低用量ピル「マーベロン」は、正しく服用することで高い避妊効果が期待できるお薬です。しかし、「いつから効果が出るの?」「飲み忘れたらどうなるの?」「副作用は大丈夫?」といった疑問や不安を感じている方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、マーベロンの避妊効果について、そのメカニズムから期待できる確率、そして多くの方が疑問に思う「いつから効果があるのか」「飲み忘れた場合の対処法」「知っておきたい副作用」まで、詳しく解説します。マーベロンによる避妊を検討している方、現在服用中の方にとって、正しい知識を得て安心してピルと向き合うための一助となれば幸いです。
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マーベロンとは?低用量ピルの基本
マーベロンは、主に避妊目的で処方される低用量経口避妊薬(OC)の一つです。含まれるホルモン成分は「デソゲストレル」(黄体ホルモン)と「エチニルエストラジオール」(卵胞ホルモン)で、これらは女性の体内で分泌されるホルモンと似た働きをします。
低用量ピルは、ホルモン量が低く抑えられているため、以前のピルに比べて副作用が軽減されています。マーベロンは「第3世代一相性ピル」に分類され、黄体ホルモンとしてデソゲストレルを含んでいることが特徴です。一相性とは、21錠の実薬に含まれるホルモン量がすべて一定であるタイプを指します。これにより、ホルモンバランスが安定しやすく、不正出血が比較的起こりにくいとされています。
低用量ピルの主な目的は避妊ですが、ホルモンバランスを整える作用により、生理に関する様々な悩みの改善にも用いられます。例えば、重い生理痛や月経前症候群(PMS)、生理周期の不安定さ、過多月経、ニキビなどの改善効果も期待できます。
マーベロンの避妊効果は高い?メカニズムと確率
マーベロンが高い避妊効果を発揮するのは、主に3つのメカニズムが働くためです。
避妊効果の仕組み(排卵抑制・頸管粘液・子宮内膜)
- 排卵の抑制: これがピルの最も主要な避妊メカニズムです。マーベロンに含まれるホルモンが脳下垂体に働きかけ、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)の分泌を抑制します。これにより、卵巣からの卵胞の発育が抑制され、排卵が起こらなくなります。排卵がなければ、精子と卵子が出会うことがなくなり、妊娠は成立しません。
- 頸管粘液の変化: 子宮の入り口にあたる頸管から分泌される粘液の性質が変化します。通常、排卵期には精子が子宮内へスムーズに侵入できるようサラサラになりますが、マーベロンを服用すると、粘液が粘り気を増してドロドロになります。これにより、精子が子宮内へ遡上するのを物理的に妨げ、受精を阻止する効果があります。
- 子宮内膜の変化: 受精卵が着床するための子宮内膜が薄く保たれます。もしごくまれに排卵が起こり受精が成立したとしても、子宮内膜が着床に適さない状態になっているため、妊娠の成立を防ぎます。
これら複数のメカニズムが組み合わさることで、マーベロンは非常に高い避妊効果を発揮します。
正しい服用での避妊確率
低用量ピルの避妊効果を示す指標として、「パール指数」があります。これは、ある避妊法を1年間使用した女性100人のうち、何人が妊娠したかを示す数値です。
マーベロンを含む低用量ピルを指示通り正しく服用した場合(理論的な失敗率)のパール指数は、0.1〜0.9%程度と非常に低い値です。これは、100人の女性が1年間正しくピルを服用しても、妊娠する確率は1人未満であることを意味します。
ただし、これはあくまで臨床試験などにおける「理論上の正しい服用」でのデータです。実際の日常生活での使用では、飲み忘れなどが発生するため、一般的な使用における失敗率(実際の失敗率)は3〜9%程度と高くなります。この差は、主に飲み忘れなどの「ヒューマンエラー」によるものです。
つまり、マーベロンの避妊効果を最大限に得るためには、毎日決まった時間に服用するという「正しい服用」を続けることが極めて重要になります。
マーベロンの避妊効果はいつから期待できる?
