能性があります。
- 症状:
- 高熱(通常38℃以上)
- 筋強剛(筋肉が硬くなる)
- 意識障害(意識がぼんやりする、応答がないなど)
- 自律神経系の不安定(発汗が多い、脈が速い、血圧の変動など)
- 頻脈
- 血圧変動
- なぜ起こるか: 脳内のドパミン受容体の急激な遮断が関与していると考えられています。
- 重要な点: 非常に進行が速いことがあるため、これらの症状が見られた場合は、すぐに医療機関に連絡し、診察を受ける必要があります。早期の診断と適切な処置が予後を左右します。
遅発性ジスキネジア
遅発性ジスキネジアは、主に長期にわたって抗精神病薬を服用している場合に現れることがある不随意運動です。レキサルティの服用中でも報告されています。
- 症状:
- 口周りの動き(口をもぐもぐさせる、舌を出し入れする、唇をすぼめるなど)
- 顔面の表情の変化
- 手足や体幹のクネクネするような、あるいはピクピクするような動き
- なぜ起こるか: 長期のドパミン受容体遮断によって、受容体が過敏になることが原因の一つと考えられています。
- 重要な点: 一度発症すると、薬を中止しても症状が残ってしまうことがあります。定期的な診察で不随意運動がないか確認してもらうことが大切です。初期症状に気づいたら、速やかに医師に報告しましょう。
高血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡
レキサルティを含む一部の非定型抗精神病薬では、血糖値の上昇を引き起こすことが報告されています。重症化すると、糖尿病性ケトアシドーシスや糖尿病性昏睡といった命に関わる状態に至ることもあります。
- 症状:
- 異常なのどの渇き(多飲)
- 尿の量が増える(多尿)
- たくさん食べるのに体重が減る(多食、体重減少)
- 全身のだるさ、倦怠感
- 吐き気、嘔吐
- お腹の痛み
- 意識がぼんやりする、昏睡
- なぜ起こるか: 詳細なメカニズムは不明ですが、インスリン抵抗性の増加やインスリン分泌の低下が関与している可能性が指摘されています。
- 重要な点: もともと糖尿病がある方や、糖尿病になりやすい体質の方、肥満の方は特に注意が必要です。服用開始前や服用中に定期的に血糖値やHbA1cの検査を行うことが推奨されます。上記のような症状に気づいたら、すぐに医療機関に連絡してください。
横紋筋融解症
横紋筋融解症は、筋肉の細胞が破壊され、筋肉内の成分(ミオグロビンなど)が血液中に大量に放出される状態です。腎臓に負担をかけ、急性腎障害を引き起こすことがあります。
- 症状:
- 強い筋肉痛
- 脱力感(力が入らない)
- 手足のしびれ
- 尿の色が赤褐色になる(ミオグロビン尿)
- 血液検査でCK(クレアチンキナーゼ)という酵素の値が上昇する
- なぜ起こるか: 詳細なメカニズムは不明ですが、筋肉細胞への直接的な影響や、悪性症候群に伴って発生することがあります。
- 重要な点: 筋肉痛などが続く場合は、軽視せずに医師に相談しましょう。特に、激しい運動後や脱水状態、他の薬剤(スタチン系薬剤など)との併用時にリスクが高まる可能性があります。
無顆粒球症、白血球減少
無顆粒球症や白血球減少は、体内の白血球(特に顆粒球)が著しく減少する状態です。白血球は細菌やウイルスから体を守る免疫細胞であるため、減少すると感染症にかかりやすくなります。
- 症状:
- 突然の発熱
- のどの痛み(咽頭痛)
- 口内炎
- 全身の倦怠感
- なぜ起こるか: 薬剤によって骨髄での血液細胞の生産が抑制されることなどが考えられます。
- 重要な点: 定期的な血液検査で白血球数をチェックすることが重要です。発熱やのどの痛みなど、感染症を疑わせる症状が見られた場合は、速やかに医師に連絡してください。
肺塞栓症、深部静脈血栓症
肺塞栓症は、足などの血管にできた血栓(血の塊)が肺の血管に詰まる病気です。深部静脈血栓症は、主に下肢の深い部分の静脈に血栓ができる病気です。レキサルティを含む抗精神病薬を服用している患者さんで、これらの血栓塞栓症を発症するリスクが高まる可能性が報告されています。
- 症状:
- 肺塞栓症: 突然の息切れ、胸の痛み、咳、血痰
- 深部静脈血栓症: 下肢(特にふくらはぎ)の痛み、腫れ、赤み、熱感
- なぜ起こるか: 詳細なメカニズムは不明ですが、不動状態や肥満、脱水、他の併用薬などがリスクを高める可能性があります。
- 重要な点: 長時間同じ姿勢でいること(旅行中のエコノミークラス症候群など)を避け、こまめに体を動かすようにしましょう。足の痛みや腫れ、突然の息切れなどの症状に気づいたら、すぐに医療機関を受診してください。
麻痺性イレウス
麻痺性イレウスは、腸の動きが麻痺してしまい、内容物が先に進まなくなる状態です。重症化すると、腸閉塞となり危険な状態になることがあります。
