フリウェル配合錠は、月経困難症や子宮内膜症の治療薬として広く使われています。これらの疾患に悩む女性にとって、つらい症状を和らげる大切な薬です。しかし、このフリウェル配合錠には、治療効果だけでなく、高い避妊効果も期待できるという側面があります。「フリウェルを飲んでいれば妊娠しないの?」「飲み忘れがあったらどうなるの?」など、避妊効果について詳しく知りたい方も多いのではないでしょうか。
この記事では、フリウェル配合錠の避妊効果について、そのメカニズムから、LDとULDの違い、飲み忘れ時のリスクと対処法、そして服用中の妊娠可能性まで、専門的な知見を基に分かりやすく解説します。生理の悩みと同時に避妊についても知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
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フリウェル配合錠とは?LDとULDの違い
フリウェル配合錠は、主に月経困難症や子宮内膜症に伴う疼痛の改善を目的として処方される低用量(超低用量)ピルの一種です。有効成分として、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類が含まれています [4] [5]。これらのホルモンが脳の視床下部や下垂体に作用し、体内のホルモンバランスを調整することで治療効果を発揮します。
フリウェル配合錠には、有効成分の量によって「LD」と「ULD」の2種類があります。
- フリウェル配合錠LD(低用量): エチニルエストラジオール(卵胞ホルモン)の量が50μg未満のものを「低用量」と定義する場合に該当します [4]。月経困難症の治療などに用いられます。ホルモン量が比較的しっかりしているため、生理痛の改善効果などが期待されます。
- フリウェル配合錠ULD(超低用量): エチニルエストラジオール(卵胞ホルモン)の量が30μg以下のものを「超低用量」と定義します [4]。フリウェル配合錠ULDは、エチニルエストラジオールの量がさらに抑えられており、主に月経困難症や子宮内膜症の治療、特に疼痛改善に用いられます [13]。ホルモン量が少ない分、副作用(吐き気など)が出にくいとされる一方、不正出血が起こりやすいという特徴もあります。
どちらのタイプも、含まれるホルモンの作用によって、排卵を抑制したり、子宮内膜を着床しにくくしたり、頚管粘液を変化させて精子の侵入を防いだりする働きがあります [11] [12]。これらの作用が、結果として高い避妊効果につながるのです。
フリウェルは避妊目的で使用できる?添付文書の記載
フリウェル配合錠を使用している方や、これから使用を検討している方が最も気になる点の一つが、「フリウェルを飲んでいれば避妊できるのか?」という疑問でしょう。
結論から言うと、フリウェル配合錠の添付文書には、「避妊目的では使用しないこと」と明記されています [9] [18]。これは、医療用医薬品として国から承認される際に、どのような目的で使用するか(効能効果)を定めるため、厳格な治験(臨床試験)を経て有効性や安全性が確認される必要があるからです [9]。
フリウェル配合錠は、月経困難症や子宮内膜症に伴う疼痛の改善薬として有効性・安全性が確認されたため、これらの疾患に対する治療薬として承認されました [9]。そのため、添付文書上の正式な効能効果は「月経困難症」または「子宮内膜症に伴う疼痛の改善」であり、避妊は含まれていません。
したがって、医師がフリウェルを処方する際も、原則としてこれらの治療目的での処方となります。
なぜフリウェルは「避妊目的」と記載されないのか
フリウェルに高い避妊効果が期待できるにもかかわらず、なぜ添付文書には「避妊目的では使用しないこと」と記載されているのでしょうか。その理由は、日本の医薬品の承認制度と治験のプロセスにあります [9] [18]。
-
承認された効能効果の違い:
- フリウェル配合錠は、月経困難症や子宮内膜症に伴う疼痛を治療する薬として厚生労働省から承認されています [9]。つまり、「病気を治す・症状を改善する」という目的で開発され、そのための有効性や安全性(出典:PMDAの承認資料 [9])が確認された薬です。
- 一方、経口避妊薬(いわゆる「低用量ピル」で避妊を目的とするもの)は、妊娠を防ぐ薬として承認されています。こちらは「健康な女性が避妊のために使用する」という目的で開発・承認されています [13]。
-
治験(臨床試験)の目的の違い:
- 医薬品が承認されるためには、人を対象とした厳密な治験を行い、薬の効果(有効性)と安全性を示すデータを得る必要があります [9]。
- フリウェル配合錠の治験は、月経困難症や子宮内膜症による症状(特に痛み)をどれだけ改善できるか、そして副作用はどの程度か、という点を評価するために実施されました。
- 避妊薬として承認を受けるためには、妊娠をどれだけ防ぐことができるか(避妊効果)、そして長期使用による安全性はどうか、という点を評価するための避妊目的の治験が必要です。
