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アリッサ配合錠とは?効果・避妊・生理痛への影響を徹底解説

アリッサは、月経困難症などの婦人科系疾患の治療に用いられる低用量ピルの一種です。正式には「アリッサ配合錠」と呼ばれ、女性ホルモンである卵胞ホルモンと黄体ホルモンが配合されています。これらのホルモンの働きによって、体の内側から月経困難症の原因にアプローチし、つらい症状を和らげることが期待できます。しかし、ホルモン剤であるため、正しい知識を持って服用することが非常に重要です。この記事では、アリッサの効果や正しい使い方、起こりうる副作用や注意点、そして気になる避妊への影響について、詳しく解説します。アリッサについて知りたい、服用を検討している、すでに服用しているという方は、ぜひ参考にしてください。

アリッサ配合錠は、主に月経困難症の治療を目的として開発された低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤(LEP製剤)と呼ばれる種類の医薬品です。日本の製薬会社によって開発され、2020年に発売されました。

アリッサには、以下の2種類の女性ホルモンが配合されています。

  • 卵胞ホルモン(エストロゲン): エチニルエストラジオール
  • 黄体ホルモン(プロゲステロン): ノルゲスチメート

これらのホルモンが配合されていることで、脳の視床下部や下垂体に働きかけ、卵巣からのホルモン分泌を抑制します。これにより、排卵が抑えられ、子宮内膜が厚くなるのを抑える効果が期待できます。

アリッサは、月経困難症の中でも、特に器質性月経困難症(子宮内膜症や子宮筋腫などが原因)だけでなく、機能性月経困難症(明らかな原因が見つからないもの)に対しても効果が認められています。痛みだけでなく、月経に伴う様々な不調(吐き気、頭痛、疲労感など)の改善も期待できる治療薬です。

目次

アリッサの効果

アリッサ配合錠の主な効果は、月経困難症の緩和と、それに関連する月経周期の調整です。配合されている2種類の女性ホルモンが、体のホルモンバランスを整えることでこれらの効果を発揮します。

月経困難症への効果

月経困難症は、生理痛が非常に重く、日常生活に支障をきたす状態を指します。主な原因の一つに、月経時に分泌されるプロスタグランジンという物質があります。プロスタグランジンは子宮を収縮させて経血を体外に排出する働きがありますが、分泌量が多いと子宮が過剰に収縮し、強い痛みを引き起こします。また、子宮内膜症などの病気が原因で炎症が起き、痛みが強くなる場合もあります。

アリッサは、以下のメカニズムで月経困難症に効果を発揮します。

  1. 排卵の抑制: アリッサに含まれるホルモンが脳に働きかけ、卵胞の成熟と排卵を抑制します。排卵が起こらないことで、排卵後の黄体ホルモン分泌が抑えられ、子宮内膜の過剰な増殖を防ぎます。
  2. 子宮内膜の増殖抑制: 子宮内膜が厚くなるのを抑えることで、月経時に剥がれ落ちる内膜の量が減ります。これにより、プロスタグランジンの分泌量も減少し、子宮の収縮が和らぎ、痛みが軽減されます。
  3. 子宮内膜症病変の進行抑制: 子宮内膜症がある場合、病変部の増殖を抑える効果も期待できます。これにより、病変部からの炎症物質の産生が抑えられ、痛みの軽減につながります。

これらの作用により、月経痛だけでなく、月経に伴う腰痛、腹部の張り、吐き気、頭痛、疲労感といった全身症状の改善も期待できます。

月経周期異常への効果

アリッサは、月経周期を規則正しく整える効果も期待できます。

  • 生理不順の改善: 不規則な月経周期(頻発月経、稀発月経など)を、28日周期の規則正しいサイクルに調整します。これは、アリッサを服用している期間中はホルモン量が一定に保たれ、偽薬期間中にホルモン量が減少することで起こる「消退出血」が、定期的に訪れるようになるためです。
  • 過多月経の改善: 子宮内膜の増殖を抑える作用により、月経時の出血量を減らす効果があります。経血量が多すぎる過多月経は、貧血の原因となることがありますが、アリッサの服用で改善が見られる場合があります。

ただし、これらの効果には個人差があり、全ての人に同様の効果が現れるわけではありません。効果が現れるまでには、数シートの服用が必要な場合もあります。

アリッサの正しい使い方

アリッサの効果を最大限に引き出し、安全に服用するためには、決められた方法で正しく服用することが非常に重要です。自己判断で服用方法を変更したり、服用を中断したりすることは避けましょう。

