乳管内乳頭腫は、乳腺の乳管の中にできる良性の腫瘍です。多くの場合、乳頭からの分泌物、特に血性の分泌物をきっかけに発見されます。良性腫瘍であるため、それ自体が生命を脅かすことはありませんが、時に乳がんと似た症状を示したり、ごくまれに癌化のリスクがあったりするため、正確な診断と適切な対応が重要です。
この記事では、乳管内乳頭腫の原因、症状、診断方法、治療の選択肢、そして乳がんとの違いや癌化リスクについて詳しく解説します。乳頭からの分泌物やしこりなどで不安を感じている方、乳管内乳頭腫と診断された方は、ぜひご一読いただき、正しい知識を身につけてください。
乳管内乳頭腫とは
乳管内乳頭腫(にゅうかんないにゅうとうしゅ、Intraductal Papilloma)は、乳腺の乳管の内側の壁から発生する、きのこのような形をした良性の腫瘍です。乳管は、乳腺で作られた母乳を乳頭まで運ぶ管状の組織です。この乳管の内部で、上皮細胞が増殖してできるのが乳管内乳頭腫です。
この腫瘍は、発生する場所によって大きく二つに分けられます。
- 中心型乳管内乳頭腫: 乳頭の近くにある太い乳管にできるタイプです。一般的に単発性(一つだけできる)で、乳頭からの分泌物を伴うことが多いです。
- 末梢型乳管内乳頭腫: 乳頭から離れた場所にある細い乳管にできるタイプです。こちらは多発性(複数個できる)であることが多く、しこりとして触れることもあります。
乳管内乳頭腫は良性腫瘍に分類されます。これは、細胞が無秩序に増殖して周囲の組織に浸潤したり、血管やリンパ管を通って体の別の場所に転移したりすることがない、ということです。しかし、後述するように、一部のタイプや、乳管内乳頭腫の中に非浸潤性乳管癌や早期の浸潤性乳管癌が合併している場合もあるため、診断には注意が必要です。
比較的若い年代から閉経後の高齢者まで幅広い年代で見られますが、40〜50代の女性に多く見られるとされています。男性にも非常にまれに発生することがあります。
乳管内乳頭腫の原因
乳管内乳頭腫の明確な原因は、まだ完全には解明されていません。しかし、いくつかの要因が関連している可能性が指摘されています。
最も有力視されているのは、女性ホルモン(エストロゲン)の影響です。乳腺の組織は女性ホルモンによって増殖が促進される性質があるため、ホルモンバランスの変化が乳管内の細胞の増殖に関与している可能性があります。特に、月経周期や妊娠・出産、閉経といった女性のライフステージにおけるホルモン変動が影響しているのではないかと考えられています。
また、加齢も一つの要因と考えられています。特定の遺伝子の変異や、炎症なども関連が示唆されていますが、これらが直接的な原因であると断定できるほどのエビデンスはまだ十分ではありません。
現時点では、特定の生活習慣や環境因子が乳管内乳頭腫を直接引き起こすという証拠はありません。そのため、予防策も確立されていません。しかし、定期的な乳がん検診や自己検診を通じて、早期に発見することが重要です。
乳管内乳頭腫の症状
乳管内乳頭腫で最もよく見られる症状は、乳頭からの分泌物です。特に、シャツなどに付着して気づくことが多いです。しこりとして触れることもありますが、分泌物よりも頻度は低い傾向があります。
乳頭からの分泌物(血性など)
乳管内乳頭腫の最も典型的な症状は、乳頭からの分泌物です。これは、乳管内にできた腫瘍が刺激されたり、表面が傷ついたりすることで、内容物や血液が乳管を通って流れ出てくるために起こります。
分泌物の特徴としては、以下の点が挙げられます。
- 色:
- 血性(血液が混じった赤い色)が最も多いとされています。茶色や黒っぽい色の場合もあります。
- 透明、黄色、緑色などの場合もありますが、これらは必ずしも乳管内乳頭腫によるものとは限りません。
- 性状: さらさらしていることが多いです。
- 出る場所: 片側の乳房のみから出ることがほとんどです。