- フリウェル配合錠は、これらの治療目的の治験は行いましたが、避妊目的の治験は行っていません。
このような理由から、フリウェル配合錠は薬の持つ作用として避妊効果は期待できるものの、国から正式に避妊薬として承認されていないため、添付文書には避妊目的での使用が認められない旨が記載されているのです [9] [18]。
ただし、フリウェル配合錠に含まれるホルモン成分やその配合量は、避妊目的で承認されている低用量ピルと非常に近い、あるいは同じタイプであることがほとんどです [5] [13]。そのため、治療目的で使用している場合でも、結果的に避妊効果も同時に得られることが一般的です [17]。避妊効果はフリウェルの「副次的効果」として捉えることができます。
フリウェル配合錠の避妊効果のメカニズム
フリウェル配合錠が避妊効果を発揮するメカニズムは、主に以下の3つの作用によるものです [11] [12]。これらの作用が複合的に働くことで、妊娠の成立を多角的に防ぎます。
排卵の抑制
フリウェル配合錠に含まれる卵胞ホルモンと黄体ホルモンは、脳の視床下部と下垂体に作用します [11]。これにより、卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)という、卵巣からの排卵を促すホルモンの分泌が抑制されます [11]。FSHとLHの分泌が抑制されると、卵巣での卵胞の発育が抑えられ、排卵が起こりにくくなります。これがフリウェルによる最も主要な避妊メカニズムです [11]。排卵がなければ、精子と卵子が出会うことがないため、受精そのものが成立しません。
子宮内膜の変化
フリウェル配合錠を服用すると、子宮内膜が厚くなりにくく、脆弱な状態になります [12] [17]。通常、受精卵が着床するためには、子宮内膜が十分に増殖して厚く、ふかふかのベッドのような状態になっている必要があります。しかし、フリウェルの作用によって子宮内膜の増殖が抑えられるため、たとえ万が一排卵があり受精が成立した場合でも、受精卵が子宮内膜に着床しにくい状態になります [12]。これにより、妊娠の成立を防ぎます。
頚管粘液の変化
子宮の入り口である頚管からは、頚管粘液という分泌物が出ています。この頚管粘液は、排卵期には精子が子宮内へスムーズに移動できるようにサラサラした状態になりますが、それ以外の時期は粘り気が強く、精子の侵入を防ぐバリアのような役割を果たします [12] [18]。フリウェル配合錠を服用すると、頚管粘液が常に粘り気の強い状態に変化します [12]。これにより、精子が子宮内へ遡上しにくくなり、卵子との出会いを物理的に妨げます [12]。
これらの「排卵抑制」「子宮内膜の変化」「頚管粘液の変化」という3つのメカニズムが同時に働くことで、フリウェル配合錠は高い避妊効果をもたらします [11] [12]。正しく服用していれば、これらの作用が持続し、妊娠しにくい状態が保たれます。
フリウェルLDとULDの避妊効果の実際の確率
フリウェル配合錠は、LDとULDのどちらのタイプも、前述の3つのメカニズム(排卵抑制、子宮内膜の変化、頚管粘液の変化)によって避妊効果を発揮します [11] [12]。ホルモン量に違いはありますが、正しく服用した場合の避妊効果の高さに、LDとULDで大きな差はないと考えられています [17]。
避妊効果の確実性を示す指標として「パール指数」というものがあります。これは、ある避妊法を1年間続けた女性100人のうち、何人が妊娠したかを示す数値です [7] [16]。パール指数が低いほど、避妊効果が高いということになります。
一般的に、避妊目的で承認されている低用量ピルを「完璧に使用した場合(飲み忘れが一切ない場合)」のパール指数は0.3〜0.9程度とされています(出典:Trussell研究 [7]、非営利団体データ [16])。これは非常に低い値であり、理論上はほぼ確実に避妊できることを意味します。
フリウェル配合錠は避妊目的で承認された薬ではないため、フリウェル単独での大規模な避妊効果に関する治験データ(パール指数)は公表されていません。しかし、含まれているホルモン成分の種類や量が、避妊目的で使われる低用量ピルや超低用量ピルとほぼ同等であることから [5] [13]、フリウェルを毎日決まった時間に服用し、飲み忘れがない限り、避妊目的のピルと同程度の高い避妊効果(パール指数0.3〜0.9程度)が期待できると考えられます(出典:ひなたクリニックの解析 [17]、実臨床データ [15])。
ただし、これはあくまで「完璧に服用した場合」の確率です。実際には、飲み忘れや体調の変化などによって、効果が低下する可能性があります。特にULDはLDに比べてホルモン量が少ないため、飲み忘れによってホルモン値が低下しやすく、避妊効果への影響がLDよりも少し大きくなる可能性も指摘されています [17]。
最も重要なことは、LD、ULDにかかわらず、毎日決まった時間に正しく服用を続けることです [14]。これにより、安定したホルモン濃度が保たれ、最も高い避妊効果が期待できます。
フリウェル服用中に妊娠する可能性はある?