服用方法と開始日

アリッサ配合錠は、1シートに28錠入っています。このうち、21錠が有効成分を含む「実薬」、残りの7錠が有効成分を含まない「偽薬」です。

  • 服用方法: 1日1回、毎日ほぼ一定の時刻に、水またはぬるま湯で服用します。食事の影響はほとんど受けませんが、決まった時間に飲む習慣をつけることが重要です。シートに日付や曜日が記載されている場合は、それに従って順番通りに服用してください。実薬21錠を飲み終えたら、続けて偽薬7錠を服用します。偽薬期間中(通常は偽薬を飲み始めて2~3日目)に月経に似た出血(消退出血)があります。偽薬7錠を全て飲み終えたら、出血が終わっているかに関わらず、すぐに新しいシートの1錠目から服用を開始します。この「実薬21日+偽薬7日」の計28日を1周期として、繰り返し服用します。
  • 初めての服用開始日: 初めてアリッサを服用する場合は、月経の第1日目(出血が始まった日)から開始するのが一般的です。これにより、服用を開始した最初の周期から、排卵が抑制されるなど、効果が期待できます。ただし、医師の指示により、月経開始日以外から服用を開始する場合もありますので、必ず医師の指示に従ってください。

飲み忘れた場合の対処法

アリッサは毎日決まった時間に服用することが重要ですが、もし飲み忘れてしまった場合でも、慌てずに以下の方法で対処しましょう。飲み忘れの状況によって対応が異なります。

  • 飲み忘れに気づいた時間が1日(24時間未満)の場合:
    • 気づいた時点で、すぐに飲み忘れた1錠を服用してください。
    • その後の服用は、通常の時間に1錠服用してください。
    • この場合、合計で2錠服用することになりますが、問題ありません。
    • この場合の避妊効果は通常維持されます。
  • 飲み忘れに気づいた時間が2日以上(24時間以上)の場合:
    • 飲み忘れた錠数が1錠であっても、服用を中止し、すぐに医師に相談してください。
    • この場合、避妊効果が低下している可能性があります。
    • 次回の月経がくるまでは、他の避妊法(コンドームなど)を併用する必要があります。
    • 妊娠の可能性がある場合は、服用を中止し、妊娠検査を行う必要があります。

【重要な注意点】
偽薬(シートの最後の7錠)を飲み忘れた場合は、特に心配ありません。飲み忘れた偽薬は捨てて、次のシートに移ってください。
飲み忘れが続くと、不正出血が起こりやすくなったり、避妊効果が著しく低下したりします。
自己判断で飲み忘れによる服用量の調整や、服用中止後の再開を行わないでください。必ず医師や薬剤師に相談しましょう。

アリッサの副作用と注意点

アリッサは安全性が高い薬とされていますが、ホルモン剤であるため、全ての人に副作用が全くないわけではありません。服用によって起こりうる副作用や、特に注意すべき点について理解しておくことが大切です。

よくある副作用(不正出血など)

アリッサの服用を始めてから数ヶ月間は、体がホルモンバランスの変化に慣れるために、比較的軽い副作用が現れることがあります。これらの副作用は、多くの場合、体が慣れてくるにつれて自然に改善します。

  • 不正出血(少量出血、点状出血): 最もよく見られる副作用の一つです。生理でもない時期に出血が見られます。これは、服用初期にホルモンバランスが安定しないために起こることが多く、通常は数シート服用するうちに改善します。出血量が多かったり、長期間続いたりする場合は、医師に相談してください。
  • 吐き気、嘔吐: 服用開始初期に現れることがありますが、次第に軽減されます。寝る前に服用したり、食事と一緒に服用したりすることで軽減される場合があります。
  • 頭痛: 服用開始初期に起こることがあります。市販の頭痛薬で対処できる場合もありますが、痛みが強い場合や続く場合は医師に相談してください。
  • 乳房の張り、痛み: ホルモンの影響で乳房が張ったり、痛みを感じたりすることがあります。
  • むくみ(浮腫): 体に水分が溜まりやすくなることで起こることがあります。
  • 気分変動、抑うつ: ホルモンバランスの変化が精神状態に影響を与えることがあります。
  • ニキビ: 体質によってはニキビが増えたり悪化したりすることがあります。
  • 体重の変化: 食欲が増したり、体に水分が溜まったりすることで、一時的に体重が増える場合があります。

これらの副作用は、多くの場合軽度で、体の慣れとともに消失します。しかし、症状が重い場合や長期間続く場合は、我慢せずに必ず医師に相談しましょう。

重大な副作用

頻度は非常に稀ですが、アリッサの服用によって、生命に関わるような重大な副作用が起こる可能性もゼロではありません。特に注意が必要なのは「血栓症(血栓塞栓症)」です。