- 症状:
- お腹が張る(腹部膨満感)
- 便秘(おならや便が出ない)
- 吐き気、嘔吐
- お腹の痛み
- なぜ起こるか: レキサルティの抗コリン作用(アセチルコリンの働きを抑える作用)が腸の動きを抑制することなどが関与している可能性があります。
- 重要な点: 普段から便秘がちの方や、腸の手術を受けたことがある方などは注意が必要です。これらの症状が続く場合は、医師に相談しましょう。
肝機能障害、黄疸
肝臓の機能が低下したり、胆汁の流れが悪くなったりする副作用です。
- 症状:
- 全身の倦怠感、だるさ
- 食欲不振
- 吐き気、嘔吐
- 皮膚や目の白目の部分が黄色くなる(黄疸)
- 尿の色が濃くなる
- 血液検査でAST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPなどの肝臓の酵素の値が上昇する
- なぜ起こるか: 薬剤が肝臓で代謝される過程で負担をかけたり、肝細胞を傷つけたりすることが考えられます。
- 重要な点: 定期的な血液検査で肝機能の状態を確認することが推奨されます。これらの症状に気づいたら、医師に相談しましょう。
痙攣
全身または体の一部が自分の意志とは関係なく、硬直したり震えたりする発作です。
- 症状:
- 意識を失って全身が硬直し、手足をガクガクと震わせる
- 体の一部がピクピクする
- なぜ起こるか: 脳の神経活動の異常興奮が原因と考えられますが、レキサルティとの直接的な因果関係は明確でない場合もあります。てんかんの既往がある方や、痙攣を起こしやすい状態(高熱、脱水、電解質異常など)にある方は注意が必要です。
- 重要な点: 過去にてんかんや痙攣を起こしたことがある方は、必ず事前に医師に伝えてください。服用中に痙攣発作が起きた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
薬剤性過敏症症候群
薬剤性過敏症症候群(Drug-induced Hypersensitivity Syndrome; DIHS)は、特定の薬剤によって引き起こされる、遅発性の重篤なアレルギー反応です。薬を飲み始めてしばらく経ってから症状が現れるのが特徴です。
- 症状:
- 発疹(全身に広がる、重症化すると皮膚が剥がれるような症状)
- 発熱
- リンパ節の腫れ
- 肝機能障害などの臓器障害
- 白血球の一種である好酸球が増加する
- なぜ起こるか: 薬剤とその代謝物が体内でアレルギー反応を引き起こすことが原因と考えられています。特定の遺伝的要因も関与していることがあります。
- 重要な点: 発疹や発熱などの初期症状に気づいたら、すぐに医師に連絡してください。症状が遅れて出てくることがあるため、薬を中止した後もしばらく注意が必要です。
重大な副作用が疑われる場合の対応
上記のような重大な副作用の症状は、決して見過ごしてはなりません。もし、これらの症状に気づいたり、いつもと違う体の異常を感じたりした場合は、
- 速やかに医師に連絡する:自己判断で薬の服用を中止したり、様子を見たりせず、すぐに処方した医師に連絡して指示を仰いでください。夜間や休日で連絡が取れない場合は、救急医療機関を受診することも検討してください。
- 症状を具体的に伝える:どのような症状が、いつから、どのくらい続いているのかを詳しく医師に伝えてください。
- 薬の情報を提供する:服用しているレキサルティの名前、量、いつから飲んでいるかなどの情報も伝えられるようにしておきましょう。
重大な副作用は発生頻度は低いですが、早期発見と適切な対応が非常に重要です。日頃から自分の体調の変化に注意し、少しでも不安を感じたら迷わず医師に相談することが、安全に治療を続ける上で最も大切です。
レキサルティの一般的な副作用
重大な副作用ほどではありませんが、レキサルティの服用中に比較的高い頻度で経験される副作用もあります。これらの副作用は、一般的に軽度から中等度で、体の慣れとともに軽減したり、用量の調整や他の薬剤で対処できたりすることが多いです。しかし、日常生活に影響を与えたり、症状が強く現れたりすることもありますので、どのような副作用があるのかを知っておくことは重要です。
一般的な副作用の種類と症状
添付文書や臨床試験のデータに基づいて報告されている、主な一般的な副作用は以下の通りです。
アカシジア
アカシジアは、じっとしていられない、そわそわするという内的な感覚と、実際に体を動かしてしまう不随意運動を伴う副作用です。非定型抗精神病薬では比較的よく見られます。
- 症状:
- 脚や体を揺らしてしまう
- 座っているときに頻繁に立ち上がったり座ったりを繰り返す
- 歩き回ってしまう