フリウェル配合錠を正しく服用していれば、非常に高い確率で避妊できますが、100%妊娠しないというわけではありません。どのような場合に妊娠の可能性があるのかを知っておくことは重要です。
正しく服用した場合の妊娠確率
前述の通り、フリウェルを毎日決まった時間に、指示通りに正しく服用している場合 [14]、避妊効果は非常に高く、妊娠する確率は極めて低いです。避妊目的のピルと同程度のパール指数(0.3〜0.9程度)が期待できるということは [7] [16]、1年間完璧に服用し続けたとしても、1000人に3人から9人程度しか妊娠しない計算になります。これは、他の一般的な避妊法(コンドーム、膣外射精など)と比較して圧倒的に高い避妊率です。
ただし、これはあくまで「理論上の確率」であり、どんな避妊法にも100%はありません。しかし、フリウェルのような低用量(超低用量)ピルを正しく使用することが、現在利用できる最も確実な避妊法の一つであることは間違いありません [17]。
飲み忘れがあった場合の妊娠リスク
フリウェル服用中に妊娠する可能性が最も高まるのは、飲み忘れがあった場合です [14] [17]。飲み忘れによって体内のホルモン濃度が不安定になり、排卵抑制効果が弱まったり、子宮内膜や頚管粘液の変化が元に戻ってしまったりするリスクが生じます [17]。
飲み忘れによる妊娠リスクは、以下の要因によって変動します [14]:
- 飲み忘れた日数: 1日だけの飲み忘れよりも、2日以上の飲み忘れの方がリスクは格段に高まります。
- 飲み忘れた週: シートのどの時期(特にシートの前半)に飲み忘れたかによって、リスクの高さや取るべき対処法が変わってきます。シート前半の飲み忘れは、排卵が起こりやすくなるため、リスクが高いとされています。
- シートのどの部分の飲み忘れか: 特に、プラセボ(偽薬)期間に入る前の実薬の飲み忘れや、新しいシートを開始して間もない時期の飲み忘れはリスクが高くなります。
- その周期の他の行動: 飲み忘れがあった周期に性行為があった場合、妊娠のリスクが生じます。特に飲み忘れが発生した直前や直後に性行為があった場合、リスクは高まります。
飲み忘れがあった場合は、「大丈夫だろう」と自己判断せず、添付文書の指示に従うか、必ず医師や薬剤師に相談することが非常に重要です [14]。適切な対処をしないと、予期せぬ妊娠につながる可能性があります。
フリウェルを飲み忘れた場合の対処法と避妊効果への影響
フリウェル配合錠の効果を維持し、妊娠リスクを最小限に抑えるためには、飲み忘れがあった場合の適切な対処法を知っておくことが非常に重要です [14]。飲み忘れた日数によって対応が変わりますので、以下のガイドラインを参考にしてください。ただし、これは一般的な目安であり、必ず添付文書を確認するか、医師や薬剤師に相談するようにしてください [14] [18]。
1日飲み忘れた場合
- 対処法: 気づいた時点で、すぐに飲み忘れた1錠を服用してください。そして、その日の分のピルも、普段飲んでいる時間に服用します [14]。つまり、1日に2錠飲むことになる場合があります [14]。
- 避妊効果への影響: 1日だけの飲み忘れであれば、避妊効果は維持される可能性が高いです [14]。通常通り、残りのピルを飲み続けてください。ただし、念のため、飲み忘れに気づいた日から7日間は、コンドームなどの別の避妊法を併用することが推奨される場合があります [14]。
2日以上飲み忘れた場合
- 対処法: 2日以上(48時間以上)飲み忘れた場合は、1日飲み忘れよりも避妊効果が低下するリスクが高くなります [14] [17]。
- 気づいた時点で直ちに、最後に飲み忘れた1錠だけを服用してください。それ以前に飲み忘れた分は無視します [14]。
- その日の分のピルも、普段飲んでいる時間に服用します [14]。この場合も、1日に2錠服用することになります。
- 残りのピルは、予定通り飲み続けてください。
- 重要なのは、飲み忘れによって避妊効果が著しく低下しているという認識を持つことです [17]。