  • 血栓症(血栓塞栓症): 血液の中に塊(血栓)ができ、血管を詰まらせてしまう病気です。静脈にできることが多く、特に足の血管(深部静脈血栓症)や肺の血管(肺塞栓症)にできると重篤になる可能性があります。脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす可能性も指摘されています。ピルの服用によって、血液が固まりやすくなり、血栓症のリスクがわずかに高まることが知られています。特に、服用開始後の数ヶ月間や、喫煙者、肥満の方、高齢の方などでリスクが高まるとされています。

【血栓症の初期症状(ACHES: エイチーズ)】
以下の症状が現れた場合は、血栓症の可能性を疑い、すぐに救急医療機関を受診してください。

  • Abdominal pain(激しい腹痛)
  • Chest pain(激しい胸痛、息苦しさ)
  • Headache(激しい頭痛)
  • Eye problems(見えにくさ、視野狭窄)
  • Severe leg pain(ふくらはぎの強い痛み、腫れ)

血栓症は早期発見・早期治療が非常に重要です。これらの症状に当てはまる場合は、「ピルを飲んでいるから」と自己判断せず、直ちに医療機関を受診し、ピルを服用中であることを伝えてください。

  • その他: 肝機能障害、アナフィラキシー(重いアレルギー反応)、血圧上昇、乳がん、子宮頸がんなどのリスクについても、定期的な検診を受けながら服用することが推奨されています。

服用できない人・注意が必要な人

以下に当てはまる方は、アリッサを服用することができません(禁忌)。また、特定の病気や状態がある方は、服用に際して医師の慎重な判断が必要となります(慎重投与)。必ず問診や診察で医師に正確に伝えてください。

【服用できない人(禁忌)】

  • 血栓症またはその既往歴のある方(脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓症、深部静脈血栓症など)
  • 血栓症を起こしやすい体質の方
  • 術後30日以内の方、長期臥床が必要な方など、血栓症のリスクが高い方
  • コントロールされていない重症の高血圧症の方
  • 重症の糖尿病の方
  • 片頭痛で、前兆を伴うものがある方
  • 弁膜症や不整脈など、血栓症のリスクを高める心疾患がある方
  • 重度の肝機能障害、肝腫瘍のある方
  • 診断が確定していない性器からの不正出血がある方
  • 子宮内膜がん、乳がん、またはその疑いがある方
  • 妊娠している、またはその可能性のある方
  • 授乳中の方
  • アリッサの成分に対して過敏症の既往歴がある方
  • 重度の腎機能障害がある方

【注意が必要な人(慎重投与)】

  • 喫煙者(特に35歳以上):血栓症のリスクが著しく高まります。服用前に禁煙することが強く推奨されます。
  • 35歳以上の方
  • 肥満の方(BMI 30以上)
  • 軽度~中等度の高血圧症の方
  • 軽度~中等度の糖尿病の方
  • 高脂血症の方
  • 家族に血栓症の既往がある方
  • ポルフィリン症の方
  • 肝機能障害のある方
  • 腎機能障害のある方
  • てんかんのある方
  • 全身性エリテマトーデス(SLE)の方
  • クローン病または潰瘍性大腸炎の方

これらのリストは全てを網羅しているわけではありません。現在の健康状態や既往歴、服用中の全ての薬(市販薬、サプリメントなども含む)について、必ず医師に正確に伝えてください。

アリッサを飲んで出血するのはなぜですか?

アリッサを服用中に見られる出血には、主に2つのタイプがあります。

  1. 消退出血: 偽薬期間中(または実薬を飲み終えて休薬した場合)に起こる、生理に似た出血です。アリッサによってホルモン量が一定に保たれていた状態から、偽薬期間中にホルモン量が減少することで、子宮内膜が剥がれ落ちて出血します。これはアリッサの作用によって起こる「生理様の出血」であり、通常は心配ありません。出血量や期間は、通常の生理よりも少なくなる傾向があります。
  2. 不正出血(少量出血、点状出血): 生理(消退出血)の時期ではないのに見られる出血です。服用開始初期に体がホルモンバランスの変化に慣れていない時期や、飲み忘れがあった場合に起こりやすくなります。これは、子宮内膜が不安定な状態になることで起こる一時的な出血と考えられます。通常は少量で、数シート服用を続けるうちに改善することが多いです。

不正出血が少量であれば、多くの場合は心配いりませんが、以下のような場合は医師に相談しましょう。

  • 不正出血が長期間続く(数シート以上)
  • 出血量が通常の生理並み、またはそれ以上
  • 痛みを伴う出血
  • 閉経後に不正出血が始まった

これらの出血が、アリッサ以外の原因(妊娠、性感染症、子宮や卵巣の病気など)による可能性もあるため、自己判断せず医療機関を受診することが重要です。

アリッサと避妊について

アリッサは月経困難症などの治療薬として承認されていますが、その作用機序から、避妊効果についても気になる方が多いでしょう。

アリッサに避妊効果はありますか?