- 内的に「そわそわする」「むずむずする」感じがして、じっとしていられない
- なぜ起こるか: ドパミン受容体への作用の仕方が関連していると考えられています。レキサルティはドパミン部分アゴニストですが、ドパミン系のバランスの変化がアカシジアを引き起こすことがあります。
- 対処法: 用量の調整、他の薬剤(β遮断薬、抗不安薬など)の併用によって症状が軽減することがあります。症状がつらい場合は我慢せずに医師に相談しましょう。
傾眠、鎮静
眠気やだるさ、ぼんやりするといった症状です。
- 症状:
- 日中の強い眠気
- 集中力の低下
- 体がだるい、重い感じ
- ぼんやりして頭が回らない感じ
- なぜ起こるか: 脳内の特定の神経伝達物質(ヒスタミンなど)への作用が関与していると考えられています。
- 対処法: 服用する時間を夜に変更したり、用量を調整したりすることで軽減することがあります。これらの症状がある間は、自動車の運転や危険を伴う機械の操作など、注意力を要する作業は避ける必要があります。
体重増加
レキサルティの服用中に体重が増加することがあります。
- 症状:
- 食欲が増す
- 実際に体重が増える
- なぜ起こるか: 食欲を調節する脳内の物質への影響や、代謝の変化などが関与していると考えられています。
- 対処法: バランスの取れた食事を心がけ、適度な運動を取り入れることが推奨されます。体重増加が著しい場合や気になる場合は、医師に相談して対策を検討しましょう。
吐き気、嘔吐
胃のむかつきや実際に吐いてしまうといった消化器症状です。
- 症状:
- 胃がムカムカする
- 実際に吐いてしまう
- なぜ起こるか: 脳内の嘔吐中枢への作用や、消化管の動きへの影響などが考えられます。
- 対処法: 食後に服用したり、制吐剤を併用したりすることで軽減することがあります。症状が強い場合は医師に相談しましょう。
便秘
腸の動きが悪くなり、便が出にくくなる症状です。
- 症状:
- 排便回数が減る
- 便が硬くなる、量が少なくなる
- お腹が張る感じ
- なぜ起こるか: レキサルティの抗コリン作用が腸の動きを抑えることが関与している可能性があります。
- 対処法: 水分を多く摂る、食物繊維の多い食事を摂る、適度な運動をするなどが有効な場合があります。改善しない場合は、医師に相談して緩下剤などを処方してもらいましょう。
口渇
口の中が乾燥する症状です。
- 症状:
- 口の中がカラカラする
- のどが渇く
- なぜ起こるか: 抗コリン作用による唾液の分泌抑制が原因と考えられます。
- 対処法: こまめに水分を摂る、シュガーレスの飴をなめるなどが有効です。
頭痛
- 症状:
- 頭が痛くなる
- なぜ起こるか: メカニズムは明確ではありませんが、血管の収縮・拡張の変化などが関与している可能性があります。
- 対処法: 市販の鎮痛剤で改善する場合もありますが、頻繁に起こる場合や痛みが強い場合は医師に相談しましょう。
不眠
眠気とは逆に、寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目が覚めたりする症状です。
- 症状:
- なかなか眠れない
- 眠りが浅い
- 早く目が覚めてしまう
- なぜ起こるか: レキサルティの覚醒作用や、脳内のセロトニンなどへの作用のバランスが影響している可能性があります。
- 対処法: 服用する時間を調整したり、必要に応じて睡眠薬を併用したりすることがあります。睡眠衛生の改善(寝る前にカフェインを摂らない、寝る直前にスマホを見ないなど)も重要です。
ジスキネジア
前述の「遅発性ジスキネジア」ほど重症でなく、服薬初期から比較的早期に現れることがある不随意運動です。
- 症状:
- 口や舌、手足のピクピクとした小さな動き
- ムズムズするような動き
- なぜ起こるか: ドパミン受容体への作用が関係しています。
- 対処法: 用量の調整や他の薬剤で改善することがあります。気になる症状が見られたら医師に相談しましょう。
無力症、倦怠感
- 症状:
- 体がだるい、力が入らない
- 疲れやすい
- なぜ起こるか: 脳内の神経活動への影響や、全体的な代謝への影響などが考えられます。
- 対処法: 十分な休息や睡眠を心がけることが大切です。症状が続く場合は医師に相談しましょう。
その他の一般的な副作用
上記以外にも、添付文書には以下のような副作用が報告されています。
- 発疹、かゆみなどの皮膚症状
- 動悸、頻脈
- めまい、立ちくらみ
- 消化不良、腹痛
- 関節痛
- 筋肉の硬直
- 振戦(体の震え)
- 視界のかすみ
- 鼻づまり
- むくみ
- 食欲不振
これらの副作用は、一般的に軽度で治療を継続できる場合が多いですが、症状が強かったり、長く続いたりする場合は、我慢せずに医師に相談することが大切です。