マーベロンの避妊効果がいつから期待できるかは、服用を開始するタイミングによって異なります。ガイドラインでは、主に生理開始日からの服用が推奨されています。
生理初日からの服用
生理(月経)が始まった日を1日目として、生理の初日からマーベロンの実薬(ホルモンの入っている錠剤)を飲み始めた場合、服用を開始したその日から避妊効果が期待できるとされています。これは、生理初日から服用することで、速やかにホルモンバランスを整え、排卵を抑制する効果が十分に得られるためです。
生理開始5日以内の服用
生理が始まってから5日以内にマーベロンの実薬を飲み始めた場合も、避妊効果は期待できます。しかし、生理初日からの服用に比べて効果が確実になるまでに少し時間がかかるため、飲み始めから最初の7日間はコンドームなどの他の避妊法を併用することが推奨されています。これは、完全に排卵が抑制されるまでの期間に妊娠するリスクを避けるためです。
飲み始めが5日以降の場合
生理が始まってから5日を過ぎて初めてマーベロンを飲み始める場合は、その周期での避妊効果は期待できないと考えた方が良いでしょう。この場合は、妊娠していないことを確認した上で服用を開始し、次の生理が来るまで、あるいは最低でも7日間は他の避妊法を必ず併用する必要があります。可能であれば、次の生理周期が始まるまで待って、生理初日から服用を開始するのが最も確実です。
服用開始日 | 避妊効果が期待できるタイミング | 追加の避妊必要期間 |
---|---|---|
生理初日 | 服用当日から | 基本的に不要 |
生理開始2日〜5日以内 | 飲み始めから8日目以降 | 飲み始めから最初の7日間必要 |
生理開始6日目以降 | 次の生理開始後、正しく服用時 | 次の生理まで、または最低7日間必要 |
いずれの場合も、飲み始めに関しては自己判断せず、必ず医師の指示に従ってください。医師は、個々の状況に合わせて最適な開始日や、追加の避妊が必要な期間についてアドバイスしてくれます。
マーベロンの避妊失敗率と主な原因
マーベロンは正しく服用すれば非常に高い避妊効果を持つ薬ですが、残念ながら100%ではありません。また、実際の使用においては失敗率が上昇する要因がいくつか存在します。
臨床試験データと実際の使用での失敗率
前述の通り、マーベロンを完全に正しく服用した場合(理論上の失敗率)は、1年間で妊娠する確率は0.1〜0.9%と極めて低いです。
しかし、実際の日常生活で一般的に使用した場合(実際の失敗率)は、3〜9%程度になるとされています。この差は、飲み忘れや併用薬の影響など、服用方法の誤りや予期せぬ状況によって生じます。
飲み忘れが失敗に繋がるリスク
実際の使用における避妊失敗の最も大きな原因は「飲み忘れ」です。ピルを飲み忘れると、体内のホルモン濃度が低下し、卵胞の発育が再開したり、場合によっては排卵が起こってしまう可能性があります。特に、実薬を飲み忘れた期間が長かったり、休薬期間の開始前や実薬の飲み始め(シートの最初の週)に飲み忘れたりすると、避妊効果が著しく低下し、妊娠のリスクが高まります。
飲み忘れ時の対応については後述しますが、飲み忘れは避妊効果を低下させる最大の要因であるという認識を持つことが重要です。
併用注意薬など避妊効果が低下するケース
特定の薬剤をマーベロンと一緒に服用すると、マーベロンの成分が体内で分解されやすくなったり、吸収が悪くなったりして、結果的に体内のホルモン濃度が低下し、避妊効果が弱まることがあります。これを「併用注意薬」と呼びます。
主な併用注意薬としては、以下のようなものがあります。
- 一部の抗生物質: リファンピシンなど(ただし、多くの一般的な抗生物質はピルの効果に影響しないという報告もあります。必ず医師や薬剤師に確認してください)
- 一部の抗てんかん薬(抗けいれん薬): フェノバルビタール、フェニトイン、カルバマゼピンなど
- HIV治療薬の一部
- セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有のサプリメントやハーブ: これは市販されているものにも含まれていることがあるため注意が必要です。
これらの薬剤を服用する必要がある場合は、必ずピルを処方してもらっている医師や薬剤師に相談し、ピルの効果が低下する可能性があることを伝えましょう。必要に応じて、他の避妊法を併用したり、ピル以外の避妊法を検討したりする必要があります。
また、ピルを服用後、ひどい下痢や嘔吐があった場合も、ピルの成分が十分に吸収されないまま体外に排出されてしまい、避妊効果が低下する可能性があります。このような場合は、飲み忘れと同様の対応が必要になることがあります。体調が優れない場合も、念のため医師や薬剤師に相談すると良いでしょう。
マーベロンを飲み忘れた場合の避妊効果と対処法