- 避妊効果への影響: 2日以上の飲み忘れがあった場合、避妊効果は低下します [17]。特にシートの前半で飲み忘れた場合は、排卵が起こるリスクが高まります [14] [17]。
- この飲み忘れがあった周期は、次の生理が来るまで、または新しいシートを飲み始めて実薬を7日間連続で正しく服用できるまで、コンドームなどの別の避妊法を必ず併用してください [14] [18]。
- 飲み忘れ後7日以内に性行為があった場合は、緊急避妊薬が必要になる可能性もありますので、速やかに医師に相談してください [14] [18]。
- 飲み忘れがあったシートの服用後、予定通りに生理(休薬期間中の出血)が来なかった場合、妊娠の可能性があるため、必ず医師に相談してください [14]。
飲み忘れ時の追加の避妊法
フリウェルを飲み忘れた場合や、避妊効果に不安がある場合は、以下の追加の避妊法を必ず併用してください。
- コンドーム: 最も一般的な補助的な避妊法です。性感染症の予防にも有効です。
- 殺精子剤: 膣内に挿入して精子の動きを止める薬剤です。コンドームと併用すると避妊効果を高められます。
飲み忘れに関する注意点:
- 飲み忘れが複数回あった場合や、シートのどの部分で飲み忘れたかによって、さらに複雑な対応が必要になることがあります [14]。
- 添付文書には飲み忘れ時の詳細な対処法が記載されていますので、必ず確認してください [14]。
- 不安な場合は、自己判断せず、必ず医師や薬剤師に相談しましょう [14]。専門家のアドバイスを受けることが、最も安全で確実です。
飲み忘れ時の対処法と避妊効果への影響をまとめた表を以下に示します [14] [18]:
飲み忘れ日数 | 対処法 | 避妊効果への影響 | 追加の避妊法 |
---|---|---|---|
1日 | 気づいた時点で1錠服用し、その日の分も通常通り服用(1日に2錠になる場合あり)。残りのピルは通常通り服用。 | 維持される可能性が高い。 | 念のため7日間推奨。 |
2日以上 | 気づいた時点で最後に飲み忘れた1錠のみ服用(それ以前は無視)。その日の分も通常通り服用(1日に2錠になる場合あり)。残りのピルは通常通り服用。 | 著しく低下。特にシート前半の飲み忘れはリスク高い [17]。 | 次の生理まで、または新しいシートの実薬を7日間連続で飲むまで必須 [18]。 緊急避妊の検討も。 |
(注) 上記は一般的なガイドラインです。必ず添付文書を確認するか、医師・薬剤師に相談してください [14]。
フリウェル服用中の性行為(中出し)について
フリウェル配合錠を毎日決まった時間に、飲み忘れなく正しく服用している場合 [14]、避妊効果は非常に高い [17]、理論上は膣内射精(中出し)による妊娠のリスクは極めて低いと考えられます。これは、ピルの主要なメカニズムである「排卵抑制」がしっかりと働いているため、精子と卵子が出会う機会がほとんどないからです [11]。
しかし、以下の点に注意が必要です。
- 100%の避妊ではない: どんな避妊法も100%確実なものはありません [7] [16]。正しく服用した場合でも、ごく低い確率ではありますが、妊娠する可能性はゼロではありません。
- 飲み忘れのリスク: 前述の通り、飲み忘れがあると途端に避妊効果は低下します [14] [17]。特に、飲み忘れに気づかずに性行為をしてしまうと、妊娠のリスクは高まります [14]。
- 性感染症の予防: フリウェルは妊娠を防ぐための薬であり、性感染症(STD)を防ぐ効果はありません。HIV、クラミジア、淋病、ヘルペスなどの性感染症から身を守るためには、コンドームの使用が最も有効です。
したがって、妊娠を絶対に避けたい場合や、性感染症のリスクがある場合は、フリウェルを服用していてもコンドームを併用することを強くお勧めします。
フリウェルはあくまで治療薬として処方されているため [9]、避妊を主目的とする場合は、避妊目的で承認されている「低用量ピル(OC)」について医師に相談することも検討してください [13]。
フリウェル以外で避妊効果があるピルは?