副作用の発現頻度について
一般的な副作用の「頻度」は、臨床試験の結果に基づいて示されます。添付文書では、「〇%以上」「〇%未満」「頻度不明」といった形で記載されています。
例えば、レキサルティの国内臨床試験では、以下のような頻度が報告されています(主な副作用の例、すべての副作用を含むものではありません)。
副作用の種類 | 頻度 |
---|---|
アカシジア | 1%以上 |
傾眠 | 1%以上 |
体重増加 | 1%以上 |
吐き気 | 1%未満 |
便秘 | 1%未満 |
口渇 | 1%未満 |
頭痛 | 1%以上 |
不眠 | 1%以上 |
ジスキネジア | 1%未満 |
無力症、倦怠感 | 1%未満 |
発疹 | 1%未満 |
悪性症候群、高血糖など | 頻度不明 |
(※上記の頻度はあくまで一例であり、実際の添付文書の記載と完全に一致しない場合があります。また、副作用の発現頻度は用量や患者さんの状態によって異なります。)
「1%以上」というのは、100人に1人以上の割合で起こる可能性のある副作用、「1%未満」は100人に1人より少ない割合で起こる可能性のある副作用、「頻度不明」は、発生数が非常に少ないか、正確な頻度が算出できていない副作用を示します。
重要なのは、これらの頻度はあくまで臨床試験での結果であり、すべての患者さんに当てはまるわけではないということです。副作用の感じ方や、どの副作用が出やすいかは個人差が非常に大きいです。また、ここに挙げられていない副作用が起こる可能性もゼロではありません。
ご自身の体調で気になることがあれば、「これは副作用かも?」と自己判断せず、必ず医師や薬剤師に相談するようにしてください。
レキサルティOD錠の副作用
レキサルティには、錠剤(普通錠)の他に、口腔内崩壊錠(OD錠)もあります。OD錠は、口の中で速やかに崩壊し、水なしでも服用できる剤形です。
レキサルティOD錠の有効成分は普通錠と同じブレクスピプラゾールであり、脳内で作用して統合失調症やうつ病に効果を発揮するメカニズムや、全身に影響を与える副作用の種類は、基本的に普通錠と同じです。前述の重大な副作用や一般的な副作用についても、OD錠だからといって特別に異なるものが報告されているわけではありません。
ただし、OD錠特有の注意点としては、口の中で崩壊させるため、舌や口の中に違和感、苦味などが生じる可能性はあります。また、崩壊した薬を確実に飲み込む必要があります。水なしで服用できる利便性がある一方で、こうした剤形に由来する使用感の違いはあるかもしれません。
副作用に関しては、普通錠かOD錠かという剤形の違いよりも、有効成分であるブレクスピプラゾールの薬理作用によるもの、そして患者さん個々の体質や状態による影響の方が大きいです。OD錠を服用していて副作用が気になる場合も、普通錠と同様に医師や薬剤師に相談してください。
レキサルティの副作用が出やすいケース
レキサルティの副作用は、誰にでも、またいつでも同じように現れるわけではありません。特定の状況や患者さんの状態によっては、副作用が出やすくなる、あるいは副作用が重症化するリスクが高まることがあります。
以下のようなケースでは、レキサルティの副作用に注意が必要です。
- 高齢者: 高齢者では、一般的に薬の代謝や排泄機能が低下していることが多く、薬が体内に留まりやすくなる傾向があります。これにより、副作用が出やすくなったり、症状が強く現れたりすることがあります。特に、傾眠、めまい、立ちくらみなどによる転倒リスクに注意が必要です。
- 特定の疾患がある方:
- 糖尿病または糖尿病の既往歴・家族歴がある方: 高血糖や糖尿病性ケトアシドーシス、昏睡のリスクが高まる可能性があります。定期的な血糖値の確認が重要です。
- 心血管系疾患(心臓病、不整脈など)がある方: 血圧変動や動悸、QT延長(心電図異常)などのリスクに注意が必要です。
- 肝臓や腎臓の機能が低下している方: 薬の代謝や排泄が遅れることで、体内に薬が蓄積しやすくなり、副作用が出やすくなる可能性があります。用量調整が必要となる場合があります。
- パーキンソン病などの錐体外路系疾患がある方: 錐体外路症状(ふるえ、筋肉のこわばり、動きの遅さなど)が悪化する可能性があります。
- てんかんなどの痙攣性疾患がある方: 痙攣発作を誘発または悪化させる可能性があります。
- 脳の器質的障害がある方: 副作用が出やすくなることがあります。
- 肥満の方: 体重増加の副作用が出やすい傾向があります。また、血栓塞栓症のリスク因子の一つでもあります。
- 不動状態の方: 長期間寝たきりであったり、体をあまり動かさない状態が続いたりすると、深部静脈血栓症や肺塞栓症のリスクが高まります。
- 脱水状態の方: 横紋筋融解症や血栓塞栓症のリスクが高まる可能性があります。