マーベロンを飲み忘れてしまった場合、妊娠のリスクは飲み忘れの状況によって大きく変わります。焦らず、落ち着いて対応することが重要です。対処法は、飲み忘れた錠数と、シートのどの段階(週)で飲み忘れたかによって異なります。具体的な対応については、マーベロンの添付文書や患者向けガイド[3]、あるいは厚生労働省や主要な医療機関・学会が提供する情報[2]などを参照してください。
飲み忘れに関する一般的な原則は以下の通りです。
- 飲み忘れに気づいたら、できるだけ早く飲み忘れた分の1錠を服用します。
- その日の分のピルも、通常通りの時間に服用します。 これにより、1日に2錠服用することになる場合がありますが問題ありません。
- 飲み忘れが連続している場合は、状況によって対応が変わります。
- 飲み忘れにより避妊効果が低下している可能性が高い場合は、次のシートの最初の7日間、コンドームなどの他の避妊法を併用します。
- 飲み忘れがあった周期で性交渉があった場合は、緊急避妊が必要か医療機関に相談します。
以下に、具体的な飲み忘れの状況に応じた対処法をまとめます。これは一般的なガイドラインであり、ご自身のピルシートの添付文書も必ず確認し、不安な場合は医師や薬剤師に相談してください。
1錠飲み忘れたら?
<対象>
実薬を1錠だけ飲み忘れた場合で、気づくまでの時間が24時間未満(通常の服用時間から48時間以内)である場合。
<対処法>
1. 気づいたときに、すぐに飲み忘れた1錠を服用します。
2. その日の分のピルは、通常通りの時間に服用します。(この結果、同じ日に2錠飲むことになります)
3. 以降は、通常通り毎日定時に服用を続けます。
<避妊効果への影響>
この場合、避妊効果は通常維持されると考えられます。追加の避妊法は基本的には不要です。
2錠以上飲み忘れたら?
実薬を2錠以上連続して飲み忘れた場合、避妊効果が低下している可能性が非常に高くなります。対処法は、飲み忘れたのがシートのどの段階かによって異なります。
<対象>
実薬を2錠以上連続して飲み忘れた場合、または1錠の飲み忘れでも気づくまでの時間が24時間を超えてしまった場合(通常の服用時間から48時間以上経過)。
<対処法>
飲み忘れがあったのがシートのどの週(1週目、2週目、3週目)かを確認します[2]。
- 飲み忘れがシートの【1週目】(1~7錠目)の場合:
1. 気づいたときに、最後に飲み忘れた1錠をすぐに服用します。それ以前の飲み忘れ分は飲みません。
2. その日の分のピルは、通常通りの時間に服用します。(この結果、同じ日に2錠飲むことになります)
3. 以降は、通常通り毎日定時に服用を続けます。
4. その後7日間、必ずコンドームなどの他の避妊法を併用してください。
5. もし、飲み忘れがあった日から遡って7日以内に性交渉があった場合は、妊娠している可能性を考慮し、緊急避妊が必要か医師に相談してください。 - 飲み忘れがシートの【2週目】(8~14錠目)の場合:
1. 気づいたときに、最後に飲み忘れた1錠をすぐに服用します。それ以前の飲み忘れ分は飲みません。
2. その日の分のピルは、通常通りの時間に服用します。(この結果、同じ日に2錠飲むことになります)
3. 以降は、通常通り毎日定時に服用を続けます。
4. 飲み忘れる前の7日間を正しく服用できていれば、通常、追加の避妊法は不要です。しかし、飲み忘れ以前にも飲み忘れがあった場合は、念のため7日間コンドームを併用してください。 - 飲み忘れがシートの【3週目】(15~21錠目)の場合:
この週に飲み忘れた場合、休薬期間に入るときのホルモンレベルの低下により排卵するリスクが高まります。以下の2つの方法のいずれかを選択します。
【方法A】
1. 気づいたときに、最後に飲み忘れた1錠をすぐに服用します。それ以前の飲み忘れ分は飲みません。
2. その日の分のピルは、通常通りの時間に服用します。(この結果、同じ日に2錠飲むことになります)
3. 以降は、通常通り毎日定時に服用を続けます。
4. シートの全ての実薬を飲み終えたら、休薬期間を設けずに、すぐに次のシートの実薬を飲み始めます。 (偽薬は服用せずスキップします)
5. 次のシートの実薬を飲み始めてから7日間は、念のためコンドームなどの他の避妊法を併用してください。
【方法B】
1. 残りの実薬の服用を中止します。
2. そのまま最大7日間の休薬期間に入り、出血を待ちます。
3. 休薬期間が7日間を超えないようにして、新しいシートの実薬を飲み始めます。(前のシートで服用を中止した日から数えて8日目に新しいシートを飲み始めることになります)
4. 新しいシートを飲み始めてから7日間は、必ずコンドームなどの他の避妊法を併用してください。
偽薬(プラセボ錠)を飲み忘れたら?