- 出る孔: 乳頭には母乳が出てくるための複数の小さな孔がありますが、乳管内乳頭腫による分泌物は、特定の単一の孔(単孔性)から持続的に出ることが多いのが特徴です。複数の孔から出る分泌物は、ホルモンバランスの乱れや薬の副作用など、他の原因による可能性が高いです。
- 出るタイミング: 自然に出てきたり、乳頭やその周囲を押すと出てきたりします。
血性分泌物は、見た目の衝撃から強い不安を感じやすい症状ですが、必ずしも悪性であるサインではありません。しかし、血性分泌物が出た場合は、乳管内乳頭腫や乳管内癌など、様々な病気の可能性があるため、必ず医療機関を受診して原因を調べてもらう必要があります。
しこり
乳管内乳頭腫は、しこりとして触れることもありますが、分泌物よりも頻度は低いです。特に、末梢型で腫瘍が大きい場合や、乳頭から比較的近い場所にできた場合に触れやすい傾向があります。
しこりの特徴としては、
- 大きさ: 数ミリ程度のものから、数センチになるものまで様々です。
- 硬さ: 比較的柔らかいことが多いです。
- 可動性: 周囲の組織との癒着が少なく、比較的よく動くことが多いです。
- 痛み: 通常、痛みはありません。
ただし、これらの特徴は一般的なものであり、個人差があります。また、しこりが触れない場合でも、画像検査で発見されることもあります。
乳房にしこりを感じた場合、それが良性か悪性かを自己判断することは非常に危険です。しこりに気づいたら、分泌物の有無に関わらず、速やかに医療機関(乳腺外科)を受診し、専門医の診察と検査を受けるようにしましょう。
乳管内乳頭腫と乳がんの違い
乳管内乳頭腫と乳がんは、どちらも乳腺の細胞から発生する腫瘍ですが、その性質は大きく異なります。この違いを理解することが、診断や治療、そして今後の見通しを考える上で非常に重要です。
良性腫瘍と悪性腫瘍
腫瘍は、その性質によって良性腫瘍と悪性腫瘍に大別されます。
特徴 | 良性腫瘍(例:乳管内乳頭腫) | 悪性腫瘍(例:乳がん) |
---|---|---|
細胞の性質 | 正常な細胞に近い形をしており、増殖の速度が比較的遅い。 | 正常な細胞とは異なる形をしており、増殖の速度が速く、制御不能になりやすい。 |
増殖の仕方 | 周囲の組織を押しのけるようにゆっくりと増殖する。境界が比較的はっきりしていることが多い。 | 周囲の組織に染み込むように(浸潤して)増殖し、破壊する。境界が不明瞭なことが多い。 |
転移 | 原則として転移しない。 | 血管やリンパ管を通って、遠く離れた臓器(肺、肝臓、骨など)に転移する可能性がある。 |
生命への影響 | 命を脅かすことは通常ない。ただし、大きくなると周囲の組織を圧迫して症状が出たり、美容上の問題が生じたりすることはある。 | 適切な治療を行わないと、進行して全身に転移し、生命を脅かす可能性がある。 |
再発 | 切除すれば基本的に再発しない。ただし、同じ場所や他の場所に新たにできる可能性はある。 | 治療後も、局所再発や遠隔転移として再発する可能性がある。 |
乳管内乳頭腫は良性腫瘍であり、上記の特徴のうち良性腫瘍の項目に当てはまります。一方、乳がんは悪性腫瘍であり、上記の特徴のうち悪性腫瘍の項目に当てはまります。
癌化のリスクと確率
乳管内乳頭腫自体は良性ですが、まれに癌化(悪性化)する可能性が指摘されています。また、乳管内乳頭腫の中に、すでに非浸潤性乳管癌(DCIS)や早期の浸潤性乳管癌が合併していることもあります。
癌化のリスクは、乳管内乳頭腫のタイプや数によって異なると言われています。
- 単発性中心型乳管内乳頭腫: 一般的に癌化のリスクは比較的低いとされています。しかし、中には異型細胞を伴うもの(非定型乳管内乳頭腫など)があり、これらは通常の乳管内乳頭腫よりも癌化のリスクが高いと考えられています。
- 多発性末梢型乳管内乳頭腫: こちらの方が、単発性のものに比べて癌化(特に乳管内癌や浸潤癌の発生)のリスクがやや高い傾向があると言われています。これは、乳管の末梢部で細胞が増殖する病変が広範囲に及ぶことと関連している可能性があります。