- 併用している薬がある方: 他の薬剤との飲み合わせ(薬物相互作用)によって、レキサルティの血中濃度が上昇したり低下したりすることで、副作用が出やすくなったり、効果が弱まったりすることがあります。特に、レキサルティの代謝に関わる特定の酵素(CYP2D6、CYP3A4など)の働きを阻害する薬剤との併用には注意が必要です。医師に申告している全ての服用薬(市販薬、サプリメント含む)を確認してもらいましょう。
- 飲酒: アルコールは中枢神経系に影響を与え、レキサルティの眠気や鎮静作用を増強させる可能性があります。また、薬の代謝に影響を与えることも考えられます。服用中の飲酒は控えることが望ましいです。
- 用量: 一般的に、薬の用量が多いほど副作用が出やすくなる傾向があります。ただし、適切な効果を得るためにはある程度の用量が必要となるため、効果と副作用のバランスを医師が判断します。
これらのリスク因子がある場合は、レキサルティを服用するにあたってより慎重な判断と、きめ細やかな体調管理が必要となります。医師は患者さんの状態を総合的に判断してレキサルティを処方し、副作用の発現に注意しながら治療を進めます。患者さん自身も、ご自身の既往歴や現在の状態、服用中の薬について正確に医師に伝え、気になる症状があれば速やかに相談することが大切です。
レキサルティ中止時の注意点(離脱症状など)
レキサルティによる治療を終える場合、あるいは何らかの理由で服用を中止する必要がある場合、自己判断で急に薬を中止することは避ける必要があります。レキサルティのような精神疾患治療薬は、体の状態が薬の存在に慣れているため、急に中止すると様々な症状が現れることがあります。
レキサルティをやめるとどうなる?
レキサルティを自己判断で急に中止した場合、主に以下の2つの問題が起こる可能性があります。
- 離脱症状(中止後症状)の出現:
薬の種類や個人の体質によって異なりますが、レキサルティのような抗精神病薬を急に中止すると、以下のような離脱症状が現れることがあります。- 吐き気、嘔吐
- 頭痛
- めまい
- 体の震え(振戦)
- 不眠、寝汗
- そわそわ感、落ち着きのなさ(アカシジアのような症状)
- 不安、イライラ感
- 感覚異常(しびれ、チクチク感など)
これらの症状は、薬が体内から急になくなることで、体のバランスが崩れるために起こると考えられています。多くの場合、一時的なものですが、つらい症状が現れることがあります。
- 元の精神症状の悪化または再発:
レキサルティは、統合失調症やうつ病の症状を抑えるために服用しています。薬を急に中止すると、病気の状態が安定していたとしても、元の症状(幻覚、妄想、意欲低下、抑うつ気分など)が再び現れたり、悪化したりするリスクが高まります。治療によって改善していた状態が、薬の中止によって振り出しに戻ってしまうことは避けたい事態です。
これらのリスクを避けるためには、レキサルティの服用を中止する場合は、必ず医師の指示に従ってください。医師は、患者さんの病状や体の状態を見ながら、薬の量を少しずつ減らしていく「漸減(ぜんげん)」という方法で中止を計画します。急な中止は、離脱症状を重くしたり、病状を不安定にしたりする可能性が高まります。
治療期間や薬の量にもよりますが、自己判断での急な中止は避け、必ず医師と相談しながら、安全な方法で薬を減量・中止することが極めて重要です。もし、副作用が辛いなどの理由で薬をやめたい場合も、まずはその旨を医師に伝え、他の治療法を検討したり、減量方法を相談したりしてください。
レキサルティ服用中の注意点
レキサルティを安全かつ効果的に服用するためには、いくつかの注意点があります。これらは、副作用の早期発見や、薬による影響を最小限に抑えるために重要なポイントです。
高血糖に対する注意
レキサルティの重大な副作用として挙げましたが、高血糖は特に注意が必要です。糖尿病の既往がある方やリスクが高い方はもちろん、そうでない方も、服用中に血糖値が上昇し、糖尿病を発症したり悪化したりする可能性があります。
- 定期的な検査の実施: 服用開始前や服用中、定期的に血糖値やHbA1c(過去1~2ヶ月の血糖値の平均を示す指標)の検査を受けましょう。検査の頻度については医師の指示に従ってください。
- 初期症状に注意: 前述の多飲、多尿、多食、体重減少、全身倦怠感、吐き気、腹痛などの高血糖を疑わせる症状が現れた場合は、すぐに医師に連絡してください。これらの症状は、糖尿病性ケトアシドーシスや昏睡といった重篤な状態の前兆である可能性があります。
- 生活習慣の見直し: 血糖値の上昇を防ぐために、バランスの取れた食事や適度な運動を心がけることも大切です。体重管理も意識しましょう。
【この薬の使用中に気をつけなければならないことは?】(添付文書より)