マーベロン28シートの最後の7日間(緑色の錠剤)はホルモン成分を含まない偽薬です。偽薬を飲み忘れた場合、避妊効果には影響しません[3]。飲み忘れに気づいたら、飲み忘れた偽薬は廃棄し、その後の偽薬は通常通り服用するか、残りの偽薬を飛ばして次のシートの実薬に進んでください。重要なのは、実薬の服用を指示通りに続けることです。
飲み忘れ後の対応と追加避妊の必要性
飲み忘れがあった場合、特に2錠以上の飲み忘れや、シートの最初の週での飲み忘れ後は、避妊効果が低下していると考えられます。妊娠のリスクを避けるために、最低でも7日間はコンドームなどの他の避妊法を必ず併用してください。この7日間は、ピルによる排卵抑制効果が回復するまでの期間です。
飲み忘れがあったにも関わらず、飲み忘れ後の性交渉でコンドームなどの避妊をしなかった場合や、飲み忘れから7日間の追加避妊期間中に性交渉があった場合は、妊娠の可能性があります。状況によっては、緊急避妊ピル(アフターピル)の服用を検討する必要があります。緊急避妊ピルは性交渉後できるだけ早く服用することで効果を発揮するため、速やかに医療機関に相談してください。
また、飲み忘れによって次の生理が来なかった場合(休薬期間に出血が見られない場合)は、妊娠の可能性を否定できません。この場合も、自己判断せず医療機関を受診して相談しましょう。
飲み忘れの際の対応は複雑に感じられるかもしれませんが、焦らず、シートの添付文書を確認するか、医師や薬剤師に連絡して指示を仰ぐことが最も確実です。
マーベロンの避妊以外の効果(生理痛・ニキビ改善など)
マーベロンを含む低用量ピルは、避妊を目的として開発されましたが、服用を続けることで様々なメリットが得られることが分かっています。これらの副効用は、ピルに含まれるホルモンが女性の体内のホルモンバランスを整えることによってもたらされます。
マーベロンの避妊以外の主な効果は以下の通りです。
- 生理痛(月経困難症)の軽減: ピルは排卵を抑制し、子宮内膜の増殖を抑えるため、生理時の出血量が減少し、生理痛の原因となる子宮の収縮も和らげます。これにより、個人差はありますが、多くの人が生理痛の症状が軽くなったと感じます。
- 月経前症候群(PMS)の改善: 生理前に起こるイライラ、気分の落ち込み、腹部膨満感、乳房の張りといった精神的・身体的な不調(PMS)は、生理周期に伴うホルモンバランスの変動が原因の一つと考えられています。ピルでホルモンバランスを安定させることにより、PMSの症状が改善されることがあります。
- 生理周期の安定化: ピルを正しく服用すると、ほぼ毎月同じ時期に休薬期間中に出血(消退出血)が起こるようになります。これにより生理周期が非常に規則的になり、生理日を予測しやすくなります。旅行やイベントなどの予定に合わせて生理日を移動させることも可能です。
- 過多月経(生理の出血量が多い)の改善: 子宮内膜の増殖が抑えられるため、生理の出血量が減少し、貧血の改善にもつながることがあります。
- ニキビ・肌荒れの改善: ピルに含まれるホルモン(特に黄体ホルモンの一種であるデソゲストレル)は、男性ホルモンの作用を抑える働きを持っています。男性ホルモンは皮脂分泌を促進し、ニキビの原因となることがあるため、ピルによってニキビや肌荒れが改善されることがあります。
- 子宮内膜症の進行抑制・卵巣がん、子宮体がんのリスク低下: 長期間ピルを服用することで、子宮内膜症の進行を抑制したり、卵巣がんや子宮体がんになるリスクを低下させたりすることが研究で示されています。
これらの副効用は、避妊目的以外でピルを服用するきっかけとなることもあります。しかし、これらの症状の治療としてピルを服用する場合も、医師の診断と処方が必要です。
マーベロン服用前に知っておきたい副作用(血栓症など)
マーベロンを含む低用量ピルは、正しく使えば安全性の高い薬剤ですが、全く副作用がないわけではありません。多くの副作用は軽度で飲み始めに見られる一時的なものですが、中には注意が必要な重大な副作用もあります。