癌化の正確な確率を一律に示すことは難しいですが、多くの研究では、乳管内乳頭腫全体として見た場合の癌化率は、数%程度と報告されています。ただし、これは病理組織型や合併する病変の有無によって大きく変動します。
重要なのは、乳管内乳頭腫と診断された場合でも、そのすべてが癌になるわけではないということです。しかし、癌との鑑別が必要な場合や、将来的なリスクを考慮して、適切な診断と、必要に応じた治療や定期的な経過観察が推奨されます。
乳管内乳頭腫の診断
乳管内乳頭腫が疑われた場合、診断を確定するためには、問診と視診・触診に加え、いくつかの画像検査や病理検査が行われます。
画像検査(マンモグラフィ、エコー、MRI)
画像検査は、乳房内の病変の有無や性質、広がりを調べるために行われます。
- マンモグラフィ:
- 乳房を挟んでX線撮影を行う検査です。
- 乳管内乳頭腫自体は、マンモグラフィでははっきりと映らないことが多いです。
- ただし、乳管の拡張や、まれに病変に関連した微細な石灰化が認められることがあります。
- 周囲の乳腺組織の状態や、同時に発生している可能性のある別の病変(特に乳がん)を評価するのに有用です。
- 高濃度乳腺(デンスブレスト)の場合、病変が見えにくいことがあります。
- 乳腺エコー(超音波検査):
- 乳腺内病変の検出に非常に有用な検査です。
- 乳管内乳頭腫は、拡張した乳管の中に存在する腫瘤として描出されることが多いです。
- 腫瘤の形、大きさ、内部構造などを詳細に評価できます。
- カラードプラ法を用いると、腫瘤内部の血流を確認することができ、診断の参考になります。
- 触れない小さな病変や、マンモグラフィでは見えにくい病変の検出に優れています。
- 特に、分泌物がある場合の検査として第一選択となることが多いです。
- MRI(磁気共鳴画像法):
- 乳腺の広範囲や、複数の病変の評価に有用な検査です。
- 造影剤を使用することで、腫瘤の染まり方など、より詳細な情報が得られます。
- 乳管内乳頭腫が多発している場合や、エコーやマンモグラフィで診断が難しい場合、または手術前の病変の広がりを正確に把握するために用いられることがあります。
- 小さな病変や、異型を伴う病変の検出にも優れていますが、マンモグラフィやエコーよりも費用が高く、時間もかかります。
病理検査(細胞診、組織診)
病理検査は、病変の細胞や組織を採取して顕微鏡で詳しく調べ、確定診断をつけるための最も重要な検査です。画像検査で乳管内乳頭腫が疑われた場合、悪性(癌)ではないことを確認するために行われます。
- 細胞診:
- 分泌液細胞診: 乳頭から出ている分泌物をスライドガラスに塗布して顕微鏡で調べます。細胞の形や性質を評価し、悪性細胞が含まれていないかなどを確認します。簡便な検査ですが、病変全体の評価は難しいため、これだけで確定診断とするのは難しいことが多いです。
- 穿刺吸引細胞診(FNA: Fine Needle Aspiration): 超音波ガイド下で、細い針をしこりや画像検査で認められた病変に刺し、細胞を吸引して採取します。採取した細胞を顕微鏡で調べます。良性か悪性か、ある程度の鑑別は可能ですが、乳管内病変の正確な診断(特に乳管内乳頭腫と非浸潤性乳管癌の鑑別)には限界がある場合もあります。
- 組織診:
- 針生検(Core Needle Biopsy): 超音波やマンモグラフィガイド下で、少し太めの針を用いて、病変の一部を組織片として採取します。採取した組織をパラフィンに包埋し、薄切りにして顕微鏡で詳しく調べます。細胞の配列や構造、異型の程度など、より詳細な組織学的評価が可能で、乳管内乳頭腫であることの診断や、悪性病変(非浸潤性乳管癌や浸潤性乳管癌)が合併していないかどうかの評価に非常に有用です。通常、画像検査で疑われた病変に対して行われる確定診断のための中心的な検査です。