添付文書には、「重要な基本的注意」として、レキサルティの使用中に特に注意すべき点が記載されています。主な内容は以下の通りです。
- 眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下: レキサルティは中枢神経系に作用するため、眠気を催したり、注意力などが低下したりすることがあります。このため、服用中は自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないよう注意が必要です。
- 体重増加: 体重増加を来すことがあるため、定期的に体重測定を行うなど注意し、肥満の兆候がみられた場合は、食事療法、運動療法等の適切な処置を行ってください。
- QT延長: 心電図検査でQT時間の延長(心臓の電気活動の異常)がみられることがあります。QT延長は、まれに重篤な不整脈につながる可能性があるため、心疾患の既往がある方や、QT延長を起こしやすい薬剤を服用している方などは注意が必要です。定期的に心電図検査を行うことがあります。
- 自殺企図、自殺関連行為: 精神疾患の患者さんでは、病気自体の特性として自殺念慮や自殺企図が現れることがあります。レキサルティを服用中の患者さんでも、状態の変化や自殺のリスクがないか、特に服用開始初期や用量変更時に注意深く観察する必要があります。家族や周囲の人も患者さんの様子に注意し、変化が見られたら医師に伝えてください。
- 錐体外路症状: アカシジアやジスキネジア、パーキンソニズム(手足のふるえ、筋肉のこわばり、動きの遅さなど)といった錐体外路症状が現れることがあります。症状の観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行います。
- 高温環境下での注意: レキサルティは体温調節に関わる中枢に影響を与える可能性があるため、高温環境下での作業や運動、入浴などにより、体温が著しく上昇する可能性があります。脱水にも注意が必要です。
これらの注意点は、レキサルティによる治療を安全に進めるために非常に重要です。不明な点や不安な点があれば、必ず医師や薬剤師に質問し、理解した上で服用するようにしましょう。
類似薬(エビリファイ、ラツーダなど)との副作用比較
レキサルティは、非定型抗精神病薬に分類されるお薬です。同じクラスには、エビリファイ(一般名:アリピプラゾール)やラツーダ(一般名:ルラシドン塩酸塩)など、他にもいくつかの薬剤があります。これらの類似薬とレキサルティの副作用プロファイルは、似ている点もあれば異なる点もあります。ここでは、特にレキサルティとの関連が深いエビリファイを中心に比較し、ラツーダについても簡単に触れます。
エビリファイの副作用との比較
エビリファイ(アリピプラゾール)は、レキサルティと同じくドパミンD2受容体部分アゴニストとして作用する特徴を持つ非定型抗精神病薬です。レキサルティは、エビリファイの化学構造を一部変更して開発されたお薬であり、作用機序にも類似性があることから、副作用プロファイルも似通った部分が多いです。
共通して見られる可能性のある副作用:
- アカシジア: エビリファイもレキサルティと同様にアカシジアが比較的よく見られる副作用です。どちらの薬でも、ドパミン受容体への作用が関与していると考えられています。発現頻度や程度には個人差や用量による違いがあります。
- 傾眠、不眠: 眠気や不眠といった睡眠に関する副作用も、両方の薬で報告されています。どちらの症状が出るかは、個人の体質や薬の用量・服用タイミングによって異なります。
- 体重増加: エビリファイも体重増加の副作用が報告されています。ただし、レキサルティと比較して、エビリファイの方が代謝系副作用(体重増加、高血糖など)のリスクが低いという報告もあります。一方で、レキサルティの方が体重増加のリスクが少ない、あるいは同程度とする報告もあり、研究によって結果が異なる場合があります。個人の体質や生活習慣も大きく影響します。
- 吐き気、嘔吐: 消化器系の副作用も両方の薬で見られます。
- 頭痛: 頭痛も共通する副作用です。
- 錐体外路症状: アカシジア以外にも、振戦(ふるえ)や筋強剛といった錐体外路症状が見られる可能性がありますが、従来の定型抗精神病薬に比べると頻度は低いとされています。
- 高血糖、糖尿病: エビリファイも高血糖や糖尿病のリスクが報告されており、定期的な検査が必要です。レキサルティと同様に注意すべき重大な副作用です。
異なる可能性のある点:
- 鎮静作用: エビリファイはレキサルティと比較して、鎮静作用が少ない傾向があると言われることがあります。このため、眠気よりもアカシジアが出やすい、あるいはアクチベーション(賦活化)効果を感じやすいという人もいます。ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、個人差があります。