アリッサの日本の添付文書に記載されている効能効果には「避妊」は含まれていません。あくまで「月経困難症」などの治療薬として処方されます。

しかし、アリッサに含まれるホルモン配合剤の作用により、以下のメカニズムで非常に高い確率で避妊効果が得られます。

  • 排卵の抑制: 脳からの指示を抑え、卵胞が成熟して排卵するのを抑制します。排卵がなければ、妊娠は成立しません。
  • 子宮内膜の変化: 子宮内膜を薄く保つことで、万が一排卵があったとしても受精卵が着床しにくい状態にします。
  • 頸管粘液の変化: 子宮の入り口の粘液を変化させ、精子が子宮内に入りにくい状態にします。

これらの複合的な作用により、アリッサを正しく服用していれば、非常に高い避妊効果が期待できます。正しく服用した場合の避妊効果を示す「パール指数」(100人の女性が1年間その避妊法を使用した場合に妊娠する人数)は、一般的な低用量ピルと同等で、約0.3~0.8程度と非常に低い値とされています。つまり、年間で1000人に3~8人程度しか妊娠しない計算になります。

避妊目的での服用

日本では、避妊を主目的とする「経口避妊薬(OC)」と、月経困難症などの治療を主目的とする「低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤(LEP製剤)」は、保険適用の有無などで区別されています。アリッサは後者のLEP製剤に分類されるため、原則として月経困難症などの治療目的で医師によって処方されます。

したがって、「避妊だけが目的」という理由でアリッサを処方してもらうことはできません。避妊を主目的とする場合は、医師と相談し、避妊薬として承認されているOCを選択することになります。OCもアリッサと同様に高い避妊効果を持ちますが、服用方法やホルモン配合量が異なる場合があります。

ただし、月経困難症の治療としてアリッサを服用している場合は、その結果として高い避妊効果も得られるため、別途避妊する必要がないことがほとんどです(飲み忘れなどがない場合)。

アリッサに関するよくある質問

アリッサの服用を検討している方や、服用中の方からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

ピルのアリッサとは何ですか?

アリッサは、正式名称を「アリッサ配合錠」といい、月経困難症などの治療に用いられる低用量エストロゲン・プロゲストーゲン配合剤(LEP製剤)です。日本の製薬会社が開発しました。2種類の女性ホルモン(エチニルエストラジオールとノルゲスチメート)が配合されており、ホルモンバランスを整えることで、月経痛の軽減や月経周期の安定化などの効果を発揮します。避妊薬として承認されている「経口避妊薬(OC)」とは分類が異なりますが、同様に高い避妊効果も期待できます。医師の処方が必要な医療用医薬品です。

アリッサの飲み始めで気をつけることは?

アリッサの飲み始め、特に最初の1~2シートの間は、体がホルモンバランスの変化に慣れるために、いくつかの副作用が起こりやすくなります。

  • 副作用: 吐き気、頭痛、乳房の張り、むくみ、不正出血などが比較的起こりやすいです。多くは一時的なものですが、症状が気になる場合は医師に相談しましょう。
  • 血栓症のリスク: 服用開始初期は、特に血栓症のリスクがわずかに高まります。ふくらはぎの強い痛みや腫れ、激しい胸痛や息苦しさ、激しい頭痛、見えにくさなどの血栓症の初期症状に注意し、万が一症状が現れた場合は直ちに医療機関を受診してください。
  • 飲み忘れ: 飲み忘れは副作用や不正出血の原因になったり、避妊効果が低下したりします。毎日決まった時間に服用する習慣をつけましょう。

アリッサはいつから効果が出ますか?