マーベロンの主な副作用には以下のようなものがあります。
- よく見られる副作用(軽度):
吐き気、嘔吐
頭痛
乳房の張りや痛み
不正出血(飲み始めや飲み忘れ時などに起こりやすい)
倦怠感
腹痛
気分の変動(イライラ、抑うつなど)
体重増加やむくみ(一時的なものが多い)
ニキビの悪化(一時的なものや、ピルの種類によって異なる場合がある)
これらの副作用は、多くの場合、体がピルに含まれるホルモンに慣れてくるにつれて数周期のうちに軽減したり消失したりします。症状がつらい場合は、他の種類のピルに変更するなど、医師に相談してみましょう。
- 注意が必要な副作用(重大な副作用):
低用量ピルの最も注意すべき重大な副作用は血栓症(血栓塞栓症)です。血栓症とは、血管の中に血の塊(血栓)ができ、血管が詰まってしまう病気です。血栓ができる場所によって、肺塞栓症、深部静脈血栓症、脳梗塞、心筋梗塞など、生命に関わる重篤な状態を引き起こす可能性があります。
低用量ピルを服用していると、服用していない人に比べて血栓症になるリスクがわずかに高まるとされています。ただし、そのリスクは、妊娠中や出産後の方がはるかに高いです。例えば、低用量ピル服用者の年間発症率は1万人あたり数人程度であるのに対し、妊娠中は1万人あたり約20人、出産後3ヶ月間は1万人あたり約40〜65人と言われています。
マーベロンに含まれる黄体ホルモン「デソゲストレル」を含む第3世代ピルは、他の世代のピルに比べて血栓症のリスクがやや高いとする報告[1]もありますが、全体としては依然として稀な副作用です。
血栓症のリスク因子:
血栓症のリスクは、以下のような要因があるとさらに高まる可能性があります。
- 年齢(特に40歳以上)
- 喫煙(最も重要なリスク因子。ピル服用中は禁煙が強く推奨されます)
- 肥満(BMIが高い)
- 長時間の安静(飛行機での長時間移動、手術後など)
- 脱水
- 血栓症の家族歴
- 特定の持病(高血圧、脂質異常症、糖尿病、全身性エリテマトーデスなど)
血栓症を疑う症状(TEECH:ティーチ):
血栓症を早期に発見するために、以下の初期症状に注意が必要です。これらの症状が一つでも現れたら、すぐにピルの服用を中止し、医療機関を受診してください。受診時にはピルを服用していることを必ず伝えてください。
- Throbbing pain(ふくらはぎの痛み・腫れ)
- Eye problem(急な視力障害、視野狭窄)
- Excessive headache(激しい頭痛)
- Chest pain(息切れ、胸の痛み)
- Heavy leg(手足のしびれ、脱力、麻痺)
これらの症状は血栓症以外の原因でも起こり得ますが、万が一の場合に備えて、迅速な対応が非常に重要です。
ピルを服用する前には、医師が問診や検査を行い、血栓症のリスクがないかを確認します。また、服用中も定期的な健診が推奨されます。副作用について不安な点があれば、遠慮なく医師に相談しましょう。
マーベロンの避妊効果に関するよくある質問
マーベロンの避妊効果について、多くの方が疑問に思う点にQ&A形式でお答えします。
服用中に中出ししても避妊できる?
はい、マーベロンを正しく服用していれば、高い避妊効果によって膣内射精(中出し)しても避妊は可能です。
マーベロンは排卵を抑制し、精子が子宮に侵入しにくくするなどの複数のメカニズムで妊娠を防ぐため、性行為の途中で膣外に出すといった避妊法(コンドームなど)は必要ありません。これは、ピルを正しく服用している限り、避妊の確実性がピル単体で十分に高いためです。
ただし、これはあくまで妊娠に関する避妊効果についてです。性感染症(STD)を予防するためには、コンドームの使用が有効です。 ピルは性感染症を防ぐ効果はありませんので、パートナーが複数いる場合や、性感染症のリスクが心配な場合は、ピルの服用に関わらずコンドームを併用することが強く推奨されます。
休薬期間中も避妊効果は続く?