フリウェル配合錠以外にも、避妊効果が期待できる様々な種類のピルがあります。主に「低用量ピル(OC)」と「超低用量ピル(LEP)」に分類されます [13]。
低用量ピルについて
「低用量ピル(OC:Oral Contraceptives)」とは、主に避妊を目的として国に承認された経口避妊薬です [13]。フリウェルと同様に、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの両方が含まれていますが、含まれるホルモン量が調整されています [5] [13]。避妊目的で承認された低用量ピルは、原則として保険適用外となり、自費での購入となります [13]。
代表的な低用量ピルには、以下のような種類があります(出典:一般的な情報)。
- 一相性ピル: シート中の21錠の実薬に含まれるホルモン量がすべて同じです。(例:マーベロン、ファボワール)
- 二相性ピル: 2種類の異なるホルモン量の実薬で構成されています。(例:トリキュラー21/28、ラベルフィーユ21/28 – これらは三相性も含む)
- 三相性ピル: 3種類の異なるホルモン量の実薬で構成されており、より自然なホルモン周期を模倣するように作られています。(例:トリキュラー28、ラベルフィーユ28など)
これらの低用量ピルも、フリウェルと同様に「排卵抑制」「子宮内膜・頚管粘液の変化」といったメカニズムで高い避妊効果を発揮します [11] [12]。
超低用量ピルと低用量ピルの違い
フリウェルは「超低用量ピル(LEP:Low Dose Estrogen-Progestin)」に分類されることがあります [13]。LEPは、主に月経困難症や子宮内膜症などの治療を目的として開発され、承認されたピルです [9] [13]。OC(低用量ピル)と比較して、卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール)の量がさらに少なく抑えられています [4] [13]。
特徴 | 低用量ピル(OC) | 超低用量ピル(LEP) |
---|---|---|
主な目的 | 避妊 | 月経困難症・子宮内膜症などの治療 |
ホルモン量 | エチニルエストラジオール量が超低用量ピルよりやや多い [4] [13] | エチニルエストラジオール量がより少ない [4] [13] |
保険適用 | 原則として自費 [13] | 治療目的であれば保険適用 [13] |
避妊効果 | 高い [7] [16] | 高い(副次的効果として) [17] |
副作用 | 吐き気などの副作用は超低用量ピルよりやや出やすい傾向 | ホルモン量が少ないため副作用が出にくいとされるが、不正出血が起こりやすい傾向も [13] |
代表的な薬 | マーベロン、トリキュラー、ラベルフィーユなど | フリウェル、ジェミーナ、ルナベル、ヤーズなど [13] |
このように、超低用量ピル(LEP)であるフリウェルも、ホルモン量が少ないながらも低用量ピル(OC)と同程度の高い避妊効果が期待できます [17]。ただし、添付文書上の正式な効能効果が異なる点が重要な違いです [9] [13]。
ドロエチ配合錠など他のピルとの比較
フリウェル配合錠は、エチニルエストラジオールとレボノルゲストレル(LD)またはノルエチステロン(ULD)を含むピルです [4]。超低用量ピル(LEP)には、フリウェル以外にも様々な種類があり、含まれる黄体ホルモンの種類によって特徴が異なります [5] [13]。
例えば、ドロエチ配合錠(ジェネリック医薬品。先発品はヤーズフレックス配合錠など)は、エチニルエストラジオールとドロスピレノンという黄体ホルモンを含んでいます [5] [13]。ドロスピレノンは、男性ホルモンを抑える作用を持つため、月経困難症の治療に加えて、ニキビや多毛症の改善効果も期待できることがあります [5]。また、ヤーズフレックスなどは最長120日間連続で服用できるタイプもあり、生理の回数を減らしたい場合に用いられます [13]。