- その他の副作用の頻度: 細かい副作用の発現頻度については、それぞれの臨床試験の結果に基づくと、多少の違いが見られます。例えば、特定の消化器症状や神経系症状の報告頻度が一方の薬でわずかに高い、といった差です。
レキサルティとエビリファイの副作用比較(一例)
副作用の種類 | レキサルティ(目安) | エビリファイ(目安) | 備考 |
---|---|---|---|
アカシジア | 1%以上 | 1%以上 | どちらも比較的多い。程度や感じ方は個人差。 |
傾眠 | 1%以上 | 1%以上 | どちらも多い。ただし、鎮静作用の強さは異なる可能性。 |
体重増加 | 1%以上 | 1%以上 | どちらも報告あり。どちらがリスクが高いかは研究によって意見が分かれる。 |
吐き気 | 1%未満 | 1%以上 | エビリファイの方が報告頻度が高い場合がある。 |
不眠 | 1%以上 | 1%以上 | どちらも多い。 |
高血糖・糖尿病 | 頻度不明(重大) | 頻度不明(重大) | どちらも注意が必要な重大な副作用。 |
(※上記の表は一般的な傾向を示すものであり、正確な頻度や個々の患者さんにおける発生リスクを示すものではありません。必ず添付文書や医師の説明をご確認ください。)
アリピプラゾールとの関連
前述のように、レキサルティの有効成分であるブレクスピプラゾールは、エビリファイの有効成分であるアリピプラゾールと化学構造が似ており、アリピプラゾールを参考に開発された薬です。そのため、両者は同じドパミンD2受容体部分アゴニストという作用機序を持ち、共通する副作用が多いのもそのためです。
しかし、全く同じ薬ではなく、ブレクスピプラゾールはアリピプラゾールとは異なる受容体プロファイル(セロトニン受容体などへの作用の違い)を持つため、効果や副作用のプロファイルにも違いが生じると考えられています。例えば、レキサルティはセロトニン1A受容体へのアゴニスト作用がエビリファイより強いとされ、これがうつ病への補助療法としての効果や、鎮静作用の感じ方、あるいはアカシジアの発現頻度や程度に影響を与えている可能性が指摘されています。
つまり、レキサルティはエビリファイの改良版として開発された側面がありますが、全く同じ効果・副作用を持つわけではなく、個々の患者さんにどちらが合うかは異なります。
ラツーダの副作用との比較
ラツーダ(ルラシドン塩酸塩)も、統合失調症や双極性障害うつ状態の治療に使用される非定型抗精神病薬です。ラツーダはドパミンD2受容体アンタゴニストとして作用しますが、セロトニン7受容体にも作用するなど、作用機序がレキサルティやエビリファイとは異なります。
ラツーダで比較的よく見られる副作用は、アカシジア、吐き気、眠気などです。これらの副作用はレキサルティやエビリファイと共通していますが、ラツーダは代謝系副作用(体重増加、高血糖など)のリスクが他の非定型抗精神病薬と比較して比較的少ないと言われる傾向があります。一方で、錐体外路症状(特にアカシジア)や消化器症状(吐き気)はレキサルティやエビリファイと同様か、場合によってはやや多く見られることもあります。
重要な点:
どの薬が良いか、あるいはどの薬の副作用が少ないかは、個々の患者さんの病状、体質、他の併存疾患、併用薬などによって大きく異なります。ある人にはレキサルティが合って副作用が少なくても、別の人にはエビリファイやラツーダの方が合うということもあります。
副作用の種類や程度が気になる場合は、医師に相談し、複数の選択肢や、それぞれの薬のメリット・デメリット(効果、副作用、服用方法、価格など)について説明を受け、ご自身に合った治療薬を選択することが重要です。副作用が出た場合も、安易に自己判断で変更せず、医師に相談しながら最適な薬物療法を目指しましょう。
レキサルティの副作用に関するQ&A
レキサルティの副作用について、患者さんからよく聞かれる疑問点をQ&A形式でまとめました。
レキサルティの重大な副作用は?
レキサルティの重大な副作用としては、悪性症候群、遅発性ジスキネジア、高血糖・糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡を含む)、横紋筋融解症、無顆粒球症・白血球減少、肺塞栓症・深部静脈血栓症、麻痺性イレウス、肝機能障害・黄疸、痙攣、薬剤性過敏症症候群などが挙げられます。これらの副作用はまれですが、重篤化する可能性があるため、症状に気づいたらすぐに医師に連絡することが非常に重要です。詳しくは記事の「重大な副作用」の項目をご覧ください。
レキサルティをやめるとどうなる?