月経困難症の痛みの軽減といった効果は、服用を開始した最初のシート目から感じられることが多いです。しかし、効果の感じ方には個人差があります。痛みが完全に消失するまでには、数シートかかる場合もあります。

不正出血などの副作用は、飲み始めによく起こりますが、体が慣れてくるにつれて徐々に減少し、数シート服用するうちに落ち着くことがほとんどです。月経周期が規則正しく安定するのも、通常は数シート服用後からです。

効果を実感するまでには個人差と時間が必要であることを理解し、焦らず継続して服用することが重要です。もし数シート服用しても効果が得られない場合や、副作用が改善しない場合は、医師に相談して他の治療法を検討することも可能です。

アリッサの値段はいくらですか?

アリッサは月経困難症などの治療目的で処方されるため、健康保険が適用されます。保険適用される場合、薬代の自己負担額は通常3割となります。

  • 薬代: クリニックや薬局によって多少異なりますが、おおよそ1シート(28日分)あたり2,000円~3,000円程度(3割負担の場合)が目安となるでしょう。
  • その他: 上記薬代の他に、診察料や処方箋料、血液検査などの検査費用が別途かかる場合があります。

全体の費用については、受診する医療機関によって異なりますので、事前に確認するか、診察時に医師や受付で尋ねてみてください。なお、自費診療で避妊目的の低用量ピルを処方してもらう場合は、保険適用外となるため、費用は全額自己負担となり、クリニックによって大きく異なります。

アリッサを処方してもらうには

アリッサは、医師の診察と処方箋が必要な医療用医薬品です。市販されていないため、薬局やドラッグストアで購入することはできません。

アリッサを処方してもらうためには、主に婦人科などの医療機関を受診する必要があります。

  1. 医療機関の選択: 婦人科、産婦人科を受診するのが一般的です。最近では、オンライン診療に対応しているクリニックも増えており、自宅から医師の診察を受けて処方してもらうことも可能です(ただし、アリッサがオンライン診療に対応しているかは各クリニックにご確認ください)。
  2. 受診: クリニックでは、まず問診票に現在の症状(月経困難症の程度、その他の体の不調など)、既往歴、アレルギー、現在服用している薬、喫煙の有無などを記入します。その後、医師の診察を受けます。医師は問診票の内容や診察を通じて、アリッサが適応となるか、服用にあたって問題がないかなどを判断します。必要に応じて、血栓症のリスクなどを評価するために血液検査や血圧測定などを行う場合があります。
  3. 処方: 医師がアリッサの服用が適切と判断した場合、処方箋が発行されます。処方箋を受け取ったら、院内薬局または院外の保険薬局で薬を受け取ります。薬剤師から薬の説明を受け、疑問点があれば質問しましょう。
  4. 定期的な受診: アリッサを継続して服用する場合は、通常、数ヶ月に一度程度、定期的な診察が必要です。これにより、薬の効果や副作用の確認、血栓症などのリスク管理のための検査(血圧測定、体重測定、必要に応じて血液検査など)が行われます。

診察時には、現在のつらい症状について具体的に医師に伝えることが大切です。また、過去にかかった病気や現在服用している薬、サプリメントなどは全て正直に伝えましょう。これにより、医師がより適切にアリッサの適応や安全性を判断することができます。

まとめ

アリッサ配合錠は、月経困難症を中心に、女性特有のつらい症状の緩和に有効なLEP製剤です。ホルモンバランスを整え、排卵を抑制することで、月経痛、過多月経、生理不順などの改善が期待できます。また、正しく服用すれば、高い避妊効果も同時に得られます。

しかし、ホルモン剤であるため、副作用のリスクも存在します。特に服用開始初期には不正出血や吐き気などが起こりやすく、頻度は稀ですが血栓症のような重篤な副作用の可能性もゼロではありません。血栓症の初期症状や服用できない方、注意が必要な方の条件などをしっかりと理解しておくことが重要です。

アリッサは医師の処方が必要な医療用医薬品です。月経困難症などの症状でお悩みの方は、一人で悩まずに婦人科などの医療機関を受診し、医師に相談してみましょう。医師との相談を通じて、アリッサが自分に適した治療薬かどうかを判断し、正しい知識を持って安全に服用することが、症状の改善とQOL(生活の質)向上への第一歩となります。

ご自身の体の状態について気になることや不安な点があれば、遠慮なく医師や薬剤師に質問し、納得した上で治療を進めてください。

【免責事項】
本記事は、アリッサ配合錠に関する一般的な情報提供を目的としており、特定の製品や治療法を推奨するものではありません。医薬品の服用に関しては、必ず医師の指示に従ってください。本記事の情報のみに基づいて自己判断で治療を行うことは危険です。個々の症状や体質に合った治療法については、必ず医療機関で専門医にご相談ください。本記事の内容によって生じたいかなる結果についても、当方は一切の責任を負いかねますのでご了承ください。

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