はい、正しくマーベロンを服用できていれば、休薬期間中も避妊効果は続きます。
マーベロンは通常、21日間実薬を服用し、その後7日間偽薬(または休薬)の期間を設けます。この休薬期間中に生理のような出血(消退出血)が起こります。この7日間の休薬期間中も、実薬を服用していた期間に十分にホルモンレベルが維持され、排卵が抑制されている状態が続いているため、避妊効果は保たれます。
ただし、これは実薬を正しく服用していたことが前提です。もし休薬期間に入る直前に飲み忘れがあったり、休薬期間が7日間より長くなってしまったりした場合は、避妊効果が低下している可能性があります。このような場合は、次のシートの実薬を飲み始めてから最初の7日間は他の避妊法を併用するなどの注意が必要です。
他の避妊方法と比較してどう?
マーベロンを含む低用量ピルは、他の一般的な避妊方法と比較して、避妊効果の確実性が非常に高いという特徴があります。
以下の表は、いくつかの避妊方法の一般的な使用における年間妊娠率(実際の失敗率)を比較したものです。
避妊方法 | 一般的な使用における年間妊娠率(%) |
---|---|
低用量ピル(OC) | 3〜9 |
コンドーム(男性用) | 13〜18 |
膣外射精(withdrawal) | 22〜27 |
基礎体温法 | 2〜23 |
子宮内避妊器具(IUD) | 0.2〜0.8 |
不妊手術(女性) | |
不妊手術(男性) |
*出典や統計により数値は変動する場合があります。*
この表からもわかるように、低用量ピルは、ユーザーによる失敗率を考慮しても、コンドームや膣外射精、基礎体温法といった避妊方法と比較して、圧倒的に避妊効果が高いことが分かります。IUDや不妊手術も非常に効果的ですが、これらは医療的な処置や手術が必要です。
ピルのメリットとしては、避妊効果の高さに加え、生理に関する様々な悩みの改善といった副効用がある点です。デメリットとしては、毎日定時に服用する必要があること、飲み忘れのリスクがあること、血栓症などの副作用のリスクがあること、そして医療機関での処方が必要で費用がかかる点などが挙げられます。
どの避妊方法を選択するかは、ご自身のライフスタイル、パートナーとの関係、健康状態、そして避妊に対する考え方によって異なります。医師とよく相談し、ご自身に合った避妊方法を見つけることが大切ですし、自己判断せず、医師に相談しながら選択肢を検討することが重要です。
マーベロンの入手方法(病院・オンライン診療)
マーベロンを含む低用量ピルは、医師の処方箋が必要な「医療用医薬品」です。そのため、薬局やドラッグストアで市販薬として購入することはできません。必ず医療機関を受診して、医師の診察を受けた上で処方してもらう必要があります。
主な入手方法は以下の2つです。
- 病院やクリニックに来院して処方:
婦人科などの医療機関を受診し、医師の対面診察を受けて処方してもらう方法です。医師が問診や必要に応じた検査(血圧測定など)を行い、ピルを服用できる健康状態であるか、血栓症などのリスク因子がないかなどを確認します。疑問点や不安な点を直接医師に質問できるのがメリットです。 - オンライン診療による処方:
近年、オンライン診療でピルを処方してもらうことが可能になりました。自宅などからスマートフォンやパソコンを使って、医師のオンライン診療を受け、処方箋を発行してもらう方法です。処方されたピルは、自宅に配送されます。
オンライン診療のメリットとしては、以下のような点があります。
- 場所を選ばずに診察が受けられる(通院の手間が省ける)
- 待ち時間が少ないことが多い
- プライバシーが守られやすい
- 多忙な方でも利用しやすい
ただし、オンライン診療でも必ず医師の診察は必要です。また、医療機関によってはオンライン診療の対象となる疾患やピルの種類に制限があったり、初診は対面診療が必要だったりする場合もあります。事前に医療機関のウェブサイトなどで確認しましょう。
どちらの方法でも、医師の診察と処方が必須です。個人輸入のサイトなどから購入することも理論上は可能ですが、以下のような非常に大きなリスクが伴うため、絶対におすすめできません。
- 偽造薬や品質の劣る薬の可能性: 海外から個人輸入される医薬品の中には、有効成分が全く入っていない、量が適切でない、不純物が混入するなど、偽造薬や品質が保証されない危険なものが多く存在します。これにより、避妊効果が得られなかったり、予期せぬ健康被害が生じたりするリスクがあります。
- 健康被害が生じた場合の補償がない: 個人輸入した医薬品で健康被害が生じても、「医薬品副作用被害救済制度」のような公的な補償制度の対象外となります。