レキサルティを自己判断で急に中止すると、離脱症状(吐き気、頭痛、めまい、不眠、そわそわ感など)が現れたり、元の精神症状(統合失調症やうつ病の症状)が悪化したり再発したりするリスクがあります。レキサルティを中止する場合は、必ず医師の指示に従い、徐々に薬の量を減らしていくようにしてください。
レキサルティの注意点は?
レキサルティの服用中は、眠気や注意力・集中力の低下が起こる可能性があるため、自動車の運転や危険を伴う機械の操作は避けてください。また、体重増加や高血糖に注意し、定期的な体重測定や血糖値の検査を行うことが推奨されます。心疾患がある方やQT延長を起こしやすい方、てんかんなどの既往がある方も慎重な投与が必要なため、必ず医師に伝えてください。高温環境下での体温上昇にも注意が必要です。
レキサルティは何に効く薬ですか?
レキサルティは、統合失調症と、抗うつ薬による治療で十分な効果が得られない場合のうつ病(成人)に対する補助療法として承認されているお薬です。脳内のドパミンやセロトニンといった神経伝達物質の働きを調整することで、これらの病気の症状を改善することを目指します。
副作用に関する相談先
レキサルティの服用中に副作用が疑われる症状が現れたり、副作用について不安に感じたりする場合は、必ず専門家に相談してください。
最も重要な相談先は、レキサルティを処方してくれた主治医です。医師はあなたの病状や体の状態、併用薬などを把握しており、副作用かどうかを適切に判断し、必要に応じて用量の調整や他の薬剤への変更、対症療法などを検討してくれます。気になる症状があれば、些細なことでもためらわずに伝えましょう。
また、お薬に関する専門家である薬剤師にも相談できます。薬の飲み方、考えられる副作用、他の薬や食品との飲み合わせなどについて詳しい情報を提供してくれます。薬を受け取る際に、気になっていることを質問してみましょう。
ご家族や周囲の人が、患者さんの普段と違う様子(体の動き、言動、食欲、睡眠など)に気づくこともあります。患者さん自身が副作用と認識できない場合もあるため、ご家族も変化に気づいたら患者さんと一緒に医師や薬剤師に相談することが大切です。
これらの専門家への相談を通じて、副作用に適切に対処し、レキサルティによる治療をより安全に、そして継続して行うことができます。自己判断で薬の量を変更したり、服用を中止したりすることは、病状の悪化や離脱症状のリスクを高めるため、絶対に避けてください。
まとめ|レキサルティの副作用で不安な場合は医師に相談を
レキサルティ(ブレクスピプラゾール)は、統合失調症やうつ病の治療において重要な役割を果たすお薬ですが、効果がある一方で、様々な副作用が起こる可能性があります。
この記事では、レキサルティの副作用について、生命に関わるような重大な副作用(悪性症候群、高血糖・糖尿病、遅発性ジスキネジアなど)から、比較的よく見られる一般的な副作用(アカシジア、傾眠、体重増加、吐き気など)まで、その症状や注意点を詳しく解説しました。また、OD錠の副作用、副作用が出やすいケース、中止時の注意点、服用中の注意点、類似薬との比較についても触れました。
副作用の発現頻度や症状の程度は、患者さん一人ひとりの体質や病状、服用している量、他の併用薬などによって大きく異なります。添付文書に記載されている情報はあくまで一般的なものであり、全ての患者さんに当てはまるわけではありません。
最も重要なことは、レキサルティの副作用について正しく理解し、ご自身の体調の変化に注意することです。もし、この記事を読んで副作用について不安を感じたり、実際に気になる症状が現れたりした場合は、決して自己判断せず、速やかにレキサルティを処方してくれた医師や、お薬を受け取った薬剤師に相談してください。専門家のアドバイスに基づき、適切な対処を行うことで、副作用による不利益を最小限に抑え、安心して治療を継続することができます。
安全な治療は、医師との信頼関係と、患者さん自身による積極的な体調管理から始まります。レキサルティによる治療が、あなたの病状の改善と、より良い日常生活につながることを願っています。
【免責事項】
本記事は、レキサルティの副作用に関する一般的な情報提供を目的としたものであり、医学的なアドバイスや個別の診断・治療を推奨するものではありません。記載内容は、添付文書や一般的な医学情報を参考にしていますが、情報が常に最新であるとは限りません。レキサルティの服用に関する一切の判断は、必ず医師にご相談ください。本記事の情報に基づいて行った行為によって生じた損害については、一切の責任を負いかねます。