このように、超低用量ピル(LEP)にも様々な種類があり、それぞれ含まれるホルモンの種類や配合量、飲み方が異なります [5] [13]。どのピルが適しているかは、治療したい症状(月経困難症、子宮内膜症、PMSなど)、ライフスタイル、体質などによって異なります。避妊効果だけでなく、生理に関連する様々な悩みを医師に相談し、最適なピルを選択することが大切です。
フリウェルの主な成分について
フリウェル配合錠に含まれる主な成分は、以下の2種類の合成ステロイドホルモンです [4] [5]。
-
エチニルエストラジオール (EE):
- これは合成された卵胞ホルモン(エストロゲン)です。自然に分泌される卵胞ホルモンよりも体内で分解されにくく、少ない量で効果を発揮します [4]。
- 主な作用は、視床下部-下垂体へのフィードバック作用により、FSH(卵胞刺激ホルモン)の分泌を抑制し、卵胞の発育を抑えることです [11]。これにより、排卵を抑制する効果に寄与します [11]。
- フリウェル配合錠LDはエチニルエストラジオールを20μg、フリウェル配合錠ULDは15μg含んでいます [4]。ULDの方がホルモン量が少ないことがわかります。
-
黄体ホルモン:
フリウェル配合錠には、黄体ホルモンとしてレボノルゲストレル(フリウェルLD、フリウェルULDの一部)またはノルエチステロン(フリウェルULDの一部)が含まれています [4]。これらの成分は、自然に分泌されるプロゲステロン(黄体ホルモン)に似た作用を持つ合成ホルモンです。- 主な作用は、以下の通りです [11] [12]:
- LH(黄体形成ホルモン)の分泌を抑制し、排卵を抑制する効果を補助します [11]。
- 子宮内膜の増殖を抑え、受精卵が着床しにくい状態にします [12]。
- 頚管粘液の粘性を高め、精子の侵入を防ぎます [12] [18]。
- これらの黄体ホルモンは、含まれる量や種類によって、生理痛や月経前症候群(PMS)に対する効果、ニキビへの影響、不正出血の頻度などがわずかに異なります [5]。
- 主な作用は、以下の通りです [11] [12]:
これらの2種類のホルモンが、適切なバランスで配合されることで、月経困難症や子宮内膜症の治療効果を発揮しつつ [9] [13]、副次的効果として高い避妊効果をもたらしています [17]。
フリウェルと生理不順・生理痛改善の関係
フリウェル配合錠は、もともと月経困難症や子宮内膜症に伴う疼痛の改善を目的として承認された治療薬です [9] [13]。したがって、生理不順や生理痛の改善に対して非常に有効な効果を発揮します。
- 生理周期の安定化: ピルを毎日服用することで [14]、体内のホルモンバランスが一定に保たれます。これにより、自然な生理周期のような大きなホルモン変動がなくなり、服用している間は(休薬期間を除いて)排卵が抑制されます [11]。休薬期間に入るとホルモンレベルが低下し、計画的に出血(消退出血)が起こります。これにより、生理周期が安定し、予測可能になります。生理不順に悩む方にとって、いつ生理が来るか把握できるようになることは大きなメリットです。
- 生理痛(月経困難症)の改善: 月経困難症の主な原因の一つは、子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンという物質です [18]。この物質が子宮を収縮させ、痛みを引き起こします。フリウェルを服用すると、子宮内膜の増殖が抑えられるため [12]、プロスタグランジンの産生量が減少し、子宮の収縮が和らぎます。また、排卵が抑制されることで [11]、生理前の黄体期に起こる様々な不快な症状(PMSなど)も軽減されることがあります。これらの作用により、つらい生理痛が大幅に緩和されます。
- 出血量の減少: 子宮内膜の増殖が抑えられるため [12]、生理時の子宮内膜剥離量が減り、出血量が減少します。これにより、過多月経に悩む方の症状が改善されることがあります。
フリウェル配合錠は、生理にまつわる様々な不快な症状を緩和し、生活の質を向上させる効果が期待できます。治療薬として服用することで、結果的に避妊効果も得られるため [17]、生理の悩みと避妊を同時に解決したいと考える方にとっては有効な選択肢の一つとなり得ます。
避妊効果について医師に相談すべきケース