- 外科的生検(摘出組織の病理検査): 手術で病変全体を摘出した後、その組織を詳しく調べる検査です。病変全体を評価できるため、最も正確な診断が得られます。特に、針生検だけでは診断が確定しない場合や、癌の可能性が完全に否定できない場合などに、診断と治療を兼ねて行われることがあります。
これらの検査の結果を総合的に判断して、乳管内乳頭腫の診断を確定し、治療方針が決定されます。
乳管内乳頭腫の治療
乳管内乳頭腫の治療法は、病変のタイプ(単発性か多発性かなど)、症状の有無、画像検査や病理検査の結果、そして癌化リスクの評価などを総合的に考慮して決定されます。主に経過観察と外科的切除(手術)という選択肢があります。
経過観察
以下の条件を満たす場合など、低リスクと判断される乳管内乳頭腫については、すぐに手術を行わず、定期的な経過観察が選択されることがあります。
- 症状がない(分泌物やしこりがない)
- 画像検査で典型的な乳管内乳頭腫の特徴を示しており、増大傾向がない
- 針生検などの病理検査で、良性の乳管内乳頭腫であり、異型細胞や悪性細胞の合併がないことが確認されている
- 患者さん自身が高齢であるなど、手術のリスクが高い場合
経過観察を選択した場合でも、定期的に乳腺エコーなどの画像検査を行い、病変のサイズや形態に変化がないかを確認する必要があります。通常、3ヶ月〜1年ごとに検査を行います。分泌物が出現したり、病変が大きくなるなどの変化が見られた場合は、改めて手術を検討することになります。
外科的切除(手術)
以下のような場合には、外科的切除(手術)が推奨されます。
- 症状がある(特に血性分泌物が持続する場合)
- 画像検査で乳管内乳頭腫以外の悪性病変(乳管内癌や浸潤癌)が疑われる、または合併が否定できない
- 針生検などの病理検査で、良性の乳管内乳頭腫であっても、異型細胞を伴う(非定型乳管内乳頭腫など)と診断された場合
- 多発性乳管内乳頭腫の場合(癌化リスクがやや高いため)
- 経過観察中に病変が大きくなった場合
- 患者さん自身が不安が強く、摘出を希望する場合
手術の方法は、病変の場所や広がりによって異なります。
腫瘍摘出術
乳管内の病変部のみを切除する方法です。乳頭の近くにある単発性の乳管内乳頭腫に対して行われることが多いです。乳頭周囲の皮膚に小さく切開を加えて、病変を含む乳管の一部を切除します。切除した組織は、後で病理検査に提出され、診断の確定と悪性病変の有無の最終確認が行われます。
乳管切除術
病変を含む乳管を円錐状に広めに切除する方法です。特に、乳頭の複数の孔から分泌物が出ている場合や、画像検査で広い範囲の乳管に病変が疑われる場合、多発性乳管内乳頭腫の場合などに選択されることがあります。病変のある乳管全体を取り除くことで、分泌物の再発を抑える効果も期待できます。ただし、乳管を比較的広範囲に切除するため、乳房の変形がわずかに生じる可能性があります。
どちらの手術も、切除した組織の病理検査は必須です。術前の病理検査(針生検など)で良性と診断されていても、摘出した組織の病理検査で初めて非浸潤性乳管癌や早期浸潤癌が見つかることがあります。この最終的な病理診断に基づいて、その後の追加治療の必要性などが判断されます。
手術の入院期間
乳管内乳頭腫に対する手術の入院期間は、病変の場所、手術方法、全身状態、病院の方針などによって異なります。
一般的には、数日程度(1泊2日〜3泊4日程度)の入院で済むことが多いです。手術自体は短時間で終わることが多く、術後の回復も比較的早いためです。ただし、全身麻酔で行う場合や、合併症のリスクがある場合などは、入院期間が長くなる可能性もあります。
最近では、日帰り手術や短期入院で対応している医療機関もあります。術後の安静や傷口のケア、病理検査の結果説明などが必要なため、手術を受ける医療機関と十分に相談し、入院期間について確認することが重要です。
乳管内乳頭腫の予後と経過
乳管内乳頭腫は良性腫瘍であるため、一般的に予後は良好です。治療後の経過は、選択された治療法(経過観察か手術か)や病理診断の結果によって異なります。
大きくなるケースは?