- 自己判断による服用: 医師の診察を受けずに服用すると、ご自身の体質や健康状態に適さない場合や、飲み合わせの悪い薬を知らずに併用してしまうリスクがあります。
安全にマーベロンを服用し、その効果を最大限に得るためには、必ず日本の医療機関で医師の診断を受けて処方してもらいましょう。
まとめ:マーベロンの避妊効果を正しく理解するために
低用量ピル「マーベロン」は、正しく服用することで非常に高い避妊効果を発揮するお薬です。排卵抑制、頸管粘液の変化、子宮内膜の変化という複数のメカニズムで妊娠を防ぎます。理論上の失敗率は1%未満と高い確実性を持つ一方、実際の使用における失敗率は飲み忘れなどのヒューマンエラーによって上昇するため、毎日決まった時間に服用する「正しい服用」が最も重要です。
避妊効果がいつから期待できるかは、生理初日から飲み始めれば服用当日から、生理開始5日以内であれば7日間経過後からとなります。飲み始めが遅れた場合は、次の生理まで待つか、最低7日間の追加避妊が必要です。
飲み忘れは避妊失敗の主な原因となります。飲み忘れた錠数やシートのどの段階で忘れたかによって対応が異なりますので、添付文書を確認するか、迷わず医師や薬剤師に相談しましょう。特に2錠以上の飲み忘れ後は、避妊効果が低下している可能性が高く、最低7日間の追加避妊が必要となります[2]。
マーベロンには避妊効果の他にも、生理痛やPMSの軽減、生理周期の安定化、ニキビ改善といったメリットも期待できます。一方で、吐き気や頭痛などの軽度な副作用や、まれにですが血栓症という重篤な副作用のリスクも存在します。特に喫煙者や40歳以上の方などは血栓症のリスクが高まる可能性があるため注意が必要です[1]。血栓症を疑う症状(TEECH)を理解しておき、万が一の際にはすぐに医療機関を受診することが大切ですし、自己判断せず、必ず医師の指示に従うことが重要です。
マーベロンは医師の処方箋が必要な医療用医薬品です。医療機関(病院やクリニック)での対面診察に加え、近年ではオンライン診療で処方を受けることも可能です。安全のため、個人輸入など正規ルート以外からの入手は避け、必ず医師の診察を受けて適切な処方を受けましょう。
マーベロンの避妊効果や飲み方、副作用について正しく理解し、不安な点は自己判断せず専門家である医師や薬剤師に相談しながら服用を続けることが、安全で確実な避妊、そしてより快適な毎日を送るために非常に大切です。
引用元
[1] American Society for Reproductive Medicine (ASRM). Combined hormonal contraception and the risk of venous thromboembolism: a guideline (2016). https://www.asrm.org/practice-guidance/practice-committee-documents/combined-hormonal-contraception-and-the-risk-of-venous-thromboembolism-a-guideline-2016/
[2] Centers for Disease Control and Prevention (CDC). Recommended actions for late or missed combined hormonal contraception. (2024). https://www.cdc.gov/contraception/media/pdfs/2024/07/recommended-action-late-missed-contraception-508.pdf
[3] 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA). マーベロン28 患者向けガイド. (2021). https://www.info.pmda.go.jp/downfiles/guide/ph/181615_254910CF1025_3_02G.pdf
免責事項
本記事は、マーベロンの避妊効果に関する一般的な情報提供を目的としており、医療的なアドバイスや診断を代替するものではありません。個々の健康状態や状況に応じた適切な治療やアドバイスは、必ず医師の診断を受けてください。ピルの服用に関していかなる疑問や不安がある場合も、自己判断せずに医師または薬剤師にご相談ください。本記事の情報に基づくいかなる行動についても、本サイトは責任を負いかねますのでご了承ください。