フリウェル配合錠を服用している方で、避妊効果について不安がある場合や、以下のような状況に当てはまる場合は、必ず医師に相談するようにしてください。
- 飲み忘れが続いた、またはどのように対処すれば良いか分からない場合: 添付文書 [14] [18] を確認しても判断に迷う場合や、2日以上の飲み忘れがあった場合は [14]、必ず医師や薬剤師に具体的な対応を聞いてください。妊娠のリスクが高まっている可能性があるため [17]、追加の避妊法や緊急避妊の要否についてアドバイスを受けることが重要です。
- フリウェル服用中に性行為があり、妊娠の可能性があるかもしれないと不安を感じる場合: 特に飲み忘れがあった周期に性行為があった場合など、妊娠の可能性がゼロではない状況で不安が強い場合は、迷わず医師に相談してください [14] [18]。妊娠検査のタイミングや、必要であれば緊急避妊についてアドバイスを受けられます。
- 正しい服用方法に自信がない、または飲み方が分からない場合: ピルは毎日決まった時間に正しく服用することが効果を最大限に発揮するために不可欠です [14]。もし服用方法に疑問や不安がある場合は、必ず医師や薬剤師に確認し、完全に理解した上で服用を続けてください [14]。
- フリウェル服用中に不正出血が続く場合: フリウェルULDなどで特に見られることがありますが、不正出血が頻繁に起こる場合、ホルモンバランスが安定していない、または他の原因が考えられる場合があります。避妊効果が低下している可能性もゼロではないため、医師に相談してください [17]。
- フリウェルを治療目的ではなく、避妊を主目的として使用したいと考えている場合: フリウェルは治療薬として承認されています [9]。避妊を主目的としたい場合は、避妊目的で承認されている低用量ピル(OC)について医師に相談し、そちらを検討することも可能です [13]。保険適用の有無や、ご自身の体質・ライフスタイルに合わせて最適なピルを選ぶために、医師の専門的なアドバイスは不可欠です。
- パートナーとの間に性感染症のリスクがある場合: フリウェルには性感染症を予防する効果はありません。性感染症が心配な場合は、ピルを服用していても必ずコンドームを使用することについて、医師に相談してください。
妊娠は女性の体と人生に大きな影響を与える出来事です。フリウェル配合錠は非常に高い避妊効果も期待できますが [17]、その効果を過信せず、不安なことや疑問点は必ず医療機関で医師や薬剤師に相談し、正しい知識を持って服用することが大切です [14] [18]。ご自身の体と向き合い、最適な方法を見つけてください。
フリウェルについてよくある質問
フリウェル配合錠の避妊効果について、よくある質問とその回答をまとめました。
フリウェルULDは妊娠する?
フリウェルULDを毎日決まった時間に、飲み忘れなく正しく服用している場合 [14]、避妊効果は非常に高く、妊娠する確率は極めて低いです [17] [15]。避妊目的で承認されているピルと同程度の高い避妊効果が期待できます [7] [16]。
しかし、飲み忘れがあった場合は、避妊効果が低下し、妊娠するリスクが高まります [14] [17]。特に2日以上の飲み忘れがあった場合は、適切な対処法を取らないと妊娠の可能性は無視できません [14] [18]。また、いかなる避妊法も100%ではありません [7] [16]。正しく服用してもごくまれに妊娠する可能性はあります。
フリウェル配合錠あすかは避妊目的ですか?
フリウェル配合錠あすかは、アステラス製薬株式会社が製造販売するフリウェル配合錠です。この薬は、添付文書上は「月経困難症の治療薬」として承認されており [9]、「避妊目的では使用しないこと」と明記されています [9] [18]。
ただし、薬の作用機序として非常に高い避妊効果も期待できますため [11] [12]、月経困難症の治療を目的として服用している場合 [9] [13]、結果的に避妊効果も同時に得られることが一般的です [17]。しかし、あくまで添付文書上の効能効果は治療目的であり、国から正式に避妊薬として承認されているわけではありません [9] [18]。
避妊効果はフリウェルの「副次的効果」として捉えるべきです [17]。
フリウェルLDは排卵を抑制しますか?
はい、フリウェルLD(低用量)は、その成分である卵胞ホルモン(エチニルエストラジオール)と黄体ホルモンの作用により、脳からの排卵を促すホルモン(FSH、LH)の分泌を抑制し、排卵を抑制する効果があります [11]。これが、フリウェルLDが高い避妊効果を発揮する主要なメカニズムの一つです [11]。ULDと同様に、排卵抑制効果は期待できます。
ピルを飲んでいて中だしたら避妊率はどのくらいですか?
フリウェルに限らず、低用量または超低用量ピルを毎日決まった時間に、飲み忘れなく正しく服用している場合 [14]、避妊効果は非常に高く [17]、理論上は膣内射精(中出し)による妊娠リスクは極めて低いです。正しく服用した場合のパール指数は0.3〜0.9程度とされ [7] [16]、これはコンドーム単独(使用方法によるがパール指数2〜15程度)と比較しても格段に高い避妊率です。
ただし、飲み忘れがあった場合や、体調などによって薬の吸収が影響された場合は、避妊効果が低下する可能性があります [14] [17]。また、どんなに正しく服用しても100%の避妊ではありません [7] [16]。妊娠を絶対に避けたい場合や、性感染症予防も同時に行いたい場合は、ピル服用中でもコンドームを併用することが推奨されます。
まとめ|フリウェルの避妊効果と正しい知識
フリウェル配合錠は、月経困難症や子宮内膜症の治療薬として処方される薬ですが [9] [13]、薬に含まれるホルモンの作用により [4] [5]、排卵抑制、子宮内膜・頚管粘液の変化といったメカニズムを通じて [11] [12]、非常に高い避妊効果も期待できます [17]。
- フリウェルLD、ULDともに、毎日決まった時間に飲み忘れなく正しく服用していれば [14]、避妊目的で承認されている低用量ピルと同程度の高い避妊効果が得られると考えられます [17] [15] [7] [16]。
- ただし、フリウェルは添付文書上は「避妊目的では使用しないこと」と記載されています [9] [18]。これは、治療薬として治験・承認されているためであり [9]、避妊目的の治験が行われていないことによります。避妊効果はフリウェルの「副次的効果」として捉えるべきです [17]。
- フリウェル服用中に妊娠する可能性が最も高まるのは、飲み忘れがあった場合です [14] [17]。特に2日以上の飲み忘れは避妊効果を著しく低下させるため [14] [17]、適切な対処法(追加の避妊法併用など)が必要です [14] [18]。
- 飲み忘れがあった場合は、自己判断せず、添付文書を確認するか [14]、必ず医師や薬剤師に相談してください [14] [18]。
- フリウェルは妊娠を防ぐ効果は高いですが [17]、性感染症を予防する効果はありません。性感染症のリスクがある場合は、コンドームを併用することが重要です。
- 生理の悩み(生理不順、生理痛、出血量過多など)を改善しつつ避妊もしたいという方にとって、フリウェルは有効な選択肢の一つとなり得ます [17] [13]。
フリウェルを安全かつ効果的に使用し、安心して過ごすためには、正しい知識を持ち、服用方法を厳守することが何よりも大切です [14]。避妊効果や副作用など、不安な点があれば一人で悩まず、必ず医療機関で医師や薬剤師に相談しましょう [14] [18]。ご自身の体と向き合い、最適な方法を見つけてください。
記事監修医師のご紹介
[監修医師氏名] (仮名: 山田 太郎)
[所属医療機関名] (例: ○○レディースクリニック)
[医師略歴] (例: ○○大学医学部卒業。産婦人科専門医。女性のヘルスケアに関する豊富な知識を持ち、患者様一人ひとりに寄り添った丁寧な診療を心がけている。)
【免責事項】
この記事は、フリウェル配合錠の避妊効果に関する一般的な情報提供を目的として作成されたものです。個人の体質や状況によって効果や副作用は異なります。記事中の情報は、医師の診断や指導に代わるものではありません。フリウェルの服用や避妊方法については、必ず医療機関で医師にご相談ください。飲み忘れ時の対処法なども、必ず添付文書を確認するか、医師・薬剤師に相談してください。この記事の情報に基づいて生じたいかなる結果についても、当サイトおよび執筆者、監修者は一切の責任を負いかねます。