乳管内乳頭腫は、経過中にサイズが変化する可能性があります。特に、炎症を伴ったり、乳管内で出血を起こしたりすると、一時的に腫瘤が大きくなったように見えることがあります。また、腫瘍自体がゆっくりと増殖して大きくなることもあります。
経過観察を選択した場合、定期的な画像検査で病変のサイズを測定し、増大傾向がないかを確認することが重要です。もし明らかに大きくなる傾向が見られた場合は、病理診断を含めて再評価し、手術が検討されることになります。
自然に消えるケースは?
乳管内乳頭腫が自然に完全に消失することは稀です。しかし、腫瘍が非常に小さい場合や、乳管内で詰まっていた分泌物が排出されたりすることで、症状が軽減したり、画像検査での見え方が変化したりすることはあります。
基本的には、一度形成された乳管内乳頭腫が自然に消えることは期待できないと考えた方が良いでしょう。症状がある場合や、悪性の可能性が否定できない場合は、積極的な治療が推奨されます。
定期的な経過観察の重要性
経過観察を選択した場合も、手術で摘出した場合も、定期的な経過観察は非常に重要です。
- 経過観察中の場合: 病変のサイズや形態の変化、新たな症状(分泌物やしこり)の出現がないかを確認し、悪性化や他の病変の発生を早期に発見するためです。
- 手術後の場合: 摘出した病変の中に悪性細胞が含まれていなかったかどうかの最終的な病理診断を確認し、必要に応じてその後の治療方針を検討します。また、同じ乳管や別の乳管に再発したり、反対側の乳房に新たな病変が発生したりする可能性もゼロではありません。乳管内乳頭腫と診断された方は、通常の乳がん検診に加えて、定期的な乳腺専門医によるフォローアップを受けることが推奨されます。
定期的な経過観察の頻度や内容は、患者さんの年齢、リスク因子、診断された乳管内乳頭腫の病理組織型などによって異なりますので、必ず主治医とよく相談して決めるようにしましょう。
まとめと専門医への相談
乳管内乳頭腫は、乳腺の乳管内にできる良性の腫瘍であり、多くの場合は乳頭からの分泌物をきっかけに発見されます。血性分泌物は不安になりやすい症状ですが、必ずしも乳がんを示すわけではありません。しかし、乳管内乳頭腫の中には悪性病変が合併していたり、ごくまれに癌化したりするリスクも指摘されています。
診断は、画像検査(マンモグラフィ、エコー、MRI)と病理検査(細胞診、組織診)を組み合わせて行われます。特に病理検査は、良性か悪性かを確定するために不可欠です。
治療の選択肢は、病変の状態やリスクに応じて、経過観察または外科的切除(手術)があります。どちらを選択した場合でも、再発や新たな病変の発生がないかを確認するために、定期的な経過観察が推奨されます。
もし、乳頭からの分泌物(特に血性)や乳房のしこりなど、気になる症状がある場合は、決して自己判断せず、速やかに乳腺専門医のいる医療機関を受診してください。早期に正確な診断を受けることが、適切な対応につながり、不要な不安を軽減するためにも最も重要です。専門医にご自身の症状や不安な点を伝え、最適な診断・治療方針について十分に相談しましょう。
免責事項: 本記事は一般的な情報提供を目的としており、医学的アドバイスや診断、治療を推奨するものではありません。個々の病状や治療に関する判断は、必ず専門の医療従事者にご相